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カスタマーサポートの皆さん、日々発生する問い合わせ対応が効率化できたら便利ですよね。
そこで本記事では、Chatworkにメッセージが投稿されたら、質問内容を抽出しOpenAIの回答をChatworkに送信する方法をご紹介します。
これにより、問い合わせ対応の効率化やスタッフの負担軽減が期待できます。
※AIによる効率的な情報抽出のため、事前に指定フォーマットで投稿するよう周知が必要です。
例) 「質問:」で始まる投稿をするように周知する。
それではここからノーコードツールYoomを使って、Chatworkにメッセージが投稿されたら、質問内容を抽出しOpenAIの回答をChatworkに送信する方法をご説明します。
[Yoomとは]
投稿されたメッセージをChatworkのAPIを利用して取得し、
OpenAIの提供するAPIを用いてその回答を生成、Chatworkに送信することで実現が可能です。
一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に実現できます。
今回は、以下のプロセスです。
一緒に設定していきましょう!
Yoomを利用していない方は、こちらから会員登録をしてください。
すでにYoomを利用している方はログインしましょう。
マイアプリ連携を先にしておくと、後の設定がスムーズに進みます。
まず、ご利用中のChatworkとYoomを連携していきます。
Yoomページの左側からマイアプリ→新規接続を選択します。

ご利用の方法でログインをお願いします。
以下の画面が出たら、許可をクリックしてください。

続いてOpenAIと連携しましょう。
こちらを参考に、マイアプリ登録してください。

Chatwork・OpenAIがマイアプリに連携されたらOKです。
テンプレートページを開き、『このテンプレートを試してみる』をクリックしましょう。
そのまま進むと、ワークスペースに自動的にテンプレートがコピーされています。
テンプレート名は、必要に応じて変更してください。
左側のマイプロジェクトをクリックすると先ほどコピーしたテンプレートが表示されます。
右側の三点リーダー(...)をクリックし、編集するを選択しましょう。

それでは、アプリトリガーを設定していきます。
「新しいメッセージがルームに投稿されたら」を選択しましょう。
タイトルは、任意で変更可能です。
連携するアカウント情報を確認し、次に進みます。
必須項目を入力してください。

指定したルームに「質問:」で始まるメッセージを投稿し、テストします。
アウトプットが取得できたら保存します。

続いて「コマンドオペレーション」をクリックしましょう。
画像と同じように設定したら保存します。
※分岐をするにはミニプラン以上のプランでご利用いただける機能(オペレーション)となっております。
フリープランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。

続いて「正規表現によるデータの抽出」をクリックしましょう。
こちらも画像と同じように設定し、保存します。
正規表現についてはこちらを参考にしてください。

こちらもテストし、抽出した値が取得できたら保存します。

続いて「テキストの生成(Chat completion)」をクリックしましょう。
次に進み、メッセージコンテンツを作成します。
※ChatGPTやOpenAIのAPIを利用するには、別途OpenAI社へ費用が発生する可能性があります。
詳細はOpenAI社の公式サイトをご確認ください。

必須項目以外は任意で設定してください。

アウトプットに生成されたコンテンツの詳細が取得できたら保存します。

続いて「メッセージを送る」を選択します。
こちらも連携アカウントを確認し、次に進みます。
メッセージ内容は以下のように、アウトプットを利用して設定できます。

こちらもテストし、成功したら保存します。
Yoomではテンプレートを、自身の業務に合わせてカスタマイズできます。
こちらをオンにすると、フローボットが完了した通知をメールで受け取れます。
Yoomを開かなくても、フローボットの完了確認ができて便利です。

質問内容と生成された回答をQ&Aのように蓄積することもできます。
見返したいときや、よくある質問を探すときに便利です。

今回使用したフローボットはこちら↓
Chatwork・OpenAIを使ったその他の自動化例
その他にも、YoomにはChatworkを使ったテンプレートがあるので、いくつかご紹介します!
1.Chatworkで指定ルームに投稿されたら、別のルームに投稿内容を転送するフローです。
Chatworkを顧客からの問い合わせ対応に利用している場合、このフローが便利です。
問い合わせ受付専用のルームに投稿された内容を、カスタマーサポートチームのルームに自動転送することで対応漏れが防げそうです。
2.Gmailでお問い合わせメールを受信したら回答内容をDifyで作成しChatworkに通知するフローです。
問い合わせをGmailで受けている場合、こちらが便利です。
回答内容をDifyで作成し通知してくれるので、一次対応が楽になりそうです。
3.Chatworkでメッセージが投稿されたらTrelloにカードを登録するフローです。
問い合わせメッセージをタスクとしてTrelloに登録している場合に便利です。
テキストからタスク内容を抽出できるので、スムーズにタスク登録できますね。
チャットツールを活用した業務では、日々多くのメッセージが飛び交い、重要な質問や問い合わせが埋もれがちです。
そこで自動化によって、Chatworkに投稿された内容から質問を抽出し、AIが回答することで、担当者が個別に対応する負担を軽減できます。
特に、社内のヘルプデスク業務やFAQ対応など、定型的な質問が多い場合に効果を発揮するでしょう。
例えば、社内ITサポートでは「パスワードのリセット方法」などの質問が頻発しますが、OpenAIが素早く回答を生成し通知することで、従業員は待ち時間なしに問題を解決でき、担当者の業務負担も軽減されることが見込まれます。
人手に頼る問い合わせ対応では、業務時間外の質問への対応が遅れがちです。
しかし、ChatworkとOpenAIを連携することで、時間に関係なく回答を提供できるようになります。
例えば、海外拠点のメンバーが時差の関係で日本の営業時間外に質問をしても、OpenAIが素早く対応し、業務の停滞を防ぐことが見込めます。
また、夜間や休日のトラブル時にAIが一次対応を行うことで、必要に応じて人間の担当者へ引き継ぐことも可能になることが期待できます。
このように、時間に左右されない対応プロセスを構築することで、社内の円滑な情報共有を実現し、業務の継続性を確保できるでしょう。
企業の業務では、情報の正確な伝達が重要ですが、人が介在することで記録ミスや伝達ミスが発生することがあります。
特に、複数の担当者を介する場合や、手入力が必要な場面では、誤った情報が伝わるリスクが高まります。
そこでChatworkとOpenAIを連携させることで、質問内容を正確に抽出し、OpenAIが一貫性のある回答を提供でき、記録ミスや伝達ミスを防ぐことが期待できます。
例えば、経理部門で「交通費の精算ルール」について何度も問い合わせがある場合、担当者ごとに微妙に異なる回答がされると、従業員が混乱し、間違った申請をしてしまう可能性があります。
しかし、OpenAIが統一されたルールに基づいて回答することで、常に一貫性のある情報を提供でき、ルールの誤解を防げるでしょう。
今回は「Chatworkにメッセージが投稿されたら、質問内容を抽出しOpenAIの回答をChatworkに送信する」フローボットを紹介しました。
ChatworkとOpenAIの連携により、業務効率化や顧客対応の迅速化、ミス防止などのメリットを得られます。
また、本記事で紹介した手順に沿って設定を行えば、ノーコードでこれらの自動化を実現できます。
ぜひこの機会に、ChatworkとOpenAIの連携を活用し、業務の効率化と質の向上を目指してみてください。