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日々の業務において、問い合わせに関する返信メールやDM作成は意外にも多くの時間を占める作業です。顧客一人ひとりの状況に合わせた丁寧な文面を作成しようとすれば、過去の議事録やCRM、製品資料といった散在する情報を参照するだけでも、1通あたり10分以上の時間を要することは珍しくありません。
こうしたメール作成業務の効率化に向けて、今回検証を行うのがGoogleのAIツール「NotebookLM」です。ChatGPTなどの一般的な生成AIとは異なり、ユーザーが指定した資料のみを情報源として回答を生成するため、AI特有の「ハルシネーション(もっともらしい嘘)」を抑えられる点が大きな特徴です。
本記事では、このNotebookLMを活用することで、正確かつ迅速にメールを作成できるかを検証します。情報収集から下書き作成までの工程をいかに短縮し、実務レベルでの効率化を実現できるか、具体的な活用シナリオを通じて探っていきます。
・正確な情報に基づいたメール作成で業務を効率化したい方
・生成AIの導入を検討しているが、ハルシネーションによる誤情報のリスクを懸念している方
・NotebookLMを使用したメール作成の使用感を知りたい方
NotebookLMは、Googleが提供する情報整理・分析に特化したAIツールです。最大の特徴は、ユーザーがアップロードしたPDF、Googleドライブのドキュメント、ウェブサイトのURL、音声ファイルなどの「独自データ」をソース(情報源)として学習・処理する点です。
また、NotebookLMは基本無料で利用できますが、Google AI Pro/Ultraなどの有料プランにアップグレードすることで、NotebookLM Proが利用可能になります。回答の精度自体は無料版と同じですが、ソース登録数や質問回数が引き上げられるため、大量の資料を扱う実務での制限がほぼなくなります。
ChatGPT等の一般的なチャットボットとの主な違い
Googleが提供するAIツール「NotebookLM」の無料版を使用し、実務における精度と利便性を検証します。
パターン1:サイトを基に顧客から問い合わせメールの返信内容を作成する。
ポイント:作成の手軽さ、質問に対する回答の正確性、ビジネス文面としての読みやすさ
パターン2:サイトを基にシステムの特徴をとらえたDMを作成する。
ポイント:作成の手軽さ、ターゲットの目を引く「フック」があるか、導入メリットが伝わりやすいか。
「Yoom(ユーム)」の公式サイトをNotebookLMにソースとして読み込ませ、各シナリオに沿ったアウトプットを生成します。
出力される回答を確認し、それぞれの使用感などを検証していきます。
以下の問い合わせメールが送られてきたことを想定して、メールの返信本文を作成していきます。また、回答内容は全て添付してしまうと長くなってしまうため、一部を抜粋する形で紹介させていただきます。
プロンプト:
Yoomの導入を検討している企業から以下のメールが届いた。
ソースに追加したサイトを基にメールの返信文章を作成してほしい
◆以下、問い合わせメールの内容
~
すると、12秒程度で以下のような回答が表示されました。
作成の手軽さ:
自社サイトの情報を1から検索して、必要な箇所をコピー&ペーストし、文章を整えるという一連の作業が、わずか数十秒で完了しました。下書きが即座に作成されるため、担当者は「内容の最終確認」に集中するだけで済み、精神的な負担も軽減されると感じました。
質問に対する回答の正確性:
ソースに追加したサイトの情報を基に回答を記載してくれていました。ソース以外の情報については「※ここから先の内容は、提供されたソース以外の情報に基づいています。必要に応じて内容の正確性を別途ご確認ください。」等の記載があり、作業者目線で確認がしやすいと感じます。
また、単にサイト内の情報を抜き出すだけでなく、顧客が求めていた「Web会議での相談希望」という意図を汲み取って回答していた点に驚きました。説明が煩雑になりそうな技術的仕様については、あえてメール内で無理に完結させず「詳細はWeb会議にてご説明します」と誘導しており、実務に即した対応力が感じられました。
ビジネス文面としての読みやすさ:
違和感のない丁寧なビジネス文体で執筆されており、文脈のつながりもスムーズです。「大変光栄に存じます。」や「ご提案させていただきたく存じます。 」等、非常に丁寧な敬語を使用しており、システムを詳しく把握していないユーザーにも伝わりやすい文面が好印象でした。
NotebookLMに以下のプロンプトを記載し送信してみました。
プロンプト:
追加したソースを基に、Yoomや自動化ツールをまだ知らない・検討していない企業が目を引くようなDM(広告メール)を作成してください。
すると、11秒ほどで以下のような回答が表示されました。
作成の手軽さ:
「サイトを基に目を引くDMを」というシンプルな指示だけで、構成案からキャッチコピーまで一気に生成されました。通常、DM作成にはターゲット選定や訴求点の整理に時間がかかりますが、NotebookLMがサイトから主要なサービスのウリを自動で抽出してくれるため、企画の効率がかなり上がると感じました。
ターゲットの目を引く「フック」があるか:
「名刺のデータ入力」や「定型通知」など、多くの企業が課題と感じている汎用的な事務業務を具体例として挙げており、読者が自分事として捉えやすいフック(興味を惹きつける仕掛け)が作られています。また、「全自動運転の車に乗り換えるようなもの」といったような比喩表現も用いられており、直感的に「今の業務が変わるかも」と思わせる工夫が見られました。
導入メリットが伝わりやすいか:
「利用者の80%以上が非エンジニア」「20,000社以上の導入実績」など、サイト内の具体的な数値を正確に引用できています。これにより、単なる宣伝文句ではない、信頼性の高いメリットの提示が可能になっています。また、無料プランの存在を無理に前面に出しすぎない「質の高い提案」になっており、DM特有の「うさん臭さ」を感じさせない点も高く評価できます。
それぞれの検証でわかったことを表にまとめてみました。
NotebookLMを活用したメール作成は、実務において非常に有用であることが確認できました。指定したソースに基づいて執筆されるため、生成AI特有の誤情報のリスクを抑えられる点は、業務で利用する上で大きなメリットとなります。今回は顧客対応やDM作成を検証しましたが、社内向けのQ&A対応や、ブログ、SNSの投稿作成など、さまざまな形式での応用も期待できそうです。
一方で、生成された回答にAI特有のアスタリスク等の記号が残ってしまうことがありました。これについては、プロンプトに「回答にアスタリスクを使用しない」といった指示をあらかじめ含めることで回避できるはずです。また、今回は公式サイトのみをソースに指定しましたが、過去のメールのやり取りなどを追加で読み込ませることで、より自社のトーンに合った質の高いコンテンツ作成が可能になると感じました。
業務に生成AIを組み込むことは、単なる作業のスピードアップに留まらず、私たちの働き方を本質的に変える可能性を秘めています。AIが情報の検索や定型的な文章作成といった工数を肩代わりしてくれることで、人はより創造性が求められる企画立案や、顧客との深い信頼関係の構築といった「人間にしかできない業務」に、より多くの時間を割けるようになるからです。
しかし、どれほどAIが進化しても、その回答を鵜呑みにせず、最終的には人が責任を持って検証・確認を行う姿勢が欠かせません。AIのスピード感と正確性に、人間の持つ感性や文脈を読み解く力を掛け合わせることで、初めて真に価値のあるコンテンツが生まれます。AIを単なるツールとしてではなく、頼れるパートナーとして活用し、人とAIがそれぞれの強みを活かして共存する形こそが、これからのビジネスにおける理想的な姿と言えるでしょう。
また、今回はNotebookLMの検証を行いましたが、YoomではOpenAIやChatGPTを使用した自動化の連携をプログラミング不要で構築することができます。
Yoomを使用し、API連携やAI処理などのシステムを組み合わせ、日々の繰り返し作業も自動化できます。まずは無料のプランから始めてみませんか。
出典: