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多くの情報が飛び交う現代のビジネスシーンにおいて、必要な情報を「正確に」「素早く」キャッチアップする能力は、マーケティングや事業企画担当者にとって必須のスキルです。そこで本記事では、Googleが提供するリサーチアシスタントNotebookLMと、検索型AIエンジンPerplexityを比較検証するほかNotebookLMとPerplexityを組み合わせたおすすめ活用法もご紹介します。
NotebookLMは、Googleが開発した「AI搭載リサーチアシスタント」です。最大の特徴は、ユーザーがアップロードしたPDF、Googleドキュメント、ウェブサイト、YouTube動画などの資料(ソース)を「自分専用の知識ベース」として学習し、その内容に基づいて回答を生成する点。一般的に生成AIが苦手とする「ハルシネーション(もっともらしい嘘)」を抑制できます。
Perplexityは、Perplexity社が開発した「AI搭載の会話型検索エンジン」。最大の特徴は、インターネット上の情報をリアルタイムで検索し、ウェブ上の膨大なデータから最新かつ信頼できる情報源を特定・集約して回答を生成する点です。
提示されるすべての回答には、元の情報源へのリンクが付いた「引用」が明記されているため、情報の根拠をユーザーが直接確認でき、高い透明性と信頼性を備えているのが強みです。
ハイパーオートメーションツール「Yoom」はPerplexityと連携し、様々な業務を自動化できます。たとえばPerplexityで要約したテキストをSlackに通知したり高度なPerplexityの分析機能を用いて次のアクションへつなげるなど、様々なSaaSツールと連携できます。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね👀
ここからは、実際にNotebookLMとPerplexityをビジネスシーンでどのように活用できるか、具体的な利用シナリオを検討し、検証していきます。
今回は、検証①と検証②の2つに分けて比較をしてみました!
以下の項目で、比較していきます!
以下の項目で、比較していきます!
ここからは、実際に比較した内容とその手順を解説します。
まずは実際の比較手順のあとに、それぞれの比較項目について紹介していきます!
ログイン後に「ノートブックを新規作成」をクリックし、3社の決算説明資料を読み込ませてプロンプトを送信します。すると、結果は以下のようになりました。
各社の資料から、単なるキーワードの抜き出しにとどまらない「戦略のカラー」を的確に言語化できている点に驚きました。3社分の膨大なスライドから、AIという共通項で「インフラ供給」と「自社適用」といった性質の違いを瞬時に分類しており、手作業で数時間かかる比較表作成が約1分で完了するスピード感は圧倒的です。
また添付画像の通り、回答の各所にソース番号が明示されるため、気になった箇所をすぐに原文のスライドで裏取りできる安心感があります。
NotebookLMは「競合比較」という高い正確性が求められる業務において、「情報の網羅性」と「分析の解像度」を劇的に高めると感じました。
同じく3社の決算説明資料を読み込ませ、プロンプトを入力したら送信します。
Web上の広範なソースから、各社の最新のニュアンス(DC REITの活用や、防衛セグメントの成長など)を的確に拾い上げ、構造化できている点に驚きました。2025年以降のトレンドである「データセンターへの巨額投資」や「REIT活用による資本効率の向上」といった、ごく最近の経営判断が具体数値(Q1で約717億円など)と共に抽出されており、情報の鮮度は極めて高いと感じます。
また単なるキーワードの羅列ではなく、NTTデータは「実装・効率重視」、富士通は「AIそのものを成長エンジンとする攻めの姿勢」といった、各社の投資スタンスの微妙な温度差まで言語化されており、深い示唆を得ることができました。
さらに比較表も出力されたのですが、そのまま社内会議や戦略立案のベースとして使えるほど整理されています。
Perplexityは「最新の市場環境と競合の動きを、点ではなく線で捉える」ための強力な武器になると確信しました。
「B2B SaaS業界における最新の「AIエージェント」活用事例をWebから検索し、具体的な企業名と機能概要をリストアップしてください。」※NotebookLMでは、事前に手動で「AIエージェント 活用事例」と検索し、ヒットしたサイトURLをソース情報として読み込ませました。
検証①と同様にログイン後、表示された画面でプロンプトを入力したら送信します。
約1分で完了し、結果は以下のものとなりました。抜粋してご紹介します。
▼出力結果
1. 営業・マーケティング支援 SaaS
• JAPAN AI株式会社(株式会社ジーニーの子会社) ◦ 機能概要: 営業支援に特化したAIエージェントを提供しています。プロジェクトの進捗管理や、メンバー間での担当者交代時の引き継ぎ作業などを、AIに質問するだけで把握できる仕組みを構築し、営業部門の作業工数削減と迅速な意思決定を支援しています。
• 株式会社Mico ◦ 機能概要: LINE公式アカウントを活用したマーケティングツール「Mico Engage AI」などを提供しています。 ◦ 具体的な機能: ターゲットへの自動求人提案や、AIエンジンによるレコメンド配信、担当者ごとの自動振り分け機能などを備え、顧客対応のタイムラグ解消や応募数増加を実現しています。
2. バックオフィス・業務管理 SaaS
• 株式会社マネーフォワード(マネーフォワード クラウド) ◦ 機能概要: 財務会計、人事労務などのバックオフィス業務を支援するSaaS群に、AIエージェントを「チームに加わり共に働く」存在として統合しています。 ◦ 具体的な機能: 顧客からのメール内容を読み取って緊急性に応じた担当者への振り分けや、FAQに基づいた自動返信、対応結果の記録・改善といったカスタマーサポート支援など、自律的なタスク管理・実行を担います。
• パナソニック コネクト株式会社 ◦ 機能概要: 自社開発のAIアシスタント「ConnectAI」を全社員向けに運用しています。 ◦ 具体的な機能: 従来の「AIに聞く」段階から、作業手順書の作成、プログラミング、情報分析といった具体的な業務を「AIに頼む」段階へとシフトさせ、年間44.8万時間の業務削減を達成しています。
…
事前に手動で検索する必要はあるものの、2025年後半から2026年にかけての非常に鮮度の高い事例が網羅されており、実務への即応性が高い内容だと感じました。散らばった最新事例を「業界別」かつ「機能概要」として構造化するスピードと、情報の密度の濃さに手応えを感じました。単なるWeb検索では見落としがちな、各社の独自呼称まで正確に拾い上げられています。また多様なソースをすぐに整理できる点は、手動のレポート作成と比較して数時間分の工数削減になると実感しました。
最後に提示された「AIエージェントの仕組みをプロジェクトチームに例える」解説は、専門用語に不慣れなクライアントや社内上層部への説明資料にそのまま引用できるレベルであり、思考を助ける「パートナー」としての頼もしさを感じます。
プロンプトを送信し、1分以内で生成が完了しました!生成された要約は以下です。抜粋してご紹介します。
▼出力結果
「B2B SaaS業界におけるAIエージェント活用事例
B2B SaaS 業界では、2025 年が「AIエージェント今週」としてちょくちょく聞かれておりますが、複数の大手グローバル企業と国内企業が自律型のAIエージェント機能を引き続き導入しています。以下は、具体的な企業名と機能概要をリストアップした最新の活用事例です。
グローバル企業のAIエージェント導入
Salesforce - Agentforceサービスエージェント(旧Einsteinサービスエージェント)
Salesforceが提供する完全自律型AIエージェントは、従来のチャットボットとは異なり、事前プログラムシナリオなしで顧客対応をリアルタイムに判断・実行します。主な特徴を示します。
導入企業では、コンタクトセンターの工数が8割削減され、アポ率が月間20倍に増加した事例も報告されています。
ServiceNow - ServiceNow AI プラットフォーム(チューリッヒ版)
2025年9月にリリースされた最新版では、AI駆動型開発ツール、自律型ワークフロー、AIマルチエージェント対応者が実装されました。同プラットフォームは年間750億件以上のワークフローを処理しており、以下の領域で活用されています。
オートノマスIT&セキュリティ:40%以上の生産性向上を実現
従業員体験向上: コーポレート部門(経理・人事・法務)の業務自動化
顧客体験向上: CRM領域での営業・コンタクトセンター対応
Microsoft - Microsoft 365 向け Copilot
100以上のコネクタエコシステムを活用し、Teamsの会議議事録の自動作成からWord・Excel・PowerPointの文書生成まで、Microsoft 365全体に統合されています。エンタープライズ向けに提供され、複数チャネルへのカスタムエージェントのデプロイが可能です
Google - Gemini for Google Workspace(旧Duet AI)
Gmail、Googleドキュメント、スプレッドシート、Meetなど全アプリにAI機能を生成できます。月額30ドルで利用でき、スプレッドシートのデータ自動分類やMeetの背景生成機能を使用します
…
Web上の膨大な情報から、2026年1月現在の「最前線の動き」を瞬時に構造化し、ビジネスに直結する示唆を抽出できる点に非常に高い実用性を感じました。2025年後半から2026年にかけての最新事例―例えばServiceNowの「チューリッヒ版」といった、検索エンジンの上位表示だけでは辿り着けない詳細なアップデート情報を具体的な成果数値(工数8割削減、生産性40%向上など)と共に網羅できている点が秀逸です。
また今回上記の出力結果には掲載していませんが、単なる機能紹介にとどまらず、「SaaSは死んだのか」という業界内の議論や、KPIが量的指標から質的・成果指標へシフトしている点など、市場の「空気感」や「潮目の変化」まで言語化されていました。これは複数の最新ニュースやレポートをAIがリアルタイムで統合・解釈した結果であり、従来のリサーチ業務を数日単位で短縮できる実感があります。Perplexityは「最新情報を追う」という受動的な作業を、「市場の力学を読み解く」という能動的な情報収集活動へと変える、戦略立案のターボエンジンであると確信しました。
NotebookLMは、アップロードされた資料群を「一つの閉じた知識ベース」として扱う能力に長けています。資料を跨いだ文脈理解が深く、A社の戦略をB社のデータで補完するような高度な横断分析が可能です。一方でPerplexityは、Web上の広範なソースから情報を統合する力に優れています。個別のIR資料だけでなく、最新のニュースや他社の分析レポートをリアルタイムで横断し、市場全体の「潮流」の中に各社の立ち位置をマッピングする能力に秀でています。
NotebookLMは、回答の根拠をソース内の特定箇所に紐付ける「インライン引用」機能を備えており、ハルシネーション(虚偽)の抑制レベルが高いです。検証でも「1,500MW」や「44.8万時間」といった具体的な数値を原文通りに抽出しており、ビジネスで求められる正確性を担保しています。Perplexityも、出力結果に多数の出典リンク(ソース)を表示するため、ユーザーがすぐに裏取りを行える安心感があります。特に数値に関しては、複数のソースから整合性を確認して提示する傾向があり、情報の信頼性を高めています。ただし、PerplexityはWeb上の新旧入り混じった情報を拾う可能性があるため、最新のIR資料を優先的に参照させるプロンプトの工夫が重要です。
NotebookLMは、Geminiのマルチモーダル能力を活かし、図表やグラフ、あるいはスライドの注釈に含まれる微細な情報まで解釈しようと試みます。検証結果において単なるテキストの要約を超え、戦略の濃淡や推移を言語化できています。
対してPerplexityは、現在の仕様ではテキスト情報の解析と要約に主眼が置かれています。そのため、図解そのものから深い洞察を得る分析にはNotebookLMが適しており、図表の内容を含めた世の中の「評価」や「反応」までを含めて調査する場合にはPerplexityがその真価を発揮します。
NotebookLMは、原則として「ユーザーがアップロードした資料」が情報のすべてとなります。そのため、情報の鮮度はユーザーがいかに最新の資料(2026年度の事業計画や最新のプレスリリースPDFなど)を提供できるかに依存します。しかし、2025年後半に実装された「webでのソース検索」機能 を活用することでWeb上の最新情報を自動で探索し、ノートブックに取り込むことが可能になりました。これにより固定された資料の分析ツールから、リアルタイムな動向を反映できる動的なリサーチツールへと進化しています。
対してPerplexityは、設計思想そのものが「リアルタイム検索」にあります。常にインターネットをクロールしているため、刻々と変化する「今週のトレンド」を追跡する用途では、Perplexityに大きな分があると言えます。
NotebookLMの出典提示は、「具体的かつ高精度」です。回答に含まれる引用番号をクリックすると、アップロードしたPDFやドキュメントの「どのページのどの箇所」を参照したかがハイライト表示されます。ソースがユーザー自身の管理下にあるため、リンク切れや無関係なサイトへの誘導は起こり得ず、ビジネス文書の裏取り作業においてこれ以上の安心感はありません。
Perplexityも回答の各文に番号付きの出典リンクを明示するため、AIが要約した内容が元記事と合致しているかをユーザーが直接確認できます。ただしWeb上の情報を参照する性質上、稀にリンク先がトップページ、参照先のブログが二次情報である場合もあります。それでも、他のチャット型AIと比較して「根拠を提示する」という姿勢は徹底されており、Webリサーチの信頼性を飛躍的に高めていることは間違いありません。
NotebookLMの検索範囲は、基本的に「ノートブック内(最大50ソース、各50万文字)」に限定されています。これは一見狭く感じられますが、特定のプロジェクト資料、専門書、自社データなどを深く深く掘り下げる「垂直探索」においては無類の強さを発揮します。広大なネットの海からではなく、信頼できる「特定の山」から確実に金鉱を見つけ出すような探索スタイルです。
一方のPerplexityは、世界中のWebサイト、ニュース、学術論文、SNSまでをカバーする「水平探索」を得意とします。今回の検証のように「B2B SaaS業界全体」といった広いテーマを投げかけた際、国内外の多様なプレイヤーの事例を横断的に収集できる網羅性はPerplexityならではの強みです。
上記の特徴を表でまとめてみました。 「特定の情報を知恵に変える、深化のNotebookLM」 「未知の情報を世界から連れてくる、探索のPerplexity」 と言えます。
NotebookLMはソースの量が質に直結しますが、最大50個のソースを手動で集めるのは非効率です。そこでPerplexityを「情報収集エージェント」として活用する以下のフローを推奨します。
対話形式で質問を重ね(例:事例検索→効果測定→法的課題)、網羅的な情報と多数の引用元URLを抽出します。
Perplexityが得た「要約テキスト」と「参照URL」をNotebookLMのソースとして登録します。
これにより、特定分野に特化したノートブックが完成します。単なる情報検索(辞書的利用)だけでなく、蓄積された知識を元に新しいアイデアを生成させる(発想支援)ことが可能です。
上記のように、2つのツールを「Perplexityで情報を集め、NotebookLMで深く読み解く」という一連のフローにするのが最もおすすめ。リサーチのスピードと分析の質を同時に最大化することが可能です!
それぞれのAIツールを「手元の情報を知恵に変えるNotebookLM」と「外の世界の情報を引き寄せるPerplexity」として目的に合わせて使い分けることで、情報収集の効率と意思決定の品質を劇的に向上させることができます。NotebookLM・Perplexityは無料でチャレンジ可能なため、ぜひ活用してみてください!
またPerplexityを活用した業務を自動化したい方は、ぜひYoomもチェックしてみてください。Perplexityから他のSaaSツールへシームレスに連携。下記のテンプレートから手軽に設定できます!