・
「GPTs(ジーピーティーズ)が便利らしいけど、自分で作れるの?」
「業務を自動化したいけれど、プログラミングは難しそう……」。
ChatGPTの進化により、特定のタスクに特化した自分だけのAIを作れる機能「GPTs」が注目されています。
しかし、実際に業務へ導入しようとすると、「作り方がわからない」「本当に役に立つのか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、非エンジニアのマーケティング担当者が実際にGPTsを作成し、業務効率化に挑戦した様子をレポートします。
結論からお伝えすると、GPTsは普段の言葉だけで簡単に作成できます。しかし、業務フロー全体を自動化するには、「GPTsで作った後の作業」に課題が残ることも分かりました。
今回は、GPTsの概要から実際の作り方、そして2つの検証結果までを包み隠さず公開します。あなたの業務効率化のヒントになれば幸いです。
ChatGPTは、OpenAIが開発した高度な対話型AIです。
その中でも「GPTs」は、ChatGPTを特定の目的やタスクに合わせてノーコードでカスタマイズできる機能です。
通常、ChatGPTは「何でも知っている汎用的なAI」ですが、GPTsを使うことで「社内ルールを熟知したアシスタント」や「特定の形式で記事を書くライター」など、役割を持たせることができます。
プログラミングは不要で、日本語で指示を出すだけで作成可能です。
さらに、PDFやCSVなどの独自データを読み込ませたり、画像生成やブラウジング機能を組み込んだりすることもできます。
ただし、GPTsの作成にはChatGPT Plusなどの有料プランへの加入が必要です。
※2026年1月時点
GPTsの作成画面には、「作成する」と「構成」の2つのタブがあります。まずは、それぞれの違いを押さえておきましょう。
「作成する」と「構成」は、いわば「対話で作る初心者モード」と「直接指定するプロモード」の違いです。
いきなり「構成」の全項目を埋めるのは難易度が高いと感じる方は、まず「作成する」での対話を通じて大まかな土台を構築し、その後に「構成」タブへ切り替えて詳細なルール設定や資料のアップロードを行うハイブリッド方式をおすすめします。
1. GPTsの作成画面を開く
右上の「+作成する」をクリック→「構成」をクリック。
2. アイコンを設定
+ボタンをクリックし、写真をアップロード。
3. 名前を入力
「名前」にGPTsの名前を入力。
4. 説明を入力
「説明」にGPTsの説明文を入力。
5. 指示を入力
「指示」にGPTsのプロンプトを入力。
※プロンプト例
6. 会話のきっかけを入力
「会話のきっかけ」に会話のきっかけとなる文章を入力。
7. 知識にデータをアップロード
「ファイルをアップロードする」から必要なデータをアップロード。
※この記事では、後述する検証内容にあわせて、Googleが公開している検索評価ガイドラインのPDFファイルを読み込ませています。
8. 推奨モデルを選択
プルダウンから任意のモデルを選択
9. 機能から必要な機能を選択
4つの機能から、必要な機能を選択。
10. アクションを入力
外部のAPIと連携する場合は「新しいアクションを作成する」からアクションを追加。
※この記事では未設定で
11. GPTsを保存する
画面右上の「作成する)」をクリックし、共有範囲を選択。
最後に「保存する」をクリック。
今回は、以下2つの検証内容をもとにGPTsを作成し、比較しました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【GPTsのプロンプト】
キーワード「勤怠管理システム 選び方」について、ガイドラインに基づき構成案を作成してください。
【通常チャットのプロンプト】
添付した「SEOガイドライン.pdf」の内容に基づき、キーワード「勤怠管理システム 選び方」の記事構成案(H2・H3)を作成してください。
作成にあたっては、以下の項目を厳守してください。
1. ガイドラインで定義されているターゲット層やトーン&マナを100%反映すること。
2. 検索意図を網羅し、読者の悩みを解決する論理的な流れにすること。
3. 各見出しで書くべき内容の要点も簡潔に添えること。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【GPTsのプロンプト】
今週のテーマ「リモートワークのコツ」について、X用の投稿文を3パターン作成し、それに合うアイキャッチ画像を生成してください。
キャラクター設定は、ちょっと口調が強め、でも愛のある『バリキャリ姉御肌な先輩ディレクター』で。
語尾は「〜だよ」「〜じゃない?」「〜しなさい!」など、親しみやすくもキレのある口調でお願いします。
【通常チャットのプロンプト】
あなたはSNS戦略に長けたコンテンツクリエイターです。指定した「キャラクター設定」になりきって、SNS投稿と画像を同時に作成してください。
・キャラクター設定
口調が強め、でも愛のある『バリキャリ姉御肌な先輩ディレクター』。語尾は「〜だよ」「〜じゃない?」「〜しなさい!」など、親しみやすくもキレのある口調でお願いします。
・今週のテーマ「リモートワークのコツ」について、以下の2点を出力してください。
X用の投稿文(3パターン)
アイキャッチ画像(1枚)
・出力形式
1. X(旧Twitter)投稿案
パターンA:[内容](文字数:〇〇字)
パターンB:[内容](文字数:〇〇字)
パターンC:[内容](文字数:〇〇字)
2. 生成画像
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【出力結果:GPTs】
【出力結果:通常チャット】
ガイドラインの活用という点において、GPTsと通常チャットでは雲泥の差が出ました。GPTsは「プロの道具」として機能し、通常チャットは「一般的なアシスタント」に留まっています。
GPTsでは、ガイドラインを「知識」として学習させているため、企業の成長にあわせた「拡張性」や「セキュリティ」などの重要項目を網羅しています。
一方、通常チャットでは、「ファイルから必要な詳細を抽出できなかった」というエラーが発生しています。その結果、ガイドライン無視の一般的な回答になっており、検証条件を満たせませんでした。
GPTsは、選び方を知りたいユーザーに対し、選定基準だけでなく、導入前の準備や運用後のアドバイスまで提示しています。これは、単なる製品紹介ではなく「失敗しない導入」を望む深い検索意図を汲み取っています。
一方、通常チャットは、「重要性」「ポイント」「比較」「まとめ」という、どのサイトにもある最大公約数的な構成です。これでは競合記事に勝てる独自性が出せません。
GPTsは、「なぜ必要か」→「どう選ぶか」→「どう準備するか」→「どう運用するか」という時系列の論理構成がしっかりしており、読者が迷わずに読み進められる設計になっています。
一方、通常チャットも論理的な破綻はありませんが、途中で「システムA・Bの比較」という具体論が唐突に入るなど、記事全体のストーリー構築としてはやや稚拙です。
【出力結果:GPTs】
【出力結果:通常チャット】
今回の検証では、「表現の豊かさ」と「キャラクターの再現性」において、GPTsが通常のチャットを大きく上回る結果となりました。
GPTsは、単に文字数を守るだけでなく、140文字という枠を最大限に活かしたリッチなコンテンツを生成できています。読者の心に刺さる「起承転結」が投稿の中に収まっており、そのまま実戦投入できるレベルです。
一方、通常チャットは、制限をクリアしているものの50文字前後と短く、SNS投稿としてはスカスカな印象です。文字数を守ろうとするあまり、内容の具体性や熱量が削られてしまっています。
GPTsの画像(左側)は、世界観の統一やキャラクターの憑依といった情緒的なクオリティが高いです。しかし、画像内の細かい文字生成にはまだ不安定さが残ることが露呈しました。
通常チャットの画像(右側)は、プロンプトに含まれる具体的なキーワードを画像に落とし込む実務能力の高さが確認できました。「伝えたい情報を確実に画像に入れる」という点では信頼がおけます。
GPTsでは、3パターンすべてにおいてバリキャリ姉御らしい語尾や、温度感が一定です。AI特有の「真面目すぎる優等生感」が消えています。
通常チャットも、設定した口調は再現できていますが、文章が短いため厳しい命令のようなニュアンスが強く出てしまっています。「愛のある」というペルソナの深みまでは表現しきれていない印象です。
今回の検証を経て、「GPTsを作るべきか、否か?」という点をまとめます。
1. SEO記事構成にはGPTsがマスト
通常のチャットでは、添付したガイドラインの読み取りに失敗する運ゲー要素がありました。一方でGPTsは、「知識(Knowledge)」に資料を固定することで、常に自社の基準を満たした構成案を出せるようになります。ディレクターが何度もリテイクを出す手間を考えれば、3分でGPTsを作る価値は大きいです。
2. SNS運用ではGPTsをベースに人間が微調整
SNS投稿においても、キャラクターの憑依度や情報の凝縮感はGPTsが圧倒的でした。ただし、画像生成において、GPTsは雰囲気や世界観を優先するあまり、細部の文字が崩れる傾向も見られます。反対に、通常チャットは指示されたキーワードを正確に画像に入れる実直さを見せました。
最後に、GPTsは一度作って終わりではありません。今回の検証で分かった画像内の文字崩れや口調のクセを、「指示」にフィードバックし続けることで、さらに研ぎ澄まされていきます。
初めての方は、まずは「作成する」タブでAIと会話しながら土台を作り、今回紹介した「構成」タブで細部を詰めるところから始めてみてください。
Yoomでは、ChatGPTを連携して、さまざまな業務を自動化できます!気になる方はぜひチェックしてみてください。
出典: