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「広告や記事で使うオリジナルの画像を作成したいけれど、難しくて手間もかかる…もっと簡単に画像が作れないかな…」このようなお悩みをかかえた経験はありませんか?
そんなお悩みを解決するのが、画像生成AI。テキストやプロンプトを基にAIがオリジナルの画像を自動で生成する技術は、広告制作やデザイン、コンテンツ制作など、さまざまな分野で活用されています。
画像生成AIは、主に「拡散モデル(Diffusion)」や「敵対的生成ネットワーク(GAN)」といった技術を使用しており、プロンプトに基づいて画像が精度高く生成される仕組みになっています。「拡散モデル」とはここ数年で主流となった技術で、プロンプトに忠実な点が特徴です。最初にノイズを「加えてから消す」という作業を行うことで、より鮮明な画像を生成する技術です。一方「敵対的生成ネットワーク」は拡散モデルが登場する前に主流だった技術です。例えると、絵を描く画家と批評家の関係です。画家が描いた絵を、批評家がその絵を本物か偽物かを判断し、画家と批評家が互いに競い合って、1つの「よりリアルな画像」を生成するイメージです。
多くの画像生成AIツールの中から、自社に最も適したものを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。以下の3つのポイントを判断基準として、選んでみてください。
ここからは、おすすめの画像生成AIツールを8つ厳選してご紹介します。
商用利用可能なツールや無料のツールを含む、画像生成AIツールを一覧でまとめてみました。
それぞれの特徴や料金プランを比較し、目的や用途にあわせて最適なツールを見つけましょう!(※2025年11月現在の情報)


出典:DreamStudio


出典:Midjourney


出典:DALL-E (DALL-E 2 / DALL-E 3)




出典:Bing Image Creator (Microsoft Designer)


出典:Canva AI Image Generator (Magic Media)




出典:Leonardo AI

今回は、ツールの中でも特に人気と実績のある以下の3つのツールを中心に、その特徴を比較していきます。

(以下は、操作画面です)

画面下中央には「テキストプロンプト入力欄」があり、生成したい画像の詳細を簡潔に入力できます。そのうえで構成やスタイル、効果などを設定できます。設定する際、どのようなイメージとなるのかを分かりやすい画像で表示されている点がポイントです。

画像生成後、画面上に「プレビュー」としてすぐに生成結果が表示されるため、生成した画像がどのように仕上がったのかを一目で確認しやすいです。
このように操作画面が非常にクリーンで、ツールバーや設定メニューが目立たず視覚的にストレスが少ないです。各ツールやボタンが整理されており、何をすればいいのか迷うことなく進めます。
また、生成された画像がリアルタイムで表示されるため、修正したい場合にも手間がかからず効率的だと感じました。
無料プランである程度の画像生成が可能ですが、クレジット制が採用されているため、生成枚数が制限されます。毎月25クレジット(画像25枚分)が付与されるため、イラストの品質や操作感を試すには最適だと感じました。ただし再生成ボタンを押すたびにクレジットが消費されるため、回数には注意が必要です。
また後述するStable DiffusionやCanvaのほうが、無料で生成できる枚数は多い傾向にあります。
画像生成のクオリティは非常に高く、イラストの品質やプロンプトへの追従性が優れており、よりリアルで詳細な高画質画像を生成できる能力があると感じました。日本語プロンプトに対応し、画像編集の知識がない初心者でも簡単に操作できるインターフェースが魅力です。
また他のStable DiffusionやCanvaと比べて初心者でも使いやすい点も大きなポイントです。Stable Diffusionは自由度が高く独自のスタイルやカスタマイズが可能ですが初心者には敷居が高く、Canvaは簡便かつ短時間で画像生成ができる点では優れているものの、表現力やディテールに関しては他ツールに劣ります。初心者にもやさしく、かつ最適な高解像度・高精度な画像生成が可能な点がAdobe Fireflyの大きな魅力です。
安全に商用利用できるように設計されており、企業やフリーランスのクリエイターが著作権のリスクを気にせずに安心して活用できます。AIの学習データにはAdobe Stock上の画像やオープンライセンスのコンテンツなど安全なコンテンツのみ使用可能なため、知的財産権の侵害リスク回避に繋がります。 この点も他ツールと比べると大きな安心材料となります。

(以下は、操作画面です)

画面上部左には「テキストプロンプト入力欄」があり、生成したい画像の詳細を簡潔に入力できます。また表示したくない内容も入力することができるため、より詳細で具体的なプロンプトが入力できる点もポイントです。そのほかこちらもAdobe Firefly同様、スタイルの設定がわかりやすい画像で表示されています。

操作画面は非常にシンプルで、左側にプロンプト入力欄、右側に生成結果がリアルタイムで表示されます。これにより生成の進捗がひと目でわかり、視覚的に理解しやすいです。操作に迷うことなく、素早く結果を確認できる点が便利です。
生成中の画像の進行状況(ステップ数)が進捗バーで表示されるため、どれくらいの時間で画像が完成するかが一目で分かり、待機時間がストレスになりづらい工夫がされています。
Stable Diffusionはオープンソースであり、無料で利用できる点が優れている大きなポイント。ユーザーはローカル環境で実行する限り、追加費用なしで利用できます。しかしクラウドベースでサービスを利用する場合は、課金制のプラットフォーム(例:DreamStudio)を利用する必要があり、クレジット制のためコストがかかります。
同じく無料プランで無制限に使えるCanvaも手頃ですが、こちらは無料プランの場合、機能制限が多いです。総合的に見るとStable Diffusionは、ひと月に数10枚以上など多くの画像を生成したい場合において、おすすめだと感じました。
特定の人物や画風などを再現したオリジナリティ溢れる画像を生成できるほか、プロンプト入力に基づいてリアルな写真からイラスト風まで、幅広いスタイルの画像を生成することが可能です。
またインペインティングやアウトペインティング機能(img2imgを含む)を備えており、画像の一部を修正したり拡張したりすることができます。さらに、画質や解像度、再現度、ノイズ除去回数などのパラメーターを詳細に調整できるためユーザーの具体的なニーズに応じた画像を生成できます。
このように詳細に設定できる自由度の高さはあるものの、生成した画像の精度やクオリティはAdobe Fireflyと比較すると少々劣る印象です。また生成された画像を見ると崩れた日本語が表示されている点からも、日本語識別の能力はまだ低いため日本語の合成は別ツールにて必要となるでしょう。
商用利用は原則可能ですが、「img2img」(画像から新たな画像を生成する機能)を利用する際には商用利用ができないなど一定の制限があります。そのほか商用利用が認められていない画像やAIモデルを追加学習させた場合、著作権侵害や利益侵害のリスクを負う可能性もあるため注意が必要です。
またStable Diffusion自体はオープンソースですが、それを搭載したWebアプリケーション(Hugging FaceやDream Studioなど)や、Web UIを介してローカルで利用する場合でも、利用規約を遵守し自己責任で利用することが求められます。加えて、Stable Diffusionに限らず、画像生成AIには著作権の侵害や情報漏洩、フェイク情報の生成などのリスクが存在することも把握しておく必要があります。
商業利用を重視する場合は、Adobe Fireflyや後述するCanva有料プランの方が安心です。

(以下は、操作画面です)

画面下部左には「テキストプロンプト入力欄」があり、テキストプロンプトを入力すると、リアルタイムで生成された画像が表示されます。すぐに結果を確認でき、気に入らない場合は再生成が可能です。
またデザイン初心者でも安心して使えるように、豊富なテンプレートが用意されています。これらのテンプレートを選択して、プロンプトを使って簡単にカスタマイズした画像を作成することも可能です。特にSNSやブログ用のアイキャッチ画像など、すぐに使えるデザインが多く用意されています。

Canvaの画面は非常にシンプル。画面中央に大きな作業エリアが表示され、サイドバーにツールや素材が整理されていて、操作の迷いがなく作業に集中しやすいです。
テンプレートや画像、イラストなどをドラッグ&ドロップで簡単にレイアウトできます。この操作性が非常にスムーズで、初心者でも簡単にデザインを自由にカスタマイズしやすい点がポイントです。
Canvaの無料プランでは画像生成機能(Magic Generate)にアクセスできますが、月間50回までの使用に制限されています。また、背景除去やMagic Eraser(写真に写った背景の不要な部分を消す機能)、Magic Resize(同じデザインを、Instagram投稿やFacebookカバーなど異なるフォーマットにサイズ変更できる機能)といった高度なAI編集機能を利用するには、月額1,180円からのCanva Proなどの有料プランに加入する必要があります。背景除去、Magic Eraserは、かなりの頻度で使うので有料プランに加入する価値はあると感じます!
一方でCanvaは、無料プランでもAI画像生成機能を一部利用でき、手軽に画像生成を始められます。Proプラン(US$120/年、約¥18,600)ではより多くの機能や生成回数が解放され、非常にコストパフォーマンスが高いです。全体的に高価になるAdobe Fireflyよりも比較的コストを抑えて使えるため、個人や小規模なプロジェクトには非常に適しています。
Canvaは直感的で速い操作性が強みであり、初心者でも簡単に使用できます。画像の生成スピードも速く、プロンプトを入力するだけで、写真・映画・アニメなど25種類のスタイルを選択して画像を生成できます。
また一度に4枚の画像を生成し、ユーザーが気に入ったものを選べる「マジック生成」機能も非常に便利です。
Canvaは操作性が強みである一方、アウトプットの性能や表現力は先述したAdobe FireflyやStable Diffusionと比べるとやや劣ります。あくまでシンプルかつ直感的に使えるツールであり、一度生成した後の手直しは必須です。
Canva AIで生成した画像は、基本的に商用利用が可能です。生成AIで作成した画像の著作権はその画像を生成したユーザーに帰属しますが、Canvaで作成したデザインを商標登録することはできません。
また、著作権侵害を避けるためには、有名人や特定の人物の画像を生成しないよう注意が必要です。さらにCanvaの素材を無加工で販売や再配布することは商用利用の例外として禁止されています。AIが生成した画像は、他のユーザーがその画像をリミックスや編集、複製することができる可能性があるため、商用利用を検討する際には十分な注意が求められます。
Canvaは、信頼性が高く、プロのデザイナーから一般ユーザーまで広く利用されており、特にオンラインデザインツールとしての認知度は非常に高いです。Adobe FireflyもAdobe製品群との統合により、高い信頼性がありますが、安定したインターネット接続とAdobe製品のサブスクリプションが必要。またStable Diffusionはオープンソースのため自己ホスティングでの使用は安定していますが、クラウドサービスの利用時にはサーバーやリソースに依存し、若干の不安定要素があります。その点Canvaは、シームレスに商業利用可能な画像を作成できる点で、特に安心して使えるツールです。
画面の操作が直感的で、初めて操作する場合でもすぐに使いこなせました。初めてAIツールを使う方におすすめです。デザインテンプレートが豊富で、AI画像生成に特化したツールが簡単に活用できるため、SNSやブログ用のビジュアルをスピーディーに作成できます。他のツールに比べて、テンプレートが豊富で、初心者の方に優しいと感じたため、使いやすさで選ぶならCanvaおすすめです!
特にビジネス用途の画像生成において、「商用利用に安全」と明記されている点は、最も安心感がありました。ビジネス用途で画像生成を行うことが多い方には最適です。Adobe社のブランド信頼性に支えられており、商用プロジェクトで使用する際に特に心強いと思います。他のツールに比べて、「商用利用可能」ということを明確に示しており、そのくらい商用利用についての安全性には自信があるのだと思い、選びました。
有料プランで使用することが前提にはなりますが、有料でも専門的な知識を活かして高品質な画像生成を行いたい方には間違いなくこれです。カスタマイズ性が高く、ユーザーが生成する画像に対して深いコントロールが可能で、さらに、オープンソースとして利用できるため、自分のニーズに合わせた利用ができる点が魅力です。他のツールは、専門知識がない初心者の方でも使いやすいという印象でしたが、Stable Diffusionは、専門知識を必要とする多様なカスタマイズができるという点で選びました。
今回の検証から、各AI画像生成ツールには異なる強みと特徴があることが分かりました。
それぞれが異なるニーズに応えるため、一概にどのツールが最適とは言えません。ご自身の目的や利用シーンに合わせてツールを選ぶことが重要です。まずは無料プランで操作感を試し、自社に合ったツールを見つけてみてはいかがでしょうか。
また、YoomではCanvaを使った業務を自動化できます。社内で企画が立ち上がったらCanvaのデザインフォルダを自動で作成したり、Canva上のデザインを自動で検索するなどの自動化が可能です。Canvaを利用して様々な業務を効率化したい方はぜひチェックしてみてください!
参考:Canvaのアプリページ
[Yoomとは]

