Qwenのモデルを実務で比較検証|MaxやCoderなど5種の違いと選び方
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Qwenのモデルを実務で比較検証|MaxやCoderなど5種の違いと選び方
自動化のアイデア

2026-01-27

Qwenのモデルを実務で比較検証|MaxやCoderなど5種の違いと選び方

Suguru Nakazawa
Suguru Nakazawa

 Alibaba Cloudが提供する大規模言語モデル「Qwen3」シリーズは、その卓越した日本語処理能力とコストパフォーマンスの高さで、多くのビジネスパーソンや開発者から注目を集めています。
しかし、モデルのラインナップが豊富になるにつれて、「種類が多すぎて、どれを選べば良いのか分からない」「『235B-A22B』のような複雑な数字の意味が理解できない」といった戸惑いの声も少なくありません。

そこで本記事では、一見難解に見えるQwen3シリーズの命名規則やスペックの読み方を分かりやすく紐解き、複雑な専門用語なしで解説します。
また、実際に4つの主要モデルをWebブラウザ上で動作させ、それぞれの実力を検証しました。
あなたのビジネス課題を解決する「最強のモデル」を見つけるためのガイドとしてご活用ください。

✍️そもそもQwen3は何が進化したのか?

Qwen3シリーズが前世代から飛躍的に進化した最大のポイントは、「MoE(Mixture of Experts:混合エキスパート)」技術を全面的かつ高度に採用した点にあります。
従来のAIモデルは、一つの巨大なニューラルネットワーク全体を使ってすべての質問に答えていました。
これは、簡単な計算をするのにも百科事典のすべてのページをめくるようなもので、計算コストがかさむ原因となっていました。

対してQwen3が採用するMoEアーキテクチャは、モデルの中に「数学の専門家」「プログラミングの専門家」「文章作成の専門家」といった多数のエキスパート(専門家ネットワーク)を内包しています。
そして、ユーザーからの質問内容に応じて、必要なエキスパートだけを瞬時に呼び出して回答を生成します。
これにより、全体としては「巨大な脳みそ(多くのパラメータ)」を持ちながら、実際には「少数の脳細胞だけを使う(軽量)」という効率的な動作が可能になりました。
結果として、トップクラスの賢さと、軽量モデル並みの爆速レスポンスを両立することに成功しています。

✅複雑な「モデル名・数字」の読み方ガイド

Qwen3のモデルリストに並ぶ「Qwen3-235B-A22B-2507」のような英数字の羅列は、一見すると暗号のように見えますが、実は非常に合理的なルールで命名されています。
これらの意味を知るだけで、そのモデルが「どれくらい賢いのか」「どれくらい重いのか」を一目で判断できるようになります。
ここでは主要な3つのカテゴリに分けて解説します。

1. フラッグシップ(Qwen3-Max / Qwen2.5-Max)

「Max」という名前がついているモデルは、技術的な詳細(パラメータ数など)は非公開ですが、その時点でのAlibaba Cloudの技術の粋を集めた最高性能モデルであることを示しています。
複雑な推論、長文の記述、高度な文脈理解など、あらゆるタスクにおいて最高の品質を提供します。
APIを利用する企業や開発者で、「コストや速度よりも、とにかく一番精度が良いものを使いたい」「失敗が許されない重要な判断を任せたい」という場合は、迷わずこのMaxモデルを選択するのが正解です。

2. MoEモデル(数字の意味:TotalB-AxxB)

「Qwen3-235B-A22B-2507」のような表記は、MoEモデルのスペックを表しています。
「235B」は「Total Parameters(総パラメータ数)」で、モデル全体が持っている知識量の総和(2350億個)を示します。
一方、「A22B」は「Active Parameters(アクティブパラメータ数)」で、1回の回答生成につき実際に使用されるパラメータ数(220億個)を指します。
つまり、「200Bクラスの圧倒的な知識量」を持ちながら、「20Bクラスの軽快な動作」で動くことを意味します。
末尾の数字(例:2507)はバージョン情報で、リリース年月などを示しています。
ハイスペックなPC環境を持つ個人ユーザーなどが、ローカルで動かす際に重視する指標です。

3. 特化型モデル(Next / VL / Coder)

汎用的な性能よりも、特定の能力を尖らせたモデル群です。

  • Qwen3-Next:
    次世代のアーキテクチャを採用し、何よりも「生成速度」と「スループット(1秒間に生成できる文字の数)」に特化しています。
    チャットボットなどリアルタイム性が命の場面に適しています。
  • Qwen3-VL (Vision Language):
    テキストだけでなく画像の理解能力を強化しており、図表の解析やOCR(文字認識)タスクに特化しています。
  • Qwen3-Coder:
    膨大なプログラムコードを学習しており、コーディング支援やバグ修正においてMaxモデルをも凌ぐ実用性を発揮します。
  • Qwen3-Omni:
    音声・映像・テキストをリアルタイムかつ双方向に処理できる「対話」のスペシャリストです。
    カメラやマイクを通じたユーザーとのやり取りにおいて、人間と変わらない反応速度と感情表現を実現しており、AIオペレーターや同時通訳アプリの開発に革命をもたらします。

これらは用途が明確な場合に選ぶべきスペシャリストたちです。

⭐YoomはAIのモデルを使い分けた自動化フローを作成できます

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Yoomとは?ノーコードで業務自動化につながる! 

ノーコードツールのYoomは、AIやSaaSツールを簡単に連携できます。
例えば、QwenやChatGPTなどを、ご利用中のSaaSアプリと連携することで、業務フローをすぐに自動化できます。
自動化フローごとにモデルの使い分けもできるため、ぜひ試してみてください。


■概要
このワークフローでは、Googleフォームで集めたアンケートやフィードバックを、ChatGPTの力で簡潔に要約し、その結果をNotionに自動的に記録します。この自動化により、手動でのデータ整理作業が不要となり、情報の一元管理と漏れのない分析が可能になります。
Yoomを利用すると、プログラミング不要で簡単にアプリ同士を連携することができます。

■このテンプレートをおすすめする方
・Googleフォームで多くの回答を収集しており、手動での要約作業に時間を取られている方
・ChatGPTやNotionを活用して業務の効率化を図りたいビジネスパーソン
・データの整理と分析を自動化し、チームの生産性を向上させたいリーダー
・定期的なレポート作成を漏れなく正確に行いたい担当者

■注意事項
・Notion・ChatGPT・GoogleフォームをそれぞれYoomと連携させる必要があります。
・ChatGPT(OpenAI)のアクションを実行するには、OpenAIのAPI有料プランの契約が必要です。(APIが使用されたときに支払いができる状態)
https://openai.com/ja-JP/api/pricing/
・ChatGPTのAPI利用はOpenAI社が有料で提供しており、API疎通時のトークンにより従量課金される仕組みとなっています。そのため、API使用時にお支払いが行える状況でない場合エラーが発生しますのでご注意ください。
・Googleフォームをトリガーとして使用した際の回答内容を取得する方法は下記を参照ください。https://intercom.help/yoom/ja/articles/6807133

■概要
「Slackでメッセージが投稿されたら、AIでデータを抽出してGoogleドキュメントに自動で書類を作成する」ワークフローは、日常のコミュニケーションから必要な情報を自動的に整理し、ドキュメント作成を効率化する業務ワークフローです。
このワークフローを活用すれば、Slackに投稿されたメッセージをAIが自動的に解析し、必要なデータを抽出してGoogleドキュメントに自動で書類を作成できます。
これにより、ドキュメント作成の自動化が実現し、業務の効率化が期待できます。‍

■このテンプレートをおすすめする方
・Slackを日常的に使用しており、そこからの情報をドキュメントにまとめる手間を省きたい方
・チーム内での情報共有が多く、その内容を自動で整理・記録したいプロジェクトマネージャー
・ドキュメント作成の自動化を通じて、業務効率を向上させたいビジネスオーナー
・AIやRPAを活用して、日常業務の自動化に興味があるIT担当者
・Googleドキュメントを主要なドキュメント管理ツールとして使用している方

■注意事項
・Slack、GoogleドキュメントのそれぞれとYoomを連携してください。
・トリガーは5分、10分、15分、30分、60分の間隔で起動間隔を選択できます。
・プランによって最短の起動間隔が異なりますので、ご注意ください。

🤔【検証】実際に4つのモデルを使ってみた

スペック上の違いだけでなく、実際の使い勝手がどう異なるのかを確かめるため、ビジネスで特に利用頻度が高いMax・Coder・Next・VLの4つのモデルをWebブラウザ上で切り替えながら使用し、検証を行いました。

検証1:「Qwen3-Max」に企画書作成を丸投げする

シリーズ最高の知能を持つMaxモデルには、構成力と日本語の表現力が問われる、企画書作成のタスクを依頼しました。

【検証プロンプト】

新規事業として、企業向けに「AI導入研修サービス」を立ち上げたいと考えています。ターゲットはDXが進んでいない中小企業の経営層です。サービスの魅力が伝わるような企画書の構成案を作成してください。具体的なカリキュラム案と、導入によるメリットを説得力のある文章で記述してください。

生成結果

上記のプロンプトで生成された結果は以下になります。

検証結果

Qwen3-Maxモデルの回答は圧巻でした。
単に項目を羅列するだけでなく、顧客の課題を明確にし、そこから顧客が求める内容で企画書を作成しました。
特筆すべきは、企画書作成のポイントをまとめてくれた点です。
「経営者向けに「技術説明」ではなく「経営課題解決」に焦点」など、どのように作成すれば、より顧客に刺さる企画書になるかを、わかりやすくポイントにまとめています。
これらのポイントを参考にすれば、経験が浅いメンバーでも本格的な企画書へブラッシュアップすることも可能です。
AIがたたき台を作成し、それを人間の視点でさらに磨き上げることを前提とするシーンでは、かなり優秀なパートナーになります。

検証2:「Qwen3-Coder」でExcel用のOffice Scriptsを書いてもらう

プログラミングに特化したCoderモデルの実力を、Office Scriptsの作成でテストしました。

【検証プロンプト】

Web版Excelで顧客リストを管理しています。A列に会社名、B列に担当者名が入っています。A列の会社名が重複している行を見つけたら、その行全体を赤色で塗りつぶす「Office Scripts(TypeScript)」のコードを書いてください。コードには、初心者が後で修正できるように日本語でコメントを入れてください。

生成結果

上記のプロンプトで生成された結果が以下になります。