2025/01/17
AIオペレーションの活用方法

Outlook・OCR・OneDriveを連携して、Outlookで受信した書類データをOCRで読み取り、ファイル名を更新しOneDriveに自動格納する方法

m.wadazumi
OutlookとOneDriveの連携イメージ

目次

 

毎日Outlookに届く契約書や請求書をOneDriveに格納する作業を手動で行うのは、かなりの時間と労力が必要です。
そこで、AIによるOCR技術を活用すればその問題を解決できるかもしれません。
本記事では、Outlook・OCR・OneDriveを連携し、Outlookに添付されたファイルをOCRで読み取り、ファイル名を更新し、OneDriveに格納する自動化をご紹介します。
これにより、書類が届くたびに手動でデータを確認し、OneDriveに保存する手間が省けます。

こんな方におすすめ

  • OutlookとOneDriveを日常的に活用していて、書類管理を効率化したい方
  • 人的ミスを防ぎつつ、書類管理を正確に行いたい方
  • ファイル名を統一し、フォルダを整理したい方

Outlook・OCR・OneDriveの連携メリットと具体例

メリット1:作業負担を軽減して人的ミスも防止する

Outlookで受信した書類をAIによるOCRで読み取ることで、手作業の処理が不要になるでしょう。
たとえば、<span class="mark-yellow">毎月届く納品書や請求書の内容をOCRで自動的に読み取り、OneDriveのフォルダに格納する自動化を導入すれば、担当者の負担を大幅に軽減できます。</span>
このように、OCRを活用することで、手作業で起こりがちだったファイルのダウンロードやアップロード漏れを防げるでしょう。
ヒューマンエラーが減るため、ファイルの確認作業も最低限に抑えられます。

メリット2:一貫したプロセスを実現できる

OCR処理を導入することで、一貫したプロセスを実現できるでしょう。
たとえば、<span class="mark-yellow">Outlookで受信した取引先の契約書をOCRで読み取り、自動的にファイル名を更新し、フォルダに格納できます。</span>
これにより、どの書類がどこに格納されたかが分かりやすくなるでしょう。
この自動化の導入により、担当者の経験やスキルに関係なく、統一されたファイル管理が可能になるかもしれません。
また、データの確認が容易になるだけでなく、管理者は適切にデータ管理ができるでしょう。

メリット3:円滑に業務を進められる

OCRを活用した書類データの自動格納は、必要な書類をスムーズに共有できる環境を整えられるでしょう。
たとえば、<span class="mark-yellow">契約書を自動的にフォルダに分類することで、異なる部門のメンバーは書類の確認がしやすくなります。</span>
これにより、ファイル格納の遅れや作業の停滞を防ぐことができるでしょう。
その結果、部門間でファイルの格納有無を確認する必要がなくなり、最小限のコミュニケーションでスピーディーに業務を進められるでしょう。

それではここからノーコードツールYoomを使って、「Outlookで受信した書類データをOCRで読み取り、ファイル名を更新しOneDriveに格納する」方法をご説明します。

[Yoomとは]

Outlook・OCR・OneDriveの連携フローの作り方

Outlookで受信した書類データをOutlookのAPIを利用して受け取り、Yoomが提供するOCR機能を組み合わせることで、書類データの読み取りを実現することができます。
また、OneDriveが提供するAPIを用いることで、読み取った書類データをOneDriveに自動格納することもできます。
一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に実現できます。

連携フローは大きく分けて以下のプロセスで作成していきます。

  • OutlookとOneDriveをマイアプリ登録
  • テンプレートをコピー
  • フローの起点となるOutlookのトリガー設定とその後に続くOCR・OneDriveのオペレーション設定
  • トリガーボタンをONにして、Outlook・OCR・OneDriveの連携動作を確認

Yoomを利用していない方は、こちらから無料登録をしてください。
すでにYoomを利用している方はログインしましょう。

ステップ1:OutlookとOneDriveをマイアプリ登録

OutlookとOneDriveをYoomに接続するマイアプリ登録を行いましょう。
事前にマイアプリ登録を行うことで、自動化設定が容易になるでしょう。

まず、Outlookのマイアプリ登録を行います。
Yoom画面左側にある「マイアプリ」→「新規接続」をクリックしてください。
アプリ一覧からOutlookを探すか、検索欄で検索しましょう。

以下の画面が表示されるので、Outlookにログインしてください。

続いて、OneDriveのマイアプリ登録を行いましょう。
先ほどと同様に、OneDriveを検索するか、一覧から探してください。
以下の画面が表示されたら、OneDriveにログインしましょう。

OutlookとOneDriveがマイアプリに表示されていれば、登録完了です。

ステップ2:テンプレートをコピー

自動化の設定をするため、以下のバナーにある「試してみる」をクリックしてください。

以下の画面表示を読んで、「OK」をクリックしましょう。

以下の画面が表示されるので、「タイトル」と「説明」を確認します。
変更する場合は、以下の画面で変更してください。
最初にOutlookの設定を行うため、「特定の件名のメールを受信したら」をクリックしましょう。

ステップ3:フローの起点となるOutlookのトリガー設定とその後に続くOCR・OneDriveのオペレーション設定

以下の画面が表示されたら、設定を確認してください。
※Microsoft365(旧Office365)には、家庭向けプランと一般法人向けプラン(Microsoft365 Business)があり、一般法人向けプランに加入していない場合には認証に失敗する可能性があります。

  • 「タイトル」→変更可
  • 「Outlookと連携するアカウント情報」→正しいか確認
  • 「トリガーアクション」→特定の件名のメールを受信したら

以下の画面が表示されるので、「トリガーの起動間隔」を設定しましょう。
5分、10分、15分、30分、60分から選択します。
※プランによってトリガーの起動間隔は異なるので、注意してください。

スクロールし、「メールフォルダID」を設定します。
枠内をクリックすると、候補が表示されるので、該当するIDを選択してください。

次に、「キーワード」を設定します。
こちらで設定したキーワードが件名に含まれていると、フローボットが起動されます。
以下に例として、請求書を設定しました。
ご自由に設定してください。
設定できたら、「テスト」→「テスト成功」→「保存」をクリックします。

次に、添付ファイルの有無により分岐する設定を行うため、「分岐|添付ファイルの有無」をクリックしましょう。
※分岐、AIオペレーションは一部有料プランのみご利用いただける機能です。
その他のプランでは設定したオペレーションはエラーとなるため、注意してください。
Yoomの有料プランは、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。
無料トライアル中には制限対象のアプリや機能(オペレーション)を使用することができますので、ぜひお試しください。

以下の画面が表示されたら、設定を確認します。

  • 「タイトル」→変更可

分岐対象のアウトプット

  • 「オペレーション」→特定の件名のメールを受信したら
  • 「アウトプット」→添付ファイルの有無

分岐条件

「添付ファイルの有無」、「値と等しい」、「true」

確認できたら、「保存」をクリックしましょう。

次に、Outlookでメールに添付されたファイルの情報を取得する設定を行うため、「メールの添付ファイルの情報を取得する」をクリックします。
以下の画面が表示されるので、設定を確認しましょう。

  • 「タイトル」→変更可
  • 「Outlookと連携するアカウント情報」→正しいか確認
  • 「アクション」→メールの添付ファイルの情報を取得する

以下の注意事項をご確認ください。

スクロールし、「メールID」を設定しましょう。
「特定の件名のメールを受信したら」のアウトプットから、「メールID」を選択してください。
赤枠内の矢印をクリックすると、アウトプットが表示されます。
設定できたら、「テスト」→「テスト成功」→「保存」をクリックしましょう。

次に、メールに添付されたファイルデータをダウンロードする設定を行うため、「メールの添付ファイルをダウンロード」をクリックしてください。
以下の画面が表示されたら、設定を確認しましょう。

  • 「タイトル」→変更可
  • 「Outlookと連携するアカウント情報」→正しいか確認
  • 「アクション」→メールの添付ファイルをダウンロード

以下の注意事項を確認してください。

スクロールし、先ほどと同様に「特定の件名のメールを受信したら」のアウトプットから「メールID」を選択します。

次に、「ファイルID」を設定しましょう。
「メールの添付ファイルの情報を取得する」のアウトプットから「ファイルIDの一覧」を選択してください。
設定できたら、「テスト」→「テスト成功」→「保存」をクリックします。

次に、添付されたファイルの情報をAIを利用して読み取る設定を行うため、「画像・PDFから文字を読み取る」をクリックしましょう。
※OCRデータは6,500文字以上のデータや文字が小さい場合などは読み取れない場合があるので、ご注意ください。

以下の画面が表示されたら、設定を確認してください。

  • 「タイトル」→変更可
  • 「アクション」→契約書(6500文字以内)を読み取る(15タスク)

以下の注意事項をご覧ください。

次に、「ファイルの添付方法」を設定しましょう。
取得した値を使用するため、以下のように設定してください。
その下に「追加で抽出したい項目」が表示されていますが、今回は使用しないので設定は行いません。
次のOneDriveの設定でアウトプットが必要な場合は、任意で設定しましょう。
設定できたら、「テスト」→「テスト成功」→「保存」をクリックします。

次にOneDriveにファイルをアップロードする設定を行うため、「ファイルをアップロード」をクリックしましょう。
以下の画面が表示されるので、設定を確認してください。

  • 「タイトル」→変更可
  • 「OneDriveと連携するアカウント情報」→正しいか確認
  • 「アクション」→ファイルをアップロード

以下の注意事項を確認しましょう。

次に、「ドライブID」を設定します。
候補から該当するIDを選択しましょう。

スクロールして、「格納先のフォルダのアイテムID」を候補から選択し、設定してください。

次に、「ファイル名」を設定しましょう。
「画像・PDFから文字を読み取る」のアウトプットを活用して、ファイル名を設定することで、自動的にファイル名が更新されます。
例として以下のように設定しましたが、任意で設定しましょう。
他にも必要な項目があれば設定し、「テスト」→「テスト成功」→「保存」をクリックしてください。

ステップ4:トリガーボタンをONにして、Outlook・OCR・OneDriveの連携動作を確認

最後に「トリガーをON」をクリックしたら、自動化の設定は完了です。
フローボットが正常に起動するかチェックしましょう。

今回使用したテンプレートはこちらです。

その他のOutlook・OCR・OneDriveを使った自動化の例

他にもOutlook・OCR・OneDriveを使った自動化の例がYoomにはたくさんあるので、いくつか紹介します。

1.Outlookで受信した契約書を自動的にOCRで読み取り、kintoneへ追加し、Microsoft Teamsに通知するフローです。
Outlookで受信した契約書をOCRで自動的に読み取り、そのデータをkintoneに追加し、Microsoft Teamsに通知できます。
手作業でのデータ登録や通知が不要になるため、担当者の負担を軽減し、作業時間を短縮できます。

2.Outlookメールに届いた情報をAIで抽出し、Google Chatに自動通知するフローです。
Outlookのメール内容をGoogle Chatに通知できるため、Google Chatを頻繁に使用している方やOutlookのメールを転送したいと考えている方におすすめです。
Outlookのメール内容をGoogle Chat上でスピーディーに確認できるでしょう。

3.Outlookメールに届いた情報をAIで抽出し、Microsoft Excelに自動で転記するフローです。
メール情報をMicrosoft Excelに記録できるため、過去のメッセージの確認に活用できそうです。
AIがメールのデータを抽出するため、Microsoft Excelに正確に転記できます。

まとめ

OCRを活用した書類データの管理は、手作業の手間を大幅に削減し、ヒューマンエラーを防止できるでしょう。
この自動化により、Outlookに添付されたファイル名を自動的に更新し、OneDriveに保存できるため、データ管理がしやすくなります。
これにより、書類の確認や検索がスムーズになるため、異なる部門間の連携も強化されるでしょう。

YoomのOCRを活用し、今まで手作業で行っていた業務を自動化に任せましょう。

この記事を書いた人
m.wadazumi
児童福祉の仕事からライターとして活動し、現在はYoomでブログを執筆中です。 Yoomでできる業務効率化に驚きつつ、みなさんにもその感動を共有して社会貢献したいと考えています。 プログラミング知識ゼロの私でもできるアプリ連携や自動化をお伝えしていきます。
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