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本記事では、kintone、Misoca、Outlookの3つのアプリを連携し、請求書の作成とメール送信のプロセスを自動化する方法を紹介します。この連携により、業務効率の向上やエラーリスクの減少が期待できます。連携のメリットと自動化の手順を詳しく解説しますので、請求書の作成や作成後のメール送信を手間に感じている場合、ぜひ導入を検討してみてください。
kintoneでのステータス更新に応じてMisocaで請求書を自動作成し、Outlookで自動送信することで、手動でのデータ入力やメール送信が不要になります。これにより、作業時間が短縮され、営業や経理の担当者はそれぞれ本来の業務に集中できるでしょう。複数の取引先への請求が重なった場合でも、担当者の負担軽減が見込めます。
例えば、納品のたびに請求書の発行が必要な取引先がいる場合、毎回kintoneの請求明細を確認しながらMisocaにデータを手作業で転記し、請求書作成後にメールを作成するには、時間や労力がかかります。この業務フローを自動化することで、上長の承認が下りてkintoneのステータスが変更された後すぐに、請求の作成からメール送信までが手作業を挟むことなく完了します。担当者は承認状況をチェックする必要もなく、資料作成や経費精算といった業務に従事できます。
連携によって請求書の作成とメール送信における手作業がなくなることで、請求品目や金額の転記ミス、送信先の誤りなどのヒューマンエラーを防ぐことができます。請求書の内容や送信先を間違えた場合、取引先との関係悪化や信用低下につながる可能性があります。自動化により、こうしたリスクを最小限に抑えられるでしょう。
連携によって、請求業務の効率化を図りましょう。自動化ツールYoomを使えば、設定は簡単に行えます。
[Yoomとは]
それでは、kintone・Misoca・Outlookの連携と業務フローの自動化設定を行ってみましょう。
テンプレートを使って、「kintoneでステータスが更新されたらMisocaで請求書を作成しOutlookで送信する」業務フローの作成手順を紹介します。
1. kintoneの請求情報を管理するアプリを準備しておいてください。
※今回紹介するテンプレートの「ステータス」は、フィールド名ではなく、kintoneのプロセス管理機能の「ステータス」を指します。
※各レコードに、Misocaで使用している取引先IDの入力が必要です。
※請求品目が複数ある場合、同じ行に「品目2」「数量2」などの名称でフィールドを分けて入力してください。
※下図は作成例です。

2. Yoomにログインしてください。
3. 以下の「試してみる」ボタンをクリックして、Yoomのテンプレートをコピーしてください。
※アプリ連携がお済みの場合は、ステップ2へ進んでください。
1. 左メニューの「マイアプリ」を選択し、画面右の「+ 新規接続」をクリックします。

2. マイアプリの新規接続一覧から、kintone、Misoca、Outlookをそれぞれ選択し、アプリを連携してください。
※参考:kintoneマイアプリ登録方法
※参考:Misocaのマイアプリ登録方法
※Microsoft 365(旧Office 365)には、家庭向けプランと一般法人向けプラン(Microsoft 365 Business)があります。一般法人向けプランに加入していない場合、認証に失敗する可能性があります。
次は、マイプロジェクトにテンプレートコピーして、フローボットを作成していきます。
コピーがまだの場合は、フローボットテンプレートを下記よりコピーしてください。
1.バナーにカーソルを合わせ「詳細を見る」をクリック
2.移行したページの「このテンプレートを試す」をクリック
3.Yoomの登録を行う
※既に登録が完了している場合はログイン画面が表示されるので、ログインしましょう。
1. コピーしたテンプレートを開きます。
※下図の赤枠部分から任意のタイトルに変更できます。


2. フローボットの「アプリトリガー:ステータスが更新されたら(Webhook起動)」をクリックします。

3. 「連携アカウントとアクションを選択」の設定を行います。
必要に応じてタイトルを変更し、「次へ」をクリックします。

4. アプリトリガーのWebhookイベント受信設定を行います。
指示手順および注意事項を参考に、ステータス更新時に起動するよう設定してください。
※参考:kintoneでWebhook設定を行う

※下図はkintoneのWebhook設定画面です。

5. kintoneでテスト値を入力したレコードのステータスを更新した後、「テスト」をクリックします。
6. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「データベースを操作する:レコードを取得する」をクリックします。

2. データベースの連携を行います。
・タイトル:必要に応じて変更できます。
・データベースの連携「アプリID」:請求情報を管理するアプリのIDを入力または選択してください。

3. 「次へ」をクリックします。
4. データベース操作の詳細設定を行います。
取得したいレコードの条件を、ステップ2で取得したアウトプットを用いて設定してください。
※下図は入力例です。

※下図はアウトプットの参照例です。入力欄をクリックすると候補が表示されるため、対象項目を選択してください。

5. 「テスト」をクリックします。
6. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「アプリと連携する:特定の取引先に紐づく送り先IDを取得」をクリックします。

2. 連携アカウントとアクションを選択します。
必要に応じてタイトルを変更し、「次へ」をクリックします。

3. API接続設定を行います。
取引先ID欄に、ステップ3で取得した取引先IDのアウトプットを入力してください。

※下図はアウトプットの参照例です。

4. 「テスト」をクリックします。
5. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「アプリと連携する:請求書を作成」をクリックします。

2. 連携アカウントとアクションを選択します。
必要に応じてタイトルを変更し、「次へ」をクリックします。

3. API接続設定を行います。
各項目の入力・選択をしてください。
※これまでに取得したアウトプットを使用できます。
※下図は入力例です。
※請求品目が複数ある場合、請求内容の最後にある「+ 請求内容を追加」をクリックして設定してください。



※下図はアウトプットの参照例です。

※下図は、請求書発行の翌月末日を支払い期限とする場合の日付変数の参照例です。入力欄をクリックして「日付」を選択すると候補が表示されるため、対象項目を選択してください。日付変数を使用せず、kintoneに入力した日付をアウトプットで参照することも可能です。

4. 「テスト」をクリックします。
5. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「アプリと連携する:請求書PDFを取得」をクリックします。

2. 連携アカウントとアクションを選択します。
必要に応じてタイトルを変更し、「次へ」をクリックします。

3. API接続設定を行います。
請求書ID欄に、ステップ5で取得した請求書IDのアウトプットを入力してください。

※下図はアウトプットの参照例です。

4. 「テスト」をクリックします。
5. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「メールを送る:メールを送る」をクリックします。

2. メールの設定を行います。
・タイトル:必要に応じて変更できます。
・メールの設定:これまでに取得したアウトプットを使用して、各項目に必要事項を入力してください。
※添付ファイルは、ステップ6で取得した請求書ファイルのアウトプットを選択してください。
※下図は入力例です。


※下図はアウトプットの参照例です。

3. 「次へ」をクリックします。
4. メールの送信内容を確認し、「テスト」をクリックします。

5. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
以上で、「kintoneでステータスが更新されたらMisocaで請求書を作成しOutlookで送信する」フローの完成です。
保存したフローのトリガーを「ON」に切り替えると起動します。
今回使用したフローボットテンプレート
kintoneでステータスが更新されたらMisocaで請求書を作成しOutlookで送信する
他にもkintoneやMisocaを使った自動化の例がYoomには多数あるため、いくつか紹介します。
1. kintoneでレコードが登録された際に、Misocaで見積書を作成するフローです。作成前に上長の承認が必要な場合は、手順を紹介した請求書の作成・送信フローと同様に、ステータス更新時の自動化に切り替えてください。また、PDF取得やメール送信のアクションを追加すれば、顧客への送付までのプロセスを自動化できます。
2. kintoneでレコードが登録された際に、Misocaで取引先を作成するフローです。顧客情報も、請求や見積もりの情報と同様にkintoneからMisocaに自動で同期できます。転記の手間や手作業によるミスを減らし、新しい取引先情報をリアルタイムで共有できます。
3. Misocaで請求書が作成された際に、Slackのチャンネルにメッセージを送るフローです。Misocaとチャットツールを連携することで、帳票の作成や更新の際の自動通知が可能になります。通知内容や宛先を調整することで、帳票の作成状況の共有や後続処理の指示など、目的に応じて活用できます。
kintone、Misoca、Outlookを連携することで、請求業務の効率化やヒューマンエラーの減少が期待できます。また、請求書が取引先にスムーズに届けば、取引先との信頼関係の強化や早期入金による自社のキャッシュフロー改善につながるかもしれません。Yoomを使えば、ノーコードで簡単に連携設定ができます。請求書の作成からメール送信までを自動化する方法をぜひ導入してみてください。