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「ChatGPTにお願いしても、なかなか期待通りの答えが返ってこない…」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は、AIへの指示(プロンプト)には、回答の精度を高める黄金の型が存在します。それが「深津式プロンプト」です。
この記事では、深津式プロンプトの基本テンプレートから、さらに精度を高める上位互換「深津式プロンプト2」、そしてYoomを活用してプロンプト入力自体を自動化する方法までを徹底解説します。
深津式プロンプトとは、note株式会社CXOの深津貴之氏が考案した、生成AI向けの指示出しフレームワークです。
この手法の最大の目的は、AIに対する指示の「曖昧さ」を排除することにあります。
人間同士なら「いい感じに要約しておいて」で通じることでも、AIにとっては「いい感じ」の定義がわかりません。
そこで、AIに「役割」「制約」「入力」「出力」を明確に区切って伝えることで、意図通りの回答を引き出すのが深津式プロンプトです。
これを使うだけで、回答の精度が向上するだけでなく、毎回異なる回答が返ってくるブレを抑え、業務での実用性を高めることができます。
まずは、基本となる深津式プロンプトのテンプレートを紹介します。以下のテキストをコピーして、ChatGPTなどのAIに入力してみてください。
#命令書:
あなたは[役割]です。
以下の[制約条件]と[入力文]をもとに、[出力文]を出力してください。
#制約条件:
- 文字数は〇〇文字以内
- 〇〇という口調で
- 箇条書きで出力
- 重要なキーワードは太字にする
#入力文:
[ここに処理させたい文章やデータを入力]
#出力文:
AIに「今から何をするのか」を宣言します。
「あなたはプロのライターです」のように役割を与える(ロールプレイさせる)ことで、AIの回答モードを切り替えます。
ここが最も重要です。
「300文字以内」「初心者にもわかるように」「敬語を使わない」など、ルールを厳格に定めます。
要約したいニュース記事や、推敲したいメールの下書きなどをここに入れます。
どのような形式で出してほしいかを指定します。
「基本の型でも十分すごいけれど、もっと複雑なタスクをこなしてほしい」。
そんな時に使えるのが、深津式プロンプト2です。
これは、AIに一方的に指示を出すのではなく、AIからの「逆質問」を受け入れることで、回答の質を極限まで高める手法です。
#命令書:
あなたは[役割]です。
以下の[制約条件]と[入力文]をもとに、最高の結果を出力してください。
#制約条件:
- 〇〇文字以内
- 〇〇という口調で
- このタスクで最高の結果を出すために、情報が不足している場合は、推測で埋めずに私に逆質問してください。
#思考プロセス:
1. [入力文]の内容を理解する
2. 足りない情報がないか確認する
3. 情報を補完し、[出力文]を作成する
#入力文:
最大のポイントは、制約条件に加えた「情報が不足している場合は、推測で埋めずに私に逆質問してください」という一文です。
これにより、AIが勝手に情報をでっち上げる(ハルシネーション)のを防ぎ、「ターゲット層は誰ですか?」「予算はいくらですか?」といった対話を通じて、より完成度の高いアウトプットを作成できるようになります。
深津式プロンプトは非常に強力ですが、毎回この長い定型文をコピー&ペーストして、入力文を書き換えるのは少し手間ですよね。
しかし、ノーコードツール「Yoom」を使えば、このプロセス自体を自動化できます。
例えば、GoogleフォームやSlackから依頼を送るだけで、裏側で勝手に深津式プロンプトを組み立ててChatGPTに送信し、結果だけを返してくれる仕組みが作れます。
以下のテンプレートを使えば、すぐにその便利さを体験できます。
■概要
Googleフォームで収集したアンケートや問い合わせの回答を、一件ずつ確認し分析するのは手間がかかる作業ではないでしょうか。ChatGPTを活用して内容を要約する際も、手作業での転記には限界があり非効率です。
このワークフローは、Googleフォームに回答があった際にChatGPTが自動で内容を分析し、その結果を指定のアドレスへメールで通知するため、こうした一連の対応を効率化し、迅速な情報共有を実現します。
■このテンプレートをおすすめする方
■このテンプレートを使うメリット
■フローボットの流れ
※「トリガー」:フロー起動のきっかけとなるアクション、「オペレーション」:トリガー起動後、フロー内で処理を行うアクション
■このワークフローのカスタムポイント
■注意事項
■概要
Microsoft Teamsでの社内からの質問対応に、多くの時間を費やしていませんか?同じような問い合わせに何度も回答したり、担当者が不在で回答が遅れたりすることもあるかもしれません。このワークフローを活用すれば、Microsoft Teamsの特定のチャネルに投稿があった際に、ChatGPTが内容を解釈して自動で返信するため、問い合わせ対応の自動化を進め、業務効率化を実現できます。
■このテンプレートをおすすめする方
■このテンプレートを使うメリット
■フローボットの流れ
※「トリガー」:フロー起動のきっかけとなるアクション、「オペレーション」:トリガー起動後、フロー内で処理を行うアクション
■このワークフローのカスタムポイント
■注意事項
実際に「普通の指示」と「深津式プロンプト2」で、どれくらい結果が変わるのかをChatGPTで検証してみました。
【プロンプト(普通の指示)】
商品が届かないというクレームへの返信メールを書いて。
【プロンプト(深津式プロンプト2)】
# 指示
あなたは「ベテランのカスタマーサポート担当者」として、お客様からのクレーム(商品未着)に対して、誠実かつ適切な返信メールを作成してください。
# 制約事項
・まだ具体的な状況(注文番号や遅延理由)が不明なため、すぐに本文を書かないでください。
・最高品質のメールを作成するために必要な情報(注文番号、配送状況、遅延の原因など)を、私に対して箇条書きで逆質問してください。
・私がその質問に答えた後、改めてメール本文を作成してください。
# 出力形式
まずは、私への質問リストのみを表示してください。
【出力結果(普通の指示)】
【出力結果(深津式プロンプト2)】
【プロンプト(普通の指示)】
以下の議事録を要約して
(ここに議事録テキストを貼り付け)
【プロンプト(深津式プロンプト2)】
# 指示
あなたは「プロフェッショナルなプロジェクトマネージャー」です。
提供する議事録を読み、チームメンバーが明日から迷わず動けるように、内容を構造化して要約してください。
# 制約事項
・「決定事項」と「ネクストアクション」を最優先で抽出すること。
・ネクストアクションには、可能な限り「担当者」と「期限」を含めること。
・議論がまとまらなかった点は「保留・懸案事項」として整理すること。
・箇条書きを用い、一目で状況がわかるようにすること。
# 思考プロセス
1. 議事録全体を俯瞰し、会議の目的を特定する。
2. 議論の中から、最終的に合意に至った「決定事項」を抽出する。
3. 誰がいつまでに何をすべきか「ネクストアクション」を明確にする。
4. 結論が出なかった重要なトピックを「保留事項」として切り出す。
# 出力形式
## ■決定事項
・(内容)
## ■ネクストアクション(ToDo)
・(誰が・いつまでに・何を)
## ■保留・懸案事項
・(内容)
# 議事録
(ここに議事録テキストを貼り付け)
【出力結果(普通の指示)】
会議の流れをなぞった記録に留まっています。何が話し合われたかは分かりますが、自分が明日から何をすべきかを確認するには、再度テキスト全体を読み込む手間が残ります。
【出力結果(深津式プロンプト2)】
プロジェクトマネージャーという役割と思考プロセスを具体的に指定したことで、情報の優先順位が整理されました。「誰が・いつまでに・何を」というタスクが独立して抽出されているため、そのままチームへの共有やリマインドに活用できるレベルに達しています。
❗️AIに正しい考え方を提示し、不足分を対話で埋める
今回の検証を通じて、普通の指示と深津式プロンプト2の間には、精度の差を超えた実用性の壁があることが明確になりました。
「〜して」というベタ打ちの指示では、AIが不足情報を勝手に補完して汎用的な回答でお茶を濁すため、結局は人間が手直しする手間が残ります。
一方、深津式プロンプト2では役割と思考プロセスを定義することで、AIを自律的なプロフェッショナルへと進化させました。
特に、逆質問によって個別の文脈を汲み取る能力や、混沌とした情報から具体的なタスクを抽出する構造化能力は、実務において圧倒的な時短効果をもたらします。
AIに丸投げするのではなく、AIに正しい考え方を提示し、不足分を対話で埋める。
このアプローチこそが、AIをビジネスパートナーに変える最短ルートといえます。
Google JapanやGemini公式のコンテンツで「深津式プロンプトはもういらない!?」という話題が出たのをご存知でしょうか?
これについて、深津氏本人も交えた議論の結論は、決して「不要になった」わけではありません。
GPT-5.2やGemini 3.1のようなモデルは、推論能力や文脈理解力が向上しています。そのため、昔ほどガチガチに型を固めなくても、AIが「空気」を読んでくれるようになりました。
しかし、これは「型が役に立たない」という意味ではありません。まずは、深津式の型で土台を作り、そこから対話(逆質問)でブラッシュアップする。
このスタイルこそが、モデルの性能を最大限に引き出す最適解といえます。
Yoomを利用すれば、今回紹介したプロンプト技術を、個人のチャット画面だけでなく、チーム全体の業務フローに組み込むことができます。
ChatGPTやGeminiを、Slack、Chatwork、kintone、Googleスプレッドシートなどの業務アプリと連携させ、自動化されたAIアシスタントを作りましょう。
例えば、以下のようなテンプレートを使えば、複雑な設定なしで今すぐAI業務改善を始められます。
■概要
フォームに寄せられる問い合わせやアンケートの回答は、一つひとつ内容を確認して要点をまとめるのに時間がかかるのではないでしょうか。特に長文の回答が多いと、内容の把握やチームへの共有が大きな負担になることもあります。このワークフローを活用すれば、フォームが送信されるとGeminiが自動で内容を要約し、Slackへ通知までを完了させることが可能です。これにより、情報共有の迅速化と業務の効率化を実現します。
■このテンプレートをおすすめする方
■このテンプレートを使うメリット
■フローボットの流れ
※「トリガー」:フロー起動のきっかけとなるアクション、「オペレーション」:トリガー起動後、フロー内で処理を行うアクション
■このワークフローのカスタムポイント
深津式プロンプトは、AIを単なる道具から優秀なパートナーへと進化させるための鍵です。
まずは、基本のテンプレートをコピペして使ってみてください。
そして慣れてきたら、ぜひ「深津式プロンプト2」の逆質問を取り入れ、Yoomで自動化することにも挑戦してみてください。
あなたの業務効率は、間違いなく向上するはずです。
出典:深津式プロンプトはもういらない!? | 深津式プロンプトを超える、ロングコンテキスト時代のテクニック指南 | GPT‑5.2 |Geminiモデル