2025/01/10
アプリ同士の連携方法

GmailとDifyを連携して、メールでお問い合わせ内容から、AIが回答案を生成し担当者へメール送付する方法

k.hieda
GmailとDifyの連携イメージ

目次

 

<span class="mark-yellow">「問い合わせが集中すると、1件1件回答を作成するのに時間がかかってしまう」こういったお悩みはありませんか?</span>
そんなときに活躍するのが、Gmailで受信した問い合わせ内容からAI(Dify)が回答案を生成し、担当者に提示してくれる仕組みです。この仕組みを使えば、メールの返信内容を一から作成する手間を省き、顧客へ迅速に返信できます。
通常、こうしたアプリ連携にはプログラミングが必要ですが、当社が開発したフローボットテンプレートなら、ノーコードで誰でも簡単に設定可能です。本記事では、このフローボットの便利さと、具体的な設定方法について詳しくご紹介します。ぜひ最後まで読んでくださいね。

こんな方におすすめ

このフローボットは、以下のような方にぴったりです。

  • Gmailで毎日多数寄せられる問い合わせに対し、迅速に返信を行いたい方
  • Difyを活用して回答案を一貫性のある形で生成し、顧客対応の品質を向上させたい方
  • 回答作成の手順を簡素化し、時間短縮で顧客を待たせたくない方
  • 難しい問い合わせへの対応でGmailやDifyを使い、業務の属人化を防ぎたい方

Gmailで受信したお問い合わせ内容から、AI(Dify)が回答案を生成し担当者へメール送付するメリットと具体的な活用シーン3選

カスタマーサポート担当者、チームリーダー、サポートチーム全体の視点から、連携のメリットを掘り下げます。

1.回答案の自動生成で対応スピードをアップ

Gmailで受信した問い合わせメールの内容をもとに、Difyが自動で回答案を生成します。この回答案は担当者や指定したメーリングリストに送信されるため、担当者やチームで回答案を確認できます。従来であれば、問い合わせ内容を読んで必要な情報を調べ、それをもとに一から回答文を作成する手順が必要でした。<span class="mark-yellow">この仕組みを使えば、Difyが自動的に適切な回答案を生成します。それを基に内容を調整して送信できるため、一から回答を作成する手順を省けます。</span>その結果、対応スピードが格段に向上し、迅速に顧客対応を行えるようになります。
具体的には、お客様から「アカウントにログインできない」という問い合わせがあった場合、Difyが過去の対応履歴や設定済みのテンプレートを基に、「パスワードのリセット手順」を含む回答案を生成します。この案が担当者に共有され、担当者は案を確認し、必要に応じて微調整し返信できます。これにより、従来の対応方法と比べて返信スピードの向上が可能と考えられます。

2.AIが一貫性のある回答を生成し対応のばらつきを防ぐ

Difyは企業のルールやトーンを学習して、一貫性のある回答案を生成します。<span class="mark-yellow">この仕組みで担当者ごとの回答のばらつきを防ぎ、統一された対応が可能になります。</span>
例えば、新人スタッフが「返品手続きについて」という問い合わせを受けた場合でも、Difyが企業の返品ポリシーを反映した回答案を提示します。この案を参考にすることで、経験が浅いスタッフでも正確な対応を進められます。その結果、チーム全体での回答に一貫性が生まれ、顧客の信頼向上にもつながります。さらに、チームリーダーにとっては、スタッフ全員がDifyを活用して統一された対応を行うことで、個々のスキルや経験に依存しない運営が可能となります。これにより、スタッフの育成にも集中しやすくなり、チーム全体の成長が期待できます。

3. 業務の属人化を防ぐ仕組み

専門知識が必要な問い合わせでは、一部のスタッフや責任者に案件が集中しがちです。このような状況をDifyがサポートします。Difyは問い合わせ内容を分析し、難易度が高い問い合わせにも対応できる回答案を生成します。<span class="mark-yellow">これにより、担当者全員がこの回答案を参考に対応を進められるため、負担が特定の人に集中する状況を緩和できます。</span>
例えば、「契約書の解釈に関する詳細な説明を求められる」という問い合わせがあった場合、Difyは過去の対応履歴や設定した回答テンプレートを基に、的確な回答案を提示します。この案を活用すれば、担当者が知識や経験に関係なく、適切に顧客に対応することが可能になります。その結果、属人化が防がれ、負担の偏りが解消されます。また、働きやすい環境が整うことで、スタッフ全体のモチベーション向上にもつながります。チームリーダーにとっても、スタッフ全員が安定して対応できる環境が整うため、育成や運営に余裕が生まれると期待できます。

ここからは、「Gmailでお問い合わせメールを受信したら、回答案をDifyで生成し、Gmail(担当者宛)に送信する自動化」の設定方法を、<span class="mark-yellow">Yoomのフローボットテンプレート</span>を使って解説します。

[Yoomとは]

Gmailでお問い合わせメールを受信したら、回答案をDifyで生成し、Gmail(担当者宛)に送信する方法

Yoomのトリガー機能を活用して、Gmailの特定のラベルがついたメール情報を取得します。この取得した情報を基に、Difyへ指示を送り、AIが回答案を生成します。その回答案をGmailのAPI機能を通じて担当者・関係者に送信することで、問い合わせ情報の共有と対応がスムーズに行える仕組みを実現します。一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても可能です。

連携プロセス

  • Yoomへマイアプリ登録(GmailとDify)
  • テンプレートをコピー
  • アプリトリガーの設定とアプリ連携
  • トリガーボタンをオンにし、連携スタート

事前に準備するもの

Gmail

  • Googleアカウント
  • ラベルの設定
    • 新しくラベルを作成する場合は、プラスボタンから作成に進んでください。

Dify

  • Difyのアカウント情報(管理画面の操作を行うため)
  • アプリ(チャットボット)
  • アクセストークン
    • Difyのアプリ内で取得します。
    • 作成済みのアプリを開き、左のメニューバーから「監視」を選択。
    • バックエンドとサービスAPI内の「APIキー」をクリックします。
    • 『APIキー』をクリックして、『+新しいシークレットキーを作成』を選択すると、APIシークレットキーが表示されます。こちらがアクセストークンに該当します。もっと詳しく:Difyマイアプリ登録方法と連携するとできること

ステップ1 マイアプリ連携の設定

ここでは連携するアプリ情報をYoomに登録する設定を行います。Yoomのワークスペースにログイン後、マイアプリ画面で+新規接続をクリックします。

Yoomで接続可能なアプリの一覧が表示されます。検索窓から今回連携するアプリを検索し、マイアプリ登録を進めてください。

Gmail

検索結果からアプリ名をクリックします。Gmailから取得した値を入力する画面が表示されます。

  • 「Sign in with Google」ボタンをクリックします。
  • Googleアカウントのログイン画面が表示されます。メールアドレス・パスワードの入力を行います。すでにChromeでログインいただいている場合は、連携するアカウントの選択画面が表示されるため、該当のアカウントを選択します。
  • ログインまたはアカウント選択が完了すると、Yoomがアカウントのアクセスを求める画面に切り替わります。
  • 権限の付与を行うとGmailのマイアプリ登録完了です。

Dify

検索結果からアプリ名をクリックします。連携に必要な値を入力する画面が表示されます。

  • アカウント名
    • 任意の値を入力してください。メールアドレスなどアカウントの判別ができる値がおすすめです。
  • アクセストークン
    • 事前に取得した値を入力します。

必須項目を入力して追加ボタンをクリックすると、Difyのマイアプリ登録が完了します。

ステップ2 Yoomのフローボットテンプレートをマイプロジェクトへコピーする

こちらのバナーから始められます。

マイプロジェクトにテンプレートがコピーされます。マイプロジェクトは左のメニューバーからアクセスできます。

ステップ3 アプリトリガー「特定のラベルのメールを受信したら」

テンプレートの1つ目の工程をクリックします。

こちらではGmailの特定のラベルに届いたメールの情報を取得する設定を行います。

(1/2)連携アカウントとアクションを選択

この項目はすでに初期設定されています。

  • アプリトリガーのタイトル
  • アプリ
  • Gmailと連携するアカウント情報
  • トリガーアクション

→次へをクリックします。

(1/2)アプリトリガーのAPI詳細設定

  • トリガー起動間隔
    • フローの起動間隔を選択します。最短は5分間隔で起動できます。※ご契約のプランによって最短の起動間隔が異なります。
  • ラベル
    • Gmailのラベルを選択します。編集欄をクリックすると候補が表示されます。デフォルトの値の下の方に任意で作成したラベルが表示されます。

→テストをクリックします。 →成功します。 以下の項目が取得できます。取得した項目はDifyのプロンプト(指示文)に使用します。

→保存するをクリックします。

ステップ4 アプリと連携する「チャットメッセージを送信」

テンプレートの2つ目の工程をクリックします。

ここではDifyにプロンプト(指示文)を設定します。

(1/2)連携アカウントとアクションを選択

こちらは初期設定済みです。

  • タイトル
  • アプリ
  • Difyと連携するアカウント情報
  • アクション

→次へをクリックします。

(2/2)API接続設定

  • query
    • 顧客からのお問い合わせ内容を引用します。
    • 編集欄をクリックすると、Gmailで取得したアウトプットが表示されます。事前設定で{{メッセージ内容}}のコードが埋め込まれていますが、他のコードを引用したカスタマイズが可能です。
  • users
    • 半角英数字で任意の識別子を設定します。
  • 変数必須ではありませんが、活用することでプロンプトや通知をより柔軟で効率的に設定できます。例えば「名前」や「日付」など、動的な情報をプロンプトに自動反映できるため、設定の手間を減らし、ユーザーに最適な対応が可能になります。

→テストをクリックします。 →成功 Difyの回答案(返答内容)を取得できます。

→保存するをクリックします。

ステップ5 メールを送る「メールを送る」

テンプレートの3つ目の工程をクリックします。

こちらでは担当者宛に、Difyで生成した回答案を送信する定型文を作成します。

(1/2)メールの設定

こちらは初期設定済みです。

  • タイトル
  • アプリ
  • Gmailと連携するアカウント情報
◆メール内容

送信先を設定します。今回のフローでは、Difyの回答案を担当者に送信し、その回答案を基に担当者から顧客へ返信を行いますので宛先は【担当者のメールアドレス・またはメーリングリスト】を設定してください。

次に送信する定型文を作成します。

これまでの操作で取得したアウトプットを引用して定型文を作成します。編集欄をクリックすると、プルダウンが開き、取得したアウトプットが表示されます。

  • 件名
    • Gmailのアイコンのタブを開くと、件名や本文などの引用コードが表示されます。件名には件名のコードを埋め込むとわかりやすいです。
  • 本文
    • Gmailから取得した情報を引用して、お問い合わせ内容を埋め込みます。
  • 次に、Difyのアイコンのタブを開きDifyが生成した回答案の引用コードを埋め込みます。

→次へをクリックします。

(2/2)メール送信のテスト

  • 作成したメールのプレビューが表示されます。問題がなければテスト送信に進みます。

→テストをクリックします。 →成功  
→保存するをクリックします。今回の工程は以上になります。

ステップ6 アプリトリガーをONにする

全ての工程が設定されると、設定完了のコンプリート画面が表示されます。

トリガーをONにして、テンプレート左上のトグルでフローボットを起動します。

<span class="mark-yellow">プログラミング不要で、フローボットの設定が簡単に完了しました。</span>今回使用したテンプレートは、こちらです。

もっと活用!Difyを使った自動化3選

Difyを活用して回答案を生成する自動化は、他のアプリと連携することでさらに活用の幅が広がります。

1.2.Gmailで受信したお問い合わせを基にDifyが回答案を生成しチャットに通知する

Gmailで受信したお問い合わせメールの回答案をDifyで自動生成し、Google ChatやMicrosoft Teamsに通知する仕組みです。これにより、顧客への回答の迅速化とチーム間の情報共有がスムーズになります。この仕組みは、重要情報の見逃し防止にも役立ちます。

3.Outlook対応をAIで自動化しスムーズに通知

Outlookでの問い合わせ内容からDifyが回答案を作成し、同じくOutlookで担当者に通知します。回答作成時間を短縮し、AIによる一貫性のある返信が可能です。

まとめ

今回ご紹介したGmailとDifyの連携フローボットを活用することで、顧客からの問い合わせに対する返信プロセスを大幅に短縮できます。また、AIが企業のルールを学習して回答案を生成するため、回答の一貫性を保つことができ、顧客対応の品質が向上します。また、難しい問い合わせにも対応可能な仕組みを活用することで、業務の属人化を緩和し、負担の偏りを減らせます。Yoomのフローボットテンプレートでは、あらかじめ必要な設定が組み込まれています。そのため、個人のアカウントを紐付けるなど、基本的な設定を追加するだけで導入を進められます。<span class="mark-yellow">直感的な操作で簡単に構築できるため、プログラミングスキルがなくても安心して使い始められます。</span>ノーコードでスピーディに導入し、迅速かつ統一感のある対応を実現してください。下のバナーから無料でお試しいただけます。ぜひ、この機会に体験してみてください!

それでは、またお会いしましょう!

この記事を書いた人
k.hieda
Webプランナー・ディレクター歴10年目。Web制作会社勤務時代は、クライアントへ改修と運用プランの提案と制作進行がメインでした。現在はパラレルワーカーです。Yoomのコンテンツ事業部でブログの制作、個人事業では企業の外部広報案件を受けています。民泊を始めるのでルーチンワーク効率化の徹底を目指しています!
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