会議が終わった後、録画データやメモを見返しながら議事録を作成する作業に、毎回どれくらいの時間を費やしているでしょうか。もし「1時間の会議に対して、議事録の作成に45分はかかっている」というのであれば、この記事が助けになるかもしれません。
今回はGrokを活用し、ウェビナー動画の文字起こしデータから議事録を自動作成する手順を検証します。さらに、単に記録として残すだけでなく、作成した議事録を有効に再利用していくための具体的な方法についてもあわせて紹介します。
この記事の内容を参考に、議事録作成に充てていた時間をより生産的な業務へと振り向けるきっかけにしていただければ幸いです。
✍️前提情報
本記事の想定読者
この記事は、以下のような方を想定して執筆しています。
- 議事録作成の工数を削減し、より生産的な業務に充てたいと考えている方。
- Grokの実務活用に関心がある方
- 作成した議事録を有効活用したい方
Grokとは
Grokは、xAI社が開発したAIチャットボットです。最大の特徴は、
SNSツール「X」の投稿データを学習に利用している点で、高い情報鮮度を実現していることです。
また、役立つ回答に加えて
ウィットのある返答を行うよう設計されています。
また、Grokを利用する方法は主に3つあり、X(旧Twitter)のプラットフォーム上、Grok専用のモバイルアプリ、そしてGrokの公式サイトからアクセスすることが可能です。
💻Grokの議事録作成では結局何ができる?できること3選
Grokを用いて議事録作成を行うことで、具体的に以下のことが可能になります。
- 文脈と最新情報を踏まえた「生きた」要約:ただの発言録ではなく、Grokの強みである「Xを基にした情報」を活用し、会議の中で出た専門用語や市場トレンドを補足説明させながら要約を作成させることができます。
- 多彩なアウトプット形式への一括変換 : 一度読み込ませたテキストデータを、目的に合わせて自在に書き換えることができます。箇条書きの決定事項リスト、ステップ形式の手順書、さらには不参加者向けのクイックな要約など、プロンプト一つで複数の形式へ変換し、共有の手間を削減します。
- ユニークな視点でのネクストアクション提案 : Grok独自の少しユーモラスでクリエイティブな人格を活用し、会議の決定事項に対して「批判的な視点からのリスク洗い出し」や「突飛なアイデア出し」を追加させ、議論を深めることも可能です。
✅議事録作成のためのGrokの使い方を解説!
検証条件
アカウント:SuperGrok(有料プラン)
モデル:Grok 4.1
アクセス条件:PC版のGrok
使い方の手順
はじめに、PC版の
Grokへアクセスします。
次に、
解析したい資料や文字起こしデータを添付したうえで、目的に合わせたプロンプトを送信 します。この手順で得られた回答をもとに、実際の精度や実用性について詳しく検証を進めていきます。
🤔使用例2選
今回の検証では、2つのパターンでGrokの検証を行いました。
- 検証1.ウェビナーの文字起こし資料を基に議事録の作成
└検証の観点:回答速度、手軽さ、回答の視認性 - 検証2.作成した議事録の再利用(理解度テストの作成)
└検証の観点:回答速度、作成した問題の質、手軽さ
また、出力結果については長くなってしまうため、一部を抜粋して紹介させていただきます。
1.ウェビナーの文字起こし資料を基に議事録の作成
1つ目は議事録の作成です。
約15分の動画を文字起こしした資料をGrokに読み込ませ、議事録を作成していきます。今回、文字起こしの元になった動画はこちらです。
【Yoom】活用事例25_分岐のあるGoogleフォームで、回答にあわせたルートごとにメールを送付する
使い方の手順に記載した方法に沿って、議事録用のテキストファイルと以下のプロンプトを連携し、出力結果を確認していきましょう。
プロンプト:添付したウェビナーの文字起こしの資料を基に、議事録を作成してください。
約25秒後に以下のような回答が出力されました。
実際に使用した結果
- 回答速度
文字起こしが約5,600文字あるにもかかわらず、約25秒ですべての回答が表示され、議事録作成までの処理は非常に速いと感じました。人の手では慣れていても一定の時間がかかります。その点、Grokを使えば叩き台を数十秒で用意でき、「まず形にする」までの時間を大きく短縮できます。結果として、対応者の負担軽減にもつながるでしょう。
また、初稿作成の負担が減ることで、重要な結論や意思決定が正しく反映されているかを確認したり、必要な補足を加えたりといった編集作業に集中できるため、議事録の正確性と実用性を高める方向に人の時間を使える点も、大きな効果だと感じました。 - 手軽さ
今回は「添付したウェビナーの文字起こしの資料を基に、議事録を作成してください。」という簡単なプロンプトで指示を出しました が、それだけでここまで整った議事録が出力される点は手軽さを感じました。AIに不慣れな方でもGrokが意図をくみ取って叩き台を仕上げてくれますし、慣れている方であれば、より具体的な条件や観点を追加することで、さらに完成度の高い資料に仕上げられます。また、チームで議事録作成用のプロンプトをテンプレート化しておけば、担当者が変わっても一定の品質を保ちやすくなります。時間がかかって後回しになりがちな会議の議事録作成も、着手のハードルを下げられる点も利点です。 - 回答の視認性
文字起こし資料側に見出しや構造が用意されていない状態でも、Grokが「1. 事例概要」「2. 設定の最大のポイント」「3. 設定手順の詳細」といった形で整理して提示 しており、要点の位置づけを追いやすい構成になっていました。内容も理解しやすくまとまっているため、全体像を素早く把握したり、必要な箇所を後から見返したりする用途に適しています。さらに、要所で太字の強調も入っているため、重要なポイントが一目で把握できる点も、実務で扱ううえでは助かる配慮だと感じました。
2.作成した議事録の再利用
2つ目は議事録の再利用です。
Grokに作成してもらった議事録を基に、理解度テストの作成を検証します。以下のプロンプトを送信して、結果を確認していきましょう。
プロンプト:作成した議事録を基に、ウェビナー動画を閲覧したユーザ用に理解度テストを作成してほしい
10秒ほどで以下のような回答が表示されました。
実際に使用した結果
- 回答スピード
議事録の作成には25秒かかりましたが、それを基にした10問の理解度テスト作成は約10秒で完了しました。この速度であれば、議事録を再利用するかどうかを判断するために試しに出力してみる程度であれば、ストレスを感じることなくスムーズに出力できると感じました。また、議事録を作成した後は、既にその情報がシステム内に保持されているため、追加の指示を出しても迅速に対応してくれることが分かりました。これにより、同じ内容に関して繰り返し質問する際の負担も軽減され、作業がより効率的に進むと感じました。 - 作成した問題の質
議事録に基づいて作成された4択問題は、内容がしっかりと議事録に沿っており、関連性のありそうな画像も付与されていました。 問題文もよく工夫されており、しっかりと打ち合わせを聞いていないと解けない内容になっていました。しかし、画像については以下のように的外れな内容が含まれており、見直しが必要な結果となりました。
- 手軽さ
作成した議事録を基に、もしくはそのまま読み込ませることで、簡単に理解度テストが作成できる点は非常に便利だと感じました。この手軽さにより、 打ち合わせに参加したユーザーがただぼんやりと聞いているだけでなく、積極的に内容を理解しようとする動機付けが生まれます。 特に、新入社員やチームに配属されて日が浅いメンバー向けの問題作成や、日々の打ち合わせがマンネリ化してきた場合には、内容を再確認させる良い試みになるのではないかと感じました。議事録をそのまま利用することで、チーム全体の学びの機会を提供できる点が大きな利点だと思います。
🖊️検証結果まとめ
各検証の結果を表にまとめると以下のようになります。
今回の検証を通じて、Grokを使用した議事録作成とその再利用が非常に効果的であることが分かりました。議事録を短時間で作成し、その内容を基に理解度テストを作成できる点は、業務の効率化に役立ちます。しかし、画像やあいまいな表現の精度には改善の余地があり、完全に自動化するには若干の調整が必要な結果となりました。
Grokを活用することで、議事録作成の負担を軽減し、内容の精査や推敲などの作業に集中できるようになります。また、作成した議事録を理解度テストなどに再利用することで、さまざまな形で価値を引き出すことが可能です。作業をAIに任せ、クリエイティブな部分は人間が担うことで、質の高い成果が生まれるため、Grokをうまく活用し、チームの作業効率を向上させる方法としてぜひ取り入れてみてください。
💡Yoomでできること
また、今回はGrokの検証を行いましたが、Yoomでは以下のようにGrokのAPIと連携した自動システムをプログラミング不要で構築することができます。
xAI(Grok) のAPIと今すぐ連携
Yoomを使用し、API連携やAI処理などのシステムを組み合わせ、日々の繰り返し作業も自動化できます。まずは無料のプランから始めてみませんか。