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「記事の更新、間に合わせなきゃ!」と焦って開いたフリー素材サイト。
検索窓にキーワードを入れて、何ページもスクロールしても「これだ!」という一枚が見つからない…。
気づけば30分が過ぎ、肝心の執筆時間が減っていく──そんな経験はありませんか?
無料素材サイトを開いても、どこかしっくりこない。
そんな“画像迷子”の時間を短くしてくれるかもしれないのが、NovelAIの最新モデル「NovelAI Diffusion V4.5」です。
このモデルは2025年5月に登場し、キャラクターの表情やポーズ、背景の自然さが大きく進化しました。
また、2025年9月には「Character Reference」という新機能のプレビュー版も追加され、同じキャラを別カットで再現できるようになりました。
この記事では、実際にNovelAIを使ってSNSやブログに差し込むイラスト画像を作成します。
生成スピードやプロンプトの再現度、仕上がりの安定感などを検証し、「もう素材探しに悩まなくていいのか?」というテーマで実力を見ていきます。
✍️NovelAIについて
本記事の想定読者
h3:NovelAIとは
NovelAIは、一言で言えば「“描きたい絵”も“書きたい物語”も、両方サポートしてくれるAI創作パートナー」です。
画像生成AI、あるいは文章生成AIのどちらかに特化したサービスが多い中、NovelAIはこの「イラスト」と「小説」という二大創作ジャンルを、高いレベルで両立させているのが特徴です。
これにより、AIが「小説のこのシーンに合う挿絵が欲しい」といったニーズにも応えてくれるため、頭の中にある漠然としたイメージを、ビジュアルとテキストの両面から具現化できるのが最大の強みと言えます。主な機能
画像生成:今回のレビュー対象である最新モデル「NovelAI Diffusion V4.5」が主力。アニメ・マンガ調のイラストに非常に強く、プロンプトへの忠実性が向上し、より狙い通りの作品作りが可能になりました。
小説執筆 :AIが文脈を読み取り、自然な日本語(または英語)で物語の続きを提案してくれます。登場人物の設定を記憶するLorebookなどの機能で長めのテキスト制作も管理しやすくなります。
画像編集 :生成したイラストの一部だけを修正(インペインティング)したり、イラストの外側を描き足して世界観を広げたり(アウトペインティング)することも得意です。
商用利用: NovelAIで生成した作品の権利はユーザーに帰属します。公開や商用利用は可能と案内されていますが、著作権・商標など第三者の権利や関連法令の確認が前提です。
🤔NovelAI Diffusion V4.5を実際に使ってみた!
ここからは実際のビジネスシーンをもとに検証していきます!
検証内容とポイント
検証するアウトプット:「SNSやブログの差し込むイラスト画像」を生成します。
検証内容:「DX推進の課題」といった、少し硬めのビジネステーマの記事を想定しています。その記事の「顔」として、読者の関心を引けるような、親しみやすいアニメ風のビジネスシーンのイラスト作成を試みます。
特に、V4.5モデルの「プロンプトへの忠実性」がどれほどのものか、以下の観点からチェックしていきます。
検証項目
これらのポイントから、日々の記事作成にNovelAI V4.5がどれだけ貢献してくれるかを検証します。
検証条件
検証手順
では、さっそく検証していきましょう!
アカウントを既に持っている方は、NovelAIログインします。
持っていない方はアカウントを作成しましょう。
「画像ジェネレーター」をクリックします。
以下のような画面が表示されます。
左上でモデルを確認できます。
今回は「NAI Diffusion V4.5 Curated」を選択しています。
検証①:アニメ調の「困っている表情」を生成してみる
さて、さっそく1枚目の画像を生成してみましょう!
今回の検証テーマは「DX推進の課題」なので、まずは「PC作業で悩むビジネスパーソン」という、ちょっと“あるある”なシーンをお願いしてみることにしました。
イラスト画像として、「うーん、難しい…」と悩んでいる様子が伝わるイラストが出力されると嬉しいですよね!
実際に使ったプロンプトはこちら
今回は、以下のようなプロンプトを入力してみました。
(もしご自身で試す場合は、そのままコピー&ペーストして使ってみてくださいね)
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プロンプトのざっくり解説
英語のプロンプトを考えるのは少し難しいと感じるかもしれませんが、GeminiのようなAIツールに「こんな画像を生成したいんだけど、NovelAI用の英語プロンプトを考えて」と相談してみるのもおすすめです!
今回のプロンプトは、大きく分けるとこんな指示を出しています。
こんな風に、「誰が」「どこで」「何をしているか」「どんな表情か」を指示していくイメージです。
生成をスタートしてから、ほんの10秒ほどで画像が完成しました。
このスピード感はやはり魅力的で、「すぐ試したい」と思ったときにすぐ形になるのがうれしいですね!
出来上がったイラストを見てみると、「困っている表情」や「考え込むしぐさ」がしっかり出ていて、プロンプトで狙った雰囲気がそのまま伝わってきました。
表情の繊細な動きや手の位置など、細部まで自然に仕上がっています。
アニメ調ですが落ち着きがあるため、記事のトーンにも自然に溶け込んでくれそうだと感じました。
短時間でここまで整ったイラストを出せるのは、やっぱり魅力的ですね!
検証②:マイナス強調で「ひらめきの瞬間とクリーンなデスク」を生成してみる
1枚目の「困った姿」とは対照的に、次は「課題が解決して良いアイデアがひらめいた瞬間」を描いてみます。
ここで試したいのが、NovelAI Diffusion V4.5の目玉機能であるマイナス強調です。
これは、「描かないでほしいもの(ネガティブプロンプト)」を指定することで、AIに「絶対に描かないで!」と強く念押しできる機能のこと。
NovelAI Diffusion V4.5は、この「マイナス強調」が抜群に効くと言われています。
今回はあえて1枚目と同じ設定を使いつつ、この機能を使って「書類」を除外してみます。
あの散らかったデスクが嘘のように片付き、スッキリとした「ひらめき」のイラストが出力されると嬉しいですよね!
実際に使ったプロンプトはこちら
今回は除外したい要素にもプロンプトにも入力するため、除外したい要素の箇所にもプロンプトを入力していきます。
今回は、1枚目のプロンプトをベースに、表情や状況を「ひらめき」に変え、さらに「書類」を消すための指示を追加しました。
NovelAIでは、プラスのプロンプトと、除外したい要素(ネガティブプロンプト)の2箇所に入力します。
プロンプト
masterpiece, best quality, ultra detailed, an anime style illustration, a young business person, male, in an office, sitting at a desk, looking at a computer screen with a hopeful expression, pointing up with one finger, having an idea, clean desk, modern office environment, soft lighting, professional attire, clean line art, subtle shadow, light colors, bright atmosphere
除外したい要素(ネガティブプロンプト)(入力欄:添付画像で「除外したい要素」と書かれている場所に入力)
documents, papers, messy, clutter, crowded
プロンプトのざっくり解説
今回のプロンプトは、大きく分けるとこんな指示を出しています。
除外したい要素(ネガティブプロンプト)
documents, papers, messy, clutter, crowded
→こちらが今回のポイントです。「書類、紙、散らかった、ごちゃごちゃした」といった単語をシンプルに並べています。こんな風に、「何を描かないか」をシンプルに伝えるだけで、AIが意図を汲んでくれるかどうかも見どころです。
早速、生成された画像を見てみましょう!
1枚目と同様、こちらも生成ボタンを押してから10秒ほどで完成しました。 このスピード感なら、記事の執筆中に「あ、こんな画像が欲しいな」と思い立っても、思考を止めずにサクサク作れるのが良いですね。
そして肝心の「マイナス強調」ですが、山積みだった書類がきれいになくなっていて、プロンプトで指定した除外要素がしっかりと機能しているのが分かります。
これなら「DXで業務が効率化した」というポジティブなイメージも読者に直感的に伝えられそうですね!
難しい設定をせずとも、言葉一つで画面を整理できる制御力の高さには驚きました。
ただ、品質面では「生成AIあるある」の課題も見つかりました。
パッと見は綺麗ですが、よーく見ると指の数が6本あるように見えたり、キーボードのキー配列が曖昧だったりと、細部の整合性が取れていない部分があります。
しかし、全体的には完成度が高く、短時間でここまでの品質が出せるのはすごいなと感じました。✅使ってみて感じたこと
NovelAI Diffusion V4.5は、私たちの頭の中にあるイメージを瞬時に「ビジュアル」へと変換してくれると実感しました。特に、ビジネス記事のような抽象的なテーマであっても、プロンプト一つで状況や感情を的確に表現できる点が大きな魅力です。
英語での指示が必要というハードルはありますが、何時間も画像を探したり作成したりする手間を考えれば、理想の画像を「秒」で生み出せるこのツールは、日々の業務効率を大きく変える可能性を秘めています。
それではここから、各検証項目の所感についても書いていきます。プロンプトへの忠実性
検証①②を通して感じたのは、NovelAI Diffusion V4.5は「細かいニュアンスに素直に反応するタイプ」ということでした。
困っている表情や、ひらめきの瞬間のような感情表現が自然に出ていて、プロンプトの意図が伝わりやすい印象です。
特に、除外したい要素の指定はかなり効いていて、書類などの不要な要素がきれいに取り除かれていました。
他の画像生成AIだと、除外してほしい要素がうっすら残ることもあるので、この制御しやすさは使いやすく感じました。
ただ、指や小物の細部が少し崩れる場面はあり、プロンプト通りに「描く」部分と「整える」部分のバランスは、人の目で調整する必要があります。
それでも、表情の描き分けに関しては他のAIより安定していて、記事用のイラスト作成に向いていると感じました。
h3:生成の効率性
どちらの検証でも、生成が約10秒で完了しました。
作業の流れを止めずに画像が用意できるのはありがたく、ブログ制作中にもそのまま使いやすいスピードです。
Stable Diffusion系のローカル環境だと、設定次第で数十秒かかることもありますし、Geminiの画像生成は構図を工夫する必要がある場面もあります。
その点、NovelAIは「プロンプトを入れたらすぐ形になる」感覚が強く、扱いやすいと感じました。
一方で、プロンプトが英語のみ対応という点は少しハードルですが、生成スピードの速さがその分をカバーしている印象です。品質と安定性
全体のクオリティは安定していて、アニメ調の輪郭や塗りの仕上がりが整っていました。
NovelAI Diffusion V4.5の強みである「破綻の少なさ」は検証①②でも感じられ、構図が大きく崩れることはほとんどありませんでした。
ただ、細い指やキーボードのような細部は崩れやすく、拡大すると違和感が残ることがあります。
この点は、他の画像生成AIでも共通して見られる部分ではありますが、NovelAIも例外ではないと感じました。
とはいえ、ブログやSNSの差し込み画像としては十分に整っていて、細部の修正は必要に応じて修正すると使いやすくなりそうです!
h3:テーマへの適応力
NovelAIはアニメ調の表現が得意なモデルですが、検証①②のようなビジネステーマでも違和感なく使える仕上がりでした。
オフィスの雰囲気や照明の柔らかさなど、場面の空気感がしっかり再現されていて、記事のトーンにも合わせやすい印象です。
「アニメ調=ポップすぎるのでは?」と思う場面でも、落ち着いた配色でまとめてくれるため、ビジネス系の記事にも自然に馴染みます。
Stable Diffusion系だと、モデル選びやLoRAの調整が必要になるケースがありますが、NovelAIは最初から安定しているので準備がシンプルでした。
結果として、ビジネス寄りのテーマでも問題なく利用でき、記事制作の幅を広げやすいモデルだと感じました。🖊まとめ
NovelAI Diffusion V4.5は、手軽に高品質なAIイラストを作れる便利なツールでした。
生成ボタンを押してからわずか10秒ほどで画像が完成し、思い描いたシーンをすぐ形にできます。
しかも、表情やしぐさなど、細かいニュアンスまで自然に表現できていて、アニメ調でも落ち着いた雰囲気の仕上がりでした。
特に印象に残ったのが「マイナス強調(ネガティブプロンプト)」の精度です。
「documents」「messy」など、不要な要素を英語でいくつか指定するだけで、散らかったデスクがすっきり整理されたシーンに変化しました。
細かい設定をしなくても、意図した雰囲気に近づけられるのは使っていて楽しかったです。一方で、細部をよく見ると指や小物の形が少し不自然な場面もあり、最終的な微調整は必要だと感じます。
それでも、短時間で「それらしい一枚」を生み出せるNovelAI Diffusion V4.5は、AIイラスト生成を試してみたい人にもぴったりなツールだと感じました。
無料トライアルもあるので、まずは実際に触れて、生成AIならではの表現力を体験してみてはいかがでしょうか。
また、NovelAIのように創作活動を支えるAIがある一方で、Yoomは「業務を支える自動化ツール」です。たとえばNovelAIで作成した画像を社内のSlackで共有するなど、シームレスに他ツールと連携できます。
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