【Grokを徹底比較】ChatGPT・Geminiと比べて実際どう?3つの観点で比較してみた
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【Grokを徹底比較】ChatGPT・Geminiと比べて実際どう?3つの観点で比較してみた
自動化のアイデア

2025-11-19

【Grokを徹底比較】ChatGPT・Geminiと比べて実際どう?3つの観点で比較してみた

はるさら

 生成AIが私たちの日常に徐々に溶け込み、様々な業務や作業をサポートするようになりました。しかし、種類が豊富なため「どれを選んだら良いのか分からない」、「とりあえずChatGPTのみを使用している」といった方も多いのではないでしょうか?
確かに多数の生成AIツールが存在し、それぞれ得意とする分野があります。そこで、今回は「ChatGPT」「Grok」「Gemini」の3つのチャットボットを検証比較し、それぞれがどんな場面で力を発揮するのかを解説します。

この記事を読めば、各ツールの基本的な違いから、実際に比較したからこそ分かるリアルな使用感までが明確になります。読み終える頃には、自信を持って最適なチャットボットを導入できるようになっているでしょう。

✍️Grokとは?他のAIツールの特徴もチェック

本記事の想定読者

  • 生成AIに興味があるがどれを使用するか迷っている人
  • とりあえずChatGPTのみを使用している人
  • 効率的にチャットボットを使い分けたい人

各AIツールの違い

まずは、今回比較する3つのAIツールの概要と、スペックの違いを整理しておきまし

Grokとは?

イーロン・マスク氏のxAI社が開発した、真実の探求を目指すAIです。最大の特徴はX(旧Twitter)とリアルタイムで連携している点。最新のトレンドや世の中の声を反映した、ユーモアと皮肉の効いた回答を生成します。

ChatGPTとは?

OpenAI社が開発した、対話型AIのパイオニアです。膨大なデータ学習による高い汎用性と安定性が強みで、文章作成、アイデア出し、議事録要約など、あらゆるビジネスシーンで活躍するオールラウンダーと言えます。

Geminiとは?

Googleが開発したマルチモーダルAIです。テキストだけでなく、画像や動画、音声といった複数の情報を統合的に処理する能力に長けています。Googleスプレッドシートやドキュメントなど、Googleサービスとのシームレスな連携も大きな魅力です。

各ツールの特徴をひと目で把握できるよう、表にまとめました。

🤔実際に比較してみた

それぞれ得意分野や特徴が異なる3つのAIツールですが、実際の出力結果の違いを確認することで、よりイメージが湧きやすくなると思います。
そこで今回は、以下の3つの検証を行いました。実際に業務や作業の補助として活用する際に、あなたに最適なAIツールを選ぶ参考になれば幸いです。

検証の条件

  • Grokのモデル:Grok3、無料プラン-Web版より検証。

  • Geminiのモデル:2.5 Flash、無料プラン-Web版のGeminiより検証。

検証内容とポイント

以下の検証ケースに対して、それぞれ同様のプロンプトを各生成AIに送信し、出力される結果を検証していきます。


✅検証①目を引くメールタイトルの提案

まず、文章の作成能力を試してみました。ただの企業向けのメールタイトルの作成では差が出にくいと考え、思わず開いてしまうようなユニークさを求めてプロンプトを作成しています。

プロンプト

あなたは「生成AIを使用して事務作業を楽にするツールを提供している会社の広報担当」です。

契約を広げるために、各企業に送る営業・プロモーションメールのタイトルを3つ提案してください。

思わずメールを開いてしまうようなユニークな提案を行うこと。

検証結果

  • Grokの場合

【Grokが提案したメールのタイトル】

  1. 【残業ゼロ宣言】あなたのデスクにAI秘書がやってきた瞬間
  2. 「コピペ地獄」から解放された〇〇社が月200時間節約した秘密
  3. 【緊急】来週の会議資料、AIが今から30分で作ります(本気)


  • ChatGPTの場合

【ChatGPTが提案したメールのタイトル】

  1. その書類作業、“AI社員”に任せませんか?
  2. 1日30分、事務が軽くなる魔法のボタン。押してみませんか?
  3. “残業ゼロ”に近づく方法、実はAIがもう知っています。


  • Geminiの場合

【Geminiが提案したメールのタイトル】

  1. 【残業代が〇〇万円浮く】「つまらない事務作業」をAIに全部やらせる方法
  2. その時間、本当に必要? 貴社の「業務のムダ」をAIが1/3に削る方法
  3. もうExcelとにらめっこは不要。AIが実現する「残業ゼロ」時代の働き方

それぞれのチャットボットとやり取りを重ねることで、理想のメールタイトルにさらに近づけることができます。しかし今回は、この結果をもとに各ツールの特徴やアプローチを検証していきます。

それでは、次に検証項目ごとの所感を見ていきましょう。

プロンプトの理解力

企業向けのメールであることや、生成AIツールの提案も行えていることから、それぞれの生成AIでプロンプトの理解はどれも問題なく行えていることが分かります。
各ツールは、依頼された内容に沿って企業のニーズに応じたメールタイトルを提案し、その強みや特徴に基づいた回答を作成しています。しかし、ツールごとのアプローチには微妙な違いや特徴がみられたため、それらを次の検証項目で見ていきましょう。

提案力

今回はユニークさを求めるプロンプトを送信した結果、各チャットボットによる特徴的な違いが見えてきました。

例えば、ChatGPTの場合、ユーザーに語りかけるような穏やかな表現が特徴的で、「“AI社員”に任せませんか?」や「魔法のボタン。押してみませんか?」といったタイトルが提案されました。これは、実務的で親しみやすいアプローチを重視していることがうかがえます。

Grokは、ビジネスシーンでは少し過剰に感じることもありますが、「コピペ地獄」や「残業ゼロ宣言」など、感情的でインパクトのある表現を用い、企業が抱える日常的な問題を直球で捉え、即座に解決策を提示するスタイルです。感情的なアプローチが強いため、ターゲットが感情的に反応しやすいシーンでは効果的と言えるでしょう。

一方、Geminiでは、具体的な数値や成果を強調する傾向があり、「自社にどれほどのメリットがあるか」を明確に伝えることを重視しています。経済的効果を強調したタイトルを作成し、説得力を高める提案です。

企業のイメージや社風にもよりますが、生成AIを使用して販売促進用の文章を作成する場合、以下のようなアプローチがそれぞれ得意であることが分かりました。

  • Grok: ユニークでインパクトのある表現を好み、感情的なアプローチで目を引くタイトル。
  • ChatGPT: 実用的で論理的な表現を重視し、安定感と親しみやすさを提供するタイトル。
  • Gemini: 経済的効果や成果を強調し、説得力を高めるタイトル。

✅検証②企業のサイトに使用する画像生成

次に、画像生成機能について、各生成AIによる画風や生成にかかる時間などを検証していきます。

プロンプト

あなたはイラストレーターです。企業のSNSに掲載するため「企業が開催するセミナーに参加する学生」のイラストを作成してください。

検証結果

各生成AIで作成された画像を見ていきましょう。

  • Grokの場合

  • ChatGPTの場合

  • Geminiの場合

それでは、次に検証項目ごとの所感を見ていきましょう。

生成速度

今回は一般的な家庭の回線速度で各生成AI3回ずつ画像出力を行った平均時間を計測しました。


【各AIの処理速度結果】

ChatGPTが約1分半かかるのに対し、GrokとGeminiは数十秒で画像出力を行いました。プロンプト作成から画像出力、要望の追加、再度画像出力という流れで対話的に画像をブラッシュアップしていく場合、GrokやGeminiを使用することで、待機時間が短縮され、好みの画像により迅速に近づくことができるでしょう。

画像の質や雰囲気

一方、出力された画像の雰囲気について、個人差はありますが、私自身はChatGPTのイラストが柔らかい雰囲気で、日本人向けのイラストに仕上がっていると感じました。

対照的に、GrokとGeminiは海外風の雰囲気が強く、プロンプトで指定した「学生」という指示もあまり反映されていないように見受けられます。

そのため、最初から質の高いイラストを作成したい場合はChatGPTをおすすめします。一方、画像生成の速度が速く、対話的に画像をブラッシュアップしていきたい場合は、GrokやGeminiの使用が適しているという結果になりました。

✅検証③データ分析による今後のAIの進化予測

プロンプト

AI技術が進化することによって、今後10年間で私たちの生活はどのように変わるでしょうか?また、今のAIの流行を基に、今後需要が増えるAIサービスの予測を行ってほしい。回答は簡潔に500文字以内にまとめること。

検証結果

  • Grokの場合

  • ChatGPTの場合

  • Geminiの場合

それでは、次に検証項目ごとの所感を見ていきましょう。

流行の把握度

生成AIのトレンド把握能力は、総じて非常に高い水準にあります。Grokは、ビジネス用途に留まらず、日常や教育分野の流行まで幅広く捕捉する傾向が見られ、ChatGPTは、社会全体の大きな流行りを的確に整理しつつ、倫理や共創といった普遍的なテーマも重視するバランスの良い回答でした。そしてGeminiは、構造的・視覚的に情報を整理する能力に長け、現在の生成AI領域の主要トレンドを反映できています

専門的であったり、時事ネタ等のように情報の新鮮さが重視されるわけではない質問だったためか、どの生成AIでもあまり差のない結果となりました。

未来の想像力

Grokは、AIが生活の隅々にまで入り込み、人間の時間をクリエイティブな作業に振り向けられる社会像を描いています。自動化された日常、遠隔手術、AI秘書など、技術の発展を前提に実用的かつ現実的な未来像が回答には記載されていました。

一方でChatGPTは、AIと人間の関係性を重視し、「共創」といったテーマを軸に据えています。自動化による効率化だけでなく、AIが人間の判断・創造・共感を支援するパートナーになる姿を描き、調和的で人間中心的な未来観を示している内容が際立っています。

最後にGeminiは、「超パーソナライズ化」と「業務の自動化」という大きなテーマを基に描き出しています。個人最適化された教育や医療、リアルタイムに世界とつながるマルチモーダルAIなど、高度に統合された知的社会のビジョンを提示しており、3者の中で最も未来指向的な想像力を感じさせます。

それぞれの回答は、提示された具体的な未来像においては類似点が多いものの、その根底にある思想的背景により、描かれる未来像が分かれています。複数の生成AIに質問することで、普段の視点からは見えなかった発想が浮かんでくるかもしれませんね。

📝検証結果のまとめ:それぞれの生成AIにおすすめの業務や使い方

総評として検証の結果をもとに、改めてそれぞれの生成AIがどんな作業で実力を発揮できるのかをまとめました。

Grok(xAI)

  • 感情的・インパクト重視のコピー作成が得意(例:「残業ゼロ宣言」など)
  • SNSや広告など、話題性を狙う企画に強い
  • 画像生成が最速(約7.9秒)で、アイデア出しや試作向き
  • トレンド反映型のリサーチ・要約も得意
  • 向いている作業:SNS運用、スタートアップ企画、広報担当

ChatGPT(OpenAI)

  • 自然で説得力ある文章生成が得意(例:「AI社員に任せませんか?」など)
  • 社内文書・営業メール・教育資料などに強い
  • 日本語の表現が安定しており、柔らかく丁寧なトーン
  • 構成力が高く、提案書やレポート作成にも向く
  • 向いている作業:教育・事務・広報・マネジメント職

Gemini(Google)

  • 数値や構造を活かした論理的な文章・コピーが得意(例:「残業代が〇万円浮く」など)
  • 分析・資料作成・表やグラフの自動生成に強い
  • マルチモーダルやGoogle連携を活かした実務支援が可能
  • 技術的で合理的な未来予測やデータ整理が得意
  • 向いている作業:マーケティング、分析職、クリエイター職

また、生成AIは非常に便利なツールですが、常に正確とは限りません。特に事実関係や専門知識を含む内容では、「もっともらしい誤情報(ハルシネーション)」を出力することがあります。

誤った情報がそのまま社外に出てしまうと、信頼低下や法的リスクにつながる可能性もあるため、AIが作成した文章・画像・データは必ず人の目で最終確認を行いましょう。

Yoomでできること

Yoomでは、今回検証した生成AIをはじめとするさまざまなシステムを、プログラミング不要で連携・自動化することができます。以下のページでは、実際にどのような自動化システムを構築できるのかをご覧いただけます。

Yoomを使用してAPI連携やAI処理などのシステムを組み合わせ、日々の繰り返し作業も自動化できます。まずは無料のプランから始めてみませんか。

おわりに

本記事では、Grok、ChatGPT、Geminiの3つを比較し、それぞれの得意分野や活用シーンを検証してきました。

どのAIにも強みがあり、使い方次第で業務効率化や発想力の拡張に大きく貢献してくれます。

重要なのは、「どのAIを使うか」だけでなく、「どのように活かすか」を見極めること

あなたのチームや業務内容に最適なAIを選び、日々の仕事に新しい価値を生み出していきましょう。 

Yoomを使えば、今回ご紹介したような連携を
プログラミング知識なしで手軽に構築できます。
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この記事を書いた人
はるさら
Microsoft Office Specialist認定資格、Word文書処理技能認定、基本情報技術者資格を保有。新人教育や資格取得のための社内勉強会等の講師経験がある。また、Oracle Certified Java Programmer Bronze SE7、Javaプログラミング能力認定2級などJavaプログラミングに関する資格も持つ。 システムエンジニアとして8年の実務経験があり、PythonやWindowsバッチを用いてスクリプトを自作するなど、タスクの簡略化や作業効率化に日々取り組んでいる。自身でもIT関連のブログを5年以上運営しており、ITに馴染みのない方でも活用できるノウハウやTipsをわかりやすく発信している。
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