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「Grokを使ってみたいが、具体的な設定や使い方がわからない」「実務に活用できるのか不安」と思う方は多いのではないでしょうか。
特に、日々の業務で多くのドキュメント作成に追われるプロダクトマネージャーやプロジェクトリーダーにとって、新しいAIツールの導入は期待と不安が入り混じるものです。
SaaSプロダクト開発の現場では、仕様書作成プロセスが属人化しやすく、1機能あたりの作成に数時間を要することも珍しくありません。
もしGrokを活用して、この「仕様書作成」という重たい業務を劇的に効率化できるとしたらどうでしょうか。
本記事では、Grokの基本スペックをおさらいしつつ、実際にGrokを使って仕様書を作成していきます。
Grokの強みであるリアルタイム性や推論能力が、実際のドキュメント作成業務でどこまで通用するのか、具体的なプロンプトや出力結果を交えて解説します。
手動作業のボトルネックを解消できるでしょうか?みなさん、一緒にジャッジしていきましょう!
Grokは、AIの大手企業であるxAI(エックスAI)によって開発されたAIチャットボットツールです。
SNS上の投稿データをリアルタイムで参照できるため、従来AIが苦手とするトレンドや世論などの最新情報の収集・解析に強みを発揮します。
現在は、最新モデルとしてGrok‑4/4.1を提供中で、応答の精度や速度、対話の自然さも前モデルよりも向上しています。
Grokの用途は、ニュース要約、評判分析、コンテンツ生成、データ分析など多岐にわたります。
さらに、従来AIより忖度の少ないユーモアや皮肉を交えた応答スタイルを特徴としており、率直で多面的な回答が得られるのもGrokの魅力の一つです。
本記事は、主に以下のような方を対象としています。
Grokの利用は基本的に無料プランから始められますが、いくつかの追加機能を活用するためには有料プランへのアップグレードが必要です。
以下では、Grokの代表的な利用プランとその料金について紹介します。
(今回は「無料プラン」と「X Premium+」のみを比較)
※上記は日本での利用を想定した比較表です。ご自身のアカウント・地域での最新状況を公式サイトで確認する必要があります。
※無料プランは、チャット回数や生成可能なコンテンツ数が制限される可能性があります。
※X Premium+は「制限の緩和」が適用されており、必ずしも「無制限」での利用が可能というわけではありません。多量のコンテンツ生成には注意が必要です。
その他の詳細については、Grokの公式サイトで最新の情報を確認してください。
X(旧Twitter)とのリアルタイム統合を活かした情報収集と分析に強みを持つ生成AIツールなので、最新情報や業界の動向を迅速に仕様書に反映できる点が大きなメリットです。
SNS上でのリアルタイムなフィードバックや議論を収集し、自動的に要約や分析を行うことで、必要な背景情報や市場の声を反映できるようになります。
また、JSON形式でデータを出力する能力を持ち、他のシステムやツールとスムーズに統合できるため、例えば、エンジニアやプロダクト開発チームが必要なデータを迅速に取り込み、仕様書に適した形式で整理する、といった活用も可能となるでしょう。
さらに、Grokの対話型アプローチにより、仕様書作成時に必要なアイディア出しや文言の洗練もサポートしてくれるため、柔軟な議論の進行ができるようになるはずです。
では実際に、GrokをSaaS開発の現場で活用する場合、どのようなシーンが考えられるでしょうか?
ここでは、Grokの強みである「推論能力」「コーディング支援」「リアルタイム性」を活かせる利用シナリオ案を考えてみました。
1つ目の検証として、 プロジェクトマネージャーがエンジニアスタッフに渡すための初期要件定義書を、必須項目を網羅した状態で素早く作成するというシーンを想定します。
SaaS開発において、ログイン、検索、決済といった基本機能の仕様書作成は避けて通れません。
しかし、これらは「当たり前の機能」であるがゆえに、記述漏れが発生したり、毎回同じような内容を一から書いたりと、非効率が発生しやすい領域です。
Grokの高い推論能力を使って、これらを正確かつエンジニアが理解できる形式で出力していきたいと思います。
検証に使用するモデルはGrok 4.1(Thinking)です。
入力プロンプト
「あなたはSaaS開発のベテランPMです。新規開発する「企業向けSaaSのログイン機能」に関する機能仕様書のドラフトをMarkdown形式で作成してください。」
要件
出力形式
また、検証項目として、「専門用語が適切に使われているか」「構造化(Markdown)されているか」「セキュリティ要件などの推論が含まれているか」の3つが反映されているかもチェックしていきます。
XのPremiumアカウントでGrokを開き、以下のようにプロンプトを入力しました。
この際、モデルをGrok 4.1 (Thinking)に指定し、↑矢印をクリック。
すると、以下のような構成のテキストが生成されました。
エラー処理に関しても、日本語メッセージで構成されています。
また、「UIで「残りX回」表示」「色分け(赤)で視覚的に強調」という具体的なデザインも提案されており、UI/UXデザイナーへの指示をどのように行えばスムーズになるのかが視覚的にわかりやすくなっていると感じました。
生成結果下部に、追加のコンテンツ生成の提案があります。
「ユーザー登録機能の仕様」をクリックしてみました。
すると、以下のように画面構成要素が置き換わった状態で再生成できました!
この要素を統合すると、複数機能を併せ持ったログイン画面に仕上げられそうです!
以下統合表
この検証にかかった時間はわずか5分程度でした。圧倒的なスピード感で、コンテンツが生成されたことは皆さんもおわかりいただけたかと思います。
また、チェック項目としても以下の結果が得られました。
最低限の指示で、高品質のドラフトが作成できるのには驚愕しました!
せっかくなので、もうひとつ検証します。
2つ目のシナリオとして、システム障害発生時にエラーログから原因を特定し、修正対応のための指示書を作成する、といったシーンを想定します。
検証で使うプロンプトは以下のとおりです。
入力プロンプト
以下のエラーログを分析し、発生している問題の原因と、それを修正するための推奨手順をエンジニア向けのドキュメントとしてまとめてください。
条件
検証に使用するモデルはGrok 4.1(Thinking)です。
ここでは、「ログ解析の正確さ」「解決策の具体性」「指示書の明確さ」に焦点をあてて検証していきます。
なお、検証のため、エラーログはごく簡単な『パスワードの相違』に設定しています。
1回目の検証とは異なり、プログラミングコードがプロンプト内に入っています。
さあ、どのような結果が得られるでしょうか...
と、考えている間に生成完了!3秒足らずで以下のような内容を打ち出してくれました!
問題の原因分析も的確で、修正手順のコード表記は色付けされています。
視認性も高い結果で、感心するばかりです!
ただ、フローチャートはちょっとわかりづらいかなと感じました。
ここだけ修正してみましょう。
追加プロンプト
「(チャートのコードをコピペして)このチャートを状態遷移図に変更して再生成してください。」
すると、4秒ほどで以下のチャートが生成されました!
行程が明確化されて、フローの終点がわかりやすくなりましたね!
検証当初の「実務に活かせるのか」という疑問に対する結論としては、「十分に使える!!特に仕様書やマニュアルといったドキュメントのドラフト作成の工数を大幅に削減できそう」ということになりました。
手動でこれを作成すると、項目の洗い出しからドキュメントの整形まで通常1〜2時間かかるところ、Grokを使えば5分程度でベースが完成します。
あとは、プロジェクト固有の細かいルールを人の手で微調整するだけで済みます。
ただし、注意点もあります。
他にも、社内機密事項を入力しないことも重要です。この部分は一般例に置き換えてプロンプトを構成した方が良いでしょう。
Grok単体でも「考える時間」と「書く時間」は大幅に短縮できますが、生成後の「転記・整形・共有」という定型作業まで自動化できれば、業務はさらに効率化されるでしょう。
ここが、API連携やYoomのような自動化ツールとの組み合わせを検討すべきポイントとなりそうです。
Yoomは、xAI(Grok)を使ったさまざまな業務を自動化できます。
xAI(Grok)と他のツールを利用する業務を効率化したいときは、以下もチェックしてみてください。