・
生成AIの普及により、ビジネスの現場でも専門用語を耳にする場面が増えています。
しかし、「LLM」「RAG」「マルチモーダル」など、聞き覚えの無い用語に戸惑いを感じる方も多いのではないでしょうか。
用語を正しく理解することは、単に知識を蓄えるだけでなく、AIを業務で使うべきか、どう使うべきかを見極める力を持つことにつながります。
そこで本記事では、ビジネスパーソンが押さえておくべき生成AI用語を、基礎から応用まで網羅的に、かつ分かりやすく解説します。
まずは、全ての土台となる基本的な言葉から整理していきましょう。
コンピュータに知的な処理を行わせる技術の総称です。
大量のデータからコンピュータが自らルールやパターンを見出す手法です。
人間の脳の神経回路を模した「ニューラルネットワーク」を多層に重ねた高度な学習手法です。
既存のデータを学習し、新しい文章、画像、音声、コードなどを独自に作り出すAIを指します。
特定の作業だけでなく、人間と同じようにあらゆる知的作業をこなせるAIの理想形です。
AIの能力が全人類の知能の総和を超える転換点のことで、未来予測の概念として語られます。
対話型AIの中核となる「大規模言語モデル」に関する用語を深掘りします。
膨大なテキストデータで学習した、自然な文章を生成できるAIモデルです。
現代の生成AIの劇的な進化を支えている、情報を効率的に処理するための技術的な構造です。
AIモデル内の「設定値」のようなもので、この数が多いほど一般に複雑な推論が可能になります。
AIが文字を処理する際の最小単位です。英語は「1単語 ≒ 1トークン」に近いですが、最新のモデルでは日本語の処理効率が向上しており、現在は「1文字 ≒ 1トークン以下」で処理されることが一般的です。
かつてのように日本語だからといって極端にトークンを消費することは少なくなっています。
AIが一度に覚えておける情報の長さのことです。これを超えると古い内容を忘れてしまいます。
言葉の意味を多次元の数値(ベクトル)に変換し、AIが概念として理解できるようにする技術です。
※巨大な地図を想像してみてください。リンゴとバナナは果物エリアに配置され(=近い)、リンゴとスマートフォンは遠く離れた場所に配置されます。AIはこの数値を使って、言葉同士の近さを判断します。
AIの回答の「自由度」を設定する数値です。低ければ堅実、高ければ創造的な回答になります。
特定の用途に使う前に、インターネット上の膨大なデータから汎用的な知識を学ぶ工程です。
AIの用語や仕組みを理解しても、それを日々の業務に組み込む作業が負担になっては本末転倒です。
しかし、Yoomを活用すれば、ChatGPTやGeminiなどのAIを、普段お使いのSlackやGoogleワークスペースとプログラミングなしで連携できます。
例えば、毎日届くメールをAIが自動で要約し、重要なものだけをSlackで通知するといった仕組みも構築可能です。
AIを「調べる道具」から「自動で動く部下」に変えてみませんか?まずは以下のテンプレートから、その便利さを体験してみてください。
AIの実力を最大限に引き出すための、具体的な手法に関する用語です。
AIに与える指示文や質問のことです。
AIから最高の回答を得るために、指示文の書き方を工夫・設計する技術です。
AIの内部知識だけでなく、外部の社内マニュアルなどを検索して回答させる仕組みです。
特定の業界用語や社内ルールにあわせるため、既存のモデルを追加で学習させることです。
「ステップ・バイ・ステップで考えて」と指示し、論理的な思考過程をたどらせる手法です。
指示文の中にいくつか「例(サンプル)」を提示して、AIにやり方を覚えさせることです。
例示なしで、指示だけを与えてタスクを実行させることです。
テキストだけでなく、画像、音声、動画など異なる形式の情報を同時に処理できる機能です。
AIの回答を、事実や特定の根拠(エビデンス)に正確に結びつけることを指します。
AIをビジネスで安全に使うために、避けて通れないリスク関連の言葉です。
AIがもっともらしい嘘を、あたかも真実のように回答してしまう現象です。
学習データの偏りにより、差別的だったり偏った回答が出たりするリスクのことです。
指示文の中に悪意ある命令を混ぜ、AIに制限を突破させるサイバー攻撃の一種です。
AIがなぜその回答を出したのか、人間が納得できる理由を説明できる状態を目指す概念です。
AIが有害な発言や不適切な回答をしないように制御する安全装置のことです。
AIによって作られた、本物と見分けがつかない偽の画像や動画です。
意図的に攻撃を行い、AIの弱点や安全性をテストする手法です。
最後に、これからの働き方を大きく変える可能性のある発展的な用語です。
目標を与えると、自ら計画を立て、必要なツールを使い分けてタスクを完結させるシステムです。
複数のAIエージェントが相互に連携し、複雑な業務を分担して進める仕組みです。
回答を出す前に内部で深い思考(Reasoning)を行うように設計された次世代のモデルです。
AIモデルと外部ツール、データベースを安全に接続するための標準的な共通ルールです。
※家電のUSBポートを想像してみてください。かつては携帯電話ごとに充電器(接続方法)が異なり不便でしたが、USBという共通規格ができたことで、どんなデバイスもつなげるようになりました。MCPは、まさにこれのAI版です。
自然言語で指示を出し、人間がコードを一切確認することなく、AIとの対話と動いた感触(バイブス)だけでアプリ開発を反復していく手法のことです。
特定の用途に特化し、軽量で高速に動作するように最適化された小規模なモデルです。
用語の理解を深めるために、実際に生成AIを使って2つの検証を行いました。
特定の社内文書を連携させるRAG(検索拡張生成)を組み合わせることで、どこまで実務に即したグラウンディング(根拠付け)が可能になるのか、ChatGPT(GPT-5.2 Thinking)で検証しました。
※無料版では利用回数に制限がある、あるいはInstant(軽量版)しか使えない可能性があります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【プロンプト】
株式会社Yoomの旅費規定における、国内出張の「宿泊手当」の金額を教えてください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【出力結果(RAGあり)】
【出力結果(RAGなし)】
RAGなしのChatGPTは、「公開情報がないため答えられない」という誠実な回避策をとりました。ハルシネーションは防げているものの、結局人間が資料を探す手間は残ったままです。
対して、ファイルを読み込ませたRAGありの回答は鮮やかです。「一律12,500円」という正解だけでなく、「例外時の上限金額」という細かな補足まで正確に抽出しています。
Gemini(Gemini 3)を活用し、 ホワイトボードの写真から、AIがどこまで正確に議事録を生成できるかを実証しました。
※高度モデルや推論機能は有料ユーザーに優先提供されています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【プロンプト】
添付されたホワイトボード画像を解析し、以下の構成で議事録として構造化してください。
・会議名
・自動化フローの要約
・ネクストアクション
・特記事項
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【出力結果】
画像一枚から、会議名、業務フロー、タスク、付箋の注意点まで、わずか数秒で完璧に抽出しています。
中央の図解から矢印をデータの流れとして解釈し、山田といった表記を「担当者」、1/30を「期限」と正しく判断して整理しました。
物理的な青い付箋の内容を特記事項として独立させるなど、情報の優先順位まで理解しています。
RAGによる社内情報の検索や、マルチモーダルを活用したホワイトボードの議事録作成など、これらを個別にAIへ指示を出すのではなく、一つの自動化フローとして組み込めるのがYoomの強みです。
例えば、ホワイトボードの写真を撮るだけで、AIが内容を解析し、社内規定(RAG)と照らし合わせて矛盾がないかをチェックし、その結果をチームのSlackに投稿する。そんな高度な連携も、Yoomなら簡単に実現できます。
AIを使いこなすための第一歩として、まずは以下のテンプレートを活用し、自動化の可能性を広げてみてください。
生成AIの世界は日々進化しており、新しい言葉が次々と登場しますが、本記事で紹介した「LLM」「RAG」「ハルシネーション」といった基本用語さえ押さえておけば、AIをどう活用すべきか、どんなリスクに備えるべきかが見えてくるはずです。
用語を理解することは、AIという強力なパートナーと対話するための共通言語を持つことです。
ぜひ、これらの知識を武器に、日々の業務にAIを取り入れてみてください。
出典:
ChatGPT | Google Japan Blog |Introducing the Model Context Protocol | Anthropic