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2025-12-19

Claudeのモデルを徹底比較!あなたの業務に合うのはOpus・Sonnet・Haikuのどれ?

Suguru Nakazawa
Suguru Nakazawa

Anthropic社のClaudeには高性能モデルのOpusをはじめ、速度とコストのバランスに優れたSonnet、そして超高速なHaikuといった複数のモデルが存在します。
「結局、自分の仕事にはどれが一番合っているの?」と、選択肢の多さに戸惑っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、実際の利用シーンを想定して、各モデルを比較検証します。
それぞれの得意・不得意を明らかにし、あなたの業務に最適なモデル選びをサポートします。
この記事を読み終える頃には、各モデルの特性を深く理解でき、タスクごとに適切なモデルの使い分けができると思うので、参考にしてみてください。

✍️前提情報:Claudeモデルファミリーを一挙紹介

本記事の想定読者

  • Claudeのモデルごとの違いを知りたい方
  • タスク毎に適切なモデルを使い分けたい方
  • 各モデルを様々な業務で比較検証した結果を知りたい方

Claudeのモデルとは

まずは、今回比較するClaudeの主要モデルたちが、それぞれどんなキャラクターなのか見ていきましょう。


  • Opus 4.5:Claudeの最高峰モデル。
    複雑で専門性が求められる分野のタスクを得意にしており、推論や洞察力にも優れています。
    ソフトウェア開発や金融分析など、高度な専門知識が求められるタスクにおすすめです。


  • Sonnet 4.5:速度と性能のバランス型モデル。
    定型的なタスク処理に優れており、Opusの旧モデル4.1を超える推論能力があります。
    複雑で定型的なタスクを効率的に行いたいとき最適で、またモデル選択に迷ったらSonnet 4.5を選べば安心です。


  • Haiku 4.5:Claudeの最速モデル。

Sonnetの旧モデル4と同等のコード処理力がありながら、2倍以上の速度でタスクを完了させます。
スピードが求められるタスクやAIを壁打ちにしてブレストするときなどにおすすめです。

各モデルの比較表

各モデルの違いを直感的に理解できるよう、主要なスペックを表にまとめました。

※API料金は2025年11月時点のものです。

🤔Claudeの各モデルを実際に使ってみた

実際のビジネスシーンを想定して、Claudeの各モデルを比較検証してみます。
条件と検証内容などは、以下になります。

検証条件 

Claudeの料金プラン:Pro

モデル:Haiku 4.5・Sonnet 4.5・Opus 4.5

検証内容とポイント一覧 

検証内容1:Claudeの最新料金プランと最新モデルを調査

利用機能:ウェブ検索

検証ポイント:

  • 調査時間
  • ハルシネーション:プラン名と料金の抜け漏れやミスの有無
  • 指示の忠実度:プロンプトに含まれる指示を何件対応できているか


検証内容2:30分のウェブ会議の文字起こしデータを要約

利用機能:じっくり考える

検証ポイント:

  • 作成時間
  • ハルシネーション:会議の決定事項や生じたタスクの抜け漏れやミス
  • 指定文字数の忠実度:指定文字数以内にまとめられるか


検証内容3:国内SaaS市場の2026年度の予測レポート作成

利用機能:じっくり考える・リサーチ・ウェブ検索

検証ポイント:

  • 作成時間
  • 調査情報の数:調査した資料の総数と引用した資料の総数
  • 予測シナリオの分析力:AIで分析力を採点(ChatGPT GPT-5.1 ThinkingとGemini 思考モード 3 Proで採点)

検証方法

1.アカウントにログイン

2.モデルを選択

入力欄右下のプルダウンからモデルを選択します。

3.機能を選択

「ツール」マークをクリックし、利用する機能を選択します。
コネクタ機能を使うと、Google Driveなどと連携することもできます。

4.ファイルを添付(検証2のみ)

「+」マークをクリックし、「ファイルをアップロード」からファイルを添付します。

検証2では、ウェブ会議を文字起こしした以下のテキストファイルを添付しています。

※文字の総数は11,981文字です。

5.プロンプトを入力して送信

検証するためのプロンプトを入力して送信します。

【検証1のプロンプト】

Claudeの最新の料金プランについて教えてください。以下の情報を含めて比較してください:

  1. 各プランの名称(例:無料プラン、プロプランなど)
  2. 各プランの月額料金
  3. 各プランで提供されるトークン数(入力・出力トークン数の制限)
  4. 各プランで利用可能なモデル(Sonnet 4.5、Opus 4.5、Haiku 4.5など)
  5. 各プランでのAPI呼び出し回数の制限
  6. 各プランのサポート内容(例えば、サポートの優先度や対応時間など)
  7. 特徴的な制限や追加オプション(例:並列処理の可否、カスタマイズオプションなど)

※調査結果は、見やすい表にまとめてください。

【検証2のプロンプト】

添付した会議の文字起こしデータを要約してください。
要約後の文字数は「1,000文字」に収めてください。
作成条件

  • 初めに会議の議題を一覧でまとめてください。
  • 次に、決定事項を一覧でまとめてください。
  • 各決定事項について、経緯や主要なポイントを漏れなく、簡潔にまとめてください。
  • 未決定の項目があれば、会議の時点で決まった状況までを一覧で簡潔に記載してください。
  • 最後に、次のアクション項目と担当者、期日を表にまとめてください。(期日が決まっていない場合は、「未定」と記入してください)
  • 要約は指定の文字数(1,000文字)に収めてください。

【検証3のプロンプト】

あなたは経済アナリスト/市場調査アナリストです。
以下の条件で、日本国内の SaaS(Software as a Service)市場に関する「2026年度予測レポート」を作成してください。
<レポート条件>

  • レポート対象国:日本  
  • 対象市場:SaaS(クラウド型ソフトウェアサービス全体)  
  • 目的:2026年度における市場規模、成長率、主要なトレンド、リスク要因、今後の展望を分析・予測する。

<レポートに含む内容(セクション)>

  • エグゼクティブサマリー(要点まとめ)  
  • 市場現状(直近数年のデータや傾向)  
  • マクロ経済・業界トレンドの分析(DXの浸透、クラウド利用拡大など)  
  • 予測シナリオ(例えば「ベースライン」「強成長」「慎重型」の 3 シナリオ) — 市場規模と成長率の予測値(可能なら数値で)  
  • 成長ドライバー(需要要因、新規サービス、技術革新など)  
  • リスク/懸念要因(経済環境、規制、競争、国際情勢など)  
  • 主要プレイヤー(SaaSベンダーなど)の動向とその影響  
  • まとめと提言(読者企業や関係者に向けた示唆) 
  • 参照情報一覧 

<出力要件>

  • レポート全体は日本語で書くこと  
  • 参考にした参照情報(データソース)のタイトルとリンクは、必ず全て明記すること

✅検証結果1:Claudeの最新料金プランと最新モデルを調査

各モデルでClaudeの料金プランと最新モデルを調査した結果が以下になります。

※出力が長いため一部を掲載します。

【Haiku 4.5】


【Sonnet 4.5】

【Opus 4.5】


検証結果

出力結果をまとめると以下のようになります。


調査時間

調査時間が最も早いのはSonnet 4.5でした。
意外だったのが、Haiku 4.5が1番時間がかかっていることです。
Haiku 4.5は処理速度が速いですが、今回のようにウェブ検索機能を使う場合、むしろ処理に時間がかかってしまうのかもしれません。
こうした点から、Haiku 4.5はあくまでも自身に与えられた情報から返答するシーンで真価を発揮しそうです。
ウェブ調査機能を使ったリサーチを素早く行いたいときはSonnet 4.5が最適です。


ハルシネーション

Haiku 4.5はすべてのプランを記載していましたが、Enterpriseの料金だけは公式と異なる内容でした。
Sonnet 4.5とOpus 4.5は、Educationプランの記載が抜けていましたが、記載している金額はすべて正確でした。
モデル名や料金といったウェブ上に正解がある調査では、モデルごとに生じるハルシネーションの程度差は小さいように感じます。
むしろ最高峰モデルのOpus 4.5でも情報の抜け漏れがあるため、ファクトチェックの重要性を再確認する検証になりました。
もし、正確性を少しでも重視するなら、唯一すべてのプランを出力できているHaiku 4.5がおすすめです。


指示の忠実度

プロンプトで指示した総数は8つ(7つの調査項目と表にまとめる指示)ですが、すべてのモデルで再現できていたのは7つです。
いずれのモデルも「API呼び出し回数の制限」が出力できていませんでした。
調査した限りだと、ClaudeのAPI呼び出し回数の制限は利用者によって異なるため、正確な数値は公式サイトに記載されていません。
正解がない情報の調査は、最高峰モデルのOpus 4.5であっても難しいことがわかりました。
また、今回のような調査では、指示の忠実度に差はなく、Sonnet 4.5やHaiku 4.5でも十分に使えることがわかります。

✅検証結果2:30分のウェブ会議の文字起こしデータを要約

各モデルでウェブ会議の文字起こしデータを要約した結果が以下になります。

【Haiku 4.5】

【Sonnet 4.5】

【Opus 4.5】

検証結果

出力結果をまとめると以下のようになります。


作成時間

議事録の作成で最も時間がかかったのが処理速度が速いとされるHaiku 4.5でした。
最も処理速度が速いとされるため、意外な結果になりました。
もしかしたら処理する文字数が1万文字を超える多さだったことや、「じっくり考える」機能を使ったことがHaiku 4.5の処理速度を下げてしまったのかもしれません。
一方のSonnet 4.5とOpus 4.5は、Haiku 4.5の半分以下の時間で完了しており、処理スピードに大きな差はありませんでした。


ハルシネーション

モデルの性能が上がるほど、ハルシネーションが減少する傾向がわかります。
これは想定できる結果と言えるのではないでしょうか。
特にOpus 4.5は最高峰モデルに位置づけされているため、ミスが1件のみでした。
今回のように12,000文字近くの文章を1,000文字以内に要約する場合は、Opus 4.5を利用することでハルシネーションのリスクを削減できるので、ファクトチェック時の修正も減らせるはずです。


指定文字数の忠実度

文字数の指示は、AIが無視しやすかったり、難しかったりするため評価基準に採用しました。
結果的には、12,000文字の文章を1,000文字に要約するのは、Claudeにとって簡単だったようで、いずれのモデルでも指示通りになりました。
プロンプトや要約する文章の内容にもよりますが、12,000文字を1,000文字以内にまとめるタスクであれば、Haiku 4.5でも十分に対応できることがわかります。
ただし、Haiku 4.5ではハルシネーションのリスクが高まる傾向があります。
すべての検証ポイントを考慮すると、最速でミスが少ないOpus 4.5がおすすめです。

✅検証結果3:国内SaaS市場の2026年度の予測レポート作成

各モデルで予測レポートを作成した結果が以下になります。

【Haiku 4.5】

【Sonnet 4.5】


【Opus 4.5】

検証結果

出力結果をまとめると以下のようになります。

作成時間

リサーチ機能を使った調査では、モデルごとに大きな時間差はありませんでした。
リサーチ機能は、通常バックグラウンドで行うため、数10秒の差であれば業務への影響は小さいと思います。
そのため、以下の2つの要素でモデルを決めることをおすすめします。


調査情報の数

調査や引用する情報数は、モデルの性能に比例するわけではないことがわかりました。
それでも、調査と引用数が最も多いOpus 4.5は、本格的なレポート作成に向いていると言えます。
Haiku 4.5は、Sonnet 4.5よりも安くて多くの情報を調査できているため、コストパフォーマンスが高いと言えます。
調査の質かコストのどちらを優先するかで、モデルを使い分けることがおすすめです。


予測シナリオの分析力

分析力は、基本的にモデル性能に比例する結果になりました。
ただし、大きな差はありません。
Geminiの採点でSonnet 4.5の点数が他より低いのは、予測値の端数を切り捨てて整合性がとれなかったためです。
分析力自体の評価とは異なる箇所で減点されています。
こうした結果から、Opus 4.5は最高峰モデルのため性能は1番高いですが、Sonnet 4.5やHaiku 4.5の性能もそれに匹敵する性能があります。
特に、AIに何かを分析させるタスクでは、モデルごとの差は出にくいため、Haiku 4.5でも十分と言えそうです。

🖊️検証結果まとめ

Claudeの各モデルを実際の業務を想定して比較検証しました。
検証結果から、それぞれのモデルがどんな状況に適しているかをまとめると上記のようになります。

Haiku 4.5は、高速なパフォーマンスが特徴とされるモデルですが、その性能は最高峰モデルのOpus 4.5に迫るほどです。
それにも関わらず、API利用料は入力と出力ともに5分の1なので、コストパフォーマンスを重視するタスクにおすすめです。
Sonnet 4.5の作業時間は、検証2ではOpus 4.5にわずかの差で2位でしたが、検証1と3では最速でした。
チャットを壁打ちとして使う場合はHaiku 4.5の方が速いかもしれませんが、日常の業務を処理するタスクではSonnet 4.5の方が速いです。
タスク処理の効率化を図りたいときはSonnet 4.5が最適です。
Opus 4.5は、最高峰モデルとされるだけあり、ハルシネーションのリスクが最も低く、分析力は最も高いことがわかりました。
AIの性能を最大限に活用したいタスクではOpus 4.5をおすすめします。
これらの特徴を参考に、Claudeのモデルを使い分けてみてください。

💡Yoomでできること

複数ツールと連携できるYoomを使うことで、ClaudeなどのAIツールともシームレスに連携できます。たとえば「Salesforceでリードオブジェクトに新規レコードが登録されたら、Anthropic(Claude)で分析する」などCRMツールとClaudeを直接連携し、業務を効率化することも可能です。

下記のテンプレートをコピーすることで、簡単に業務を自動化。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!



[Yoomとは]


出典リンク

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この記事を書いた人
Suguru Nakazawa
Suguru Nakazawa
個人ブログを5年以上運営してきました。 執筆時は、読者様が知りたい情報をわかりやすく解説することを大切にしています。 ブログ運営で学んだライティング経験をもとに、複雑な業務もノーコードで自動化できるYoomの使い方や魅力をわかりやすくご紹介します。
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