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安否確認サービスは、非常時における従業員の安否確認や対策指示などの情報共有ができる便利なサービスです。BCPの策定が政府から推奨され、一部事業では義務化された現在、導入している企業も多いでしょう。
安否確認サービスを有効に活用するには、従業員の情報が正確に登録されている必要があります。登録に漏れや遅れがあったり、登録内容にミスがあったりすると、肝心な時に連絡がつかなくなるリスクがあります。
本記事では、kintoneに登録した従業員情報をトヨクモ安否確認サービス2に自動で同期する方法を紹介します。従業員の入社に伴って確実に登録するデータベースと連携することで、安否確認サービスへの登録漏れを防ぎます。また、自動反映により、転記ミスを抑えられます。
情報の自動同期によって、手動でのデータ入力や転記が不要になります。これにより、安全管理の担当者は登録作業にかかる時間の短縮が可能になります。多数の従業員の入社が重なった場合でも、入社手続き時の従業員情報の登録に紐づけることで、作業負担の軽減や安否確認サービスへの登録漏れ防止が期待できます。災害などの非常事態はいつ起こるかわからないため、万が一の時に登録が間に合わず、連絡がつかないといったトラブルを起こさないようにしましょう。
従業員情報の転記や再入力が不要になることで、入力ミスや入力漏れのヒューマンエラーを減らせます。特に、メールアドレスや電話番号などの連絡先情報は、安否確認において重要なデータです。連携によってkintoneで管理された従業員情報がトヨクモ安否確認サービス2に自動反映されるため、情報の正確性向上が期待できるでしょう。
安全管理業務の効率化のため、2つのアプリの連携をおすすめします。Yoomを使えば簡単に設定できます。
[Yoomとは]
それでは、kintoneとトヨクモ安否確認サービス2の連携と業務フローの自動化設定を行ってみましょう。
テンプレートを使って、「kintoneで登録された従業員情報をトヨクモ安否確認サービス2にも登録する」業務フローの作成手順を紹介します。
1. kintoneで従業員情報を管理するデータベースアプリを準備しておいてください。
2. Yoomにログインしてください。
3. 以下の「試してみる」ボタンをクリックして、Yoomのテンプレートをコピーしてください。
※アプリ連携がお済みの場合は、ステップ2へ進んでください。
1. 左メニューの「マイアプリ」を選択し、画面右の「+ 新規接続」をクリックします。

2. マイアプリの新規接続一覧から、kintoneとトヨクモ安否確認サービス2をそれぞれ選択し、アプリを連携してください。
※参考:kintoneマイアプリ登録方法
※トヨクモ安否確認サービス2の連携には、API認証トークンが必要です。こちらの公式操作ガイドの記事内の「API認証トークンの発行方法」を参考にしてください。トークンは、トヨクモ安否確認サービス2の特定プランにおいて、システム管理者権限で発行可能です。
次は、マイプロジェクトにテンプレートコピーして、フローボットを作成していきます。
コピーがまだの場合は、フローボットテンプレートを下記よりコピーしてください。
1.バナーにカーソルを合わせ「詳細を見る」をクリック
2.移行したページの「このテンプレートを試す」をクリック
3.Yoomの登録を行う※既に登録が完了している場合はログイン画面が表示されるので、ログインしましょう。
1. コピーしたテンプレートを開きます。
※下図の赤枠部分から任意のタイトルに変更できます。

2. フローボットの「アプリトリガー:レコードが登録されたら(Webhook起動)」をクリックします。

3. 「連携アカウントとアクションを選択」の設定を行います。
必要に応じてタイトルを変更し、「次へ」をクリックします。

4. アプリトリガーのWebhookイベント受信設定を行います。
指示手順と注意事項を参考に、レコード追加時に起動するよう設定してください。
※参考:kintoneでWebhook設定を行う

※下図はkintoneのWebhook設定画面の入力例です。

5. 「テスト」をクリックします。
6. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「データベースを操作する:レコードを取得する」をクリックします。

2. 連携アカウントとアクションを選択します。
・タイトル:必要に応じて変更できます。
・データベースの連携「アプリID」:従業員情報を管理するアプリのIDを入力または選択してください。

3. 「次へ」をクリックします。
4. データベース操作の詳細設定を行います。
取得したいレコードの条件を、ステップ2で取得したアウトプットを用いて設定してください。
※下図は入力例です。

※下図はアウトプットの参照例です。入力欄をクリックすると候補が表示されるため、対象項目を選択してください。

5. 「テスト」をクリックします。
6. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
1. フローボットの「アプリと連携する:ユーザーの追加」をクリックします。

2. 連携アカウントとアクションを選択します。
必要に応じてタイトルを変更し、「次へ」をクリックします。

3. API接続設定を行います。
各項目の入力・選択をしてください。
※ステップ3で取得したアウトプットを使用できます。
※下図は入力項目の一部であり、入力されたアウトプットは一例です。

※下図はアウトプットの参照例です。

4. 「テスト」をクリックします。
5. テストが成功したら、「保存する」をクリックします。
以上で、「kintoneで登録された従業員情報をトヨクモ安否確認サービス2にも登録する」フローの完成です。
保存したフローのトリガーを「ON」に切り替えると起動します。
今回使用したフローボットテンプレート
kintoneで登録された従業員情報をトヨクモ安否確認サービス2にも登録する
他にもkintoneやトヨクモ安否確認サービス2を使った自動化の例がYoomには多数あるため、いくつか紹介します。
1. Google スプレッドシートに従業員情報が追加された際に、トヨクモ安否確認サービス2にユーザーを追加するフローです。部門やグループ会社によってはGoogle スプレッドシートで従業員情報を管理しているという場合でも、ユーザー追加を自動化できます。kintoneのフローと併用し、安否確認に役立ててください。
2. Google スプレッドシートで従業員情報が更新された際に、トヨクモ安否確認サービス2のユーザー情報も更新するフローです。電話番号やメールアドレスの変更があっても、データが最新の状態で維持されていれば、非常時にも安心です。自動同期で転記ミスを減らし、連絡先データの整合性を向上させましょう。
3. kintoneにレコードが登録された際に、freee人事労務の従業員情報を作成するフローです。従業員データをHRシステムに自動で同期することで、勤怠管理をスムーズに始められます。入社者が多い時期でも、人事担当者の負担を軽減できるでしょう。
Yoomを使ってkintoneとトヨクモ安否確認サービス2を連携し、従業員情報の登録時にデータを自動で同期する方法を紹介しました。入社手続きにおける従業員情報の登録と安否確認サービスのユーザー登録を紐づけることで、担当者の作業負担の軽減や人的ミスの減少によるデータの信頼性向上が期待できます。非常時の安否確認をスムーズに行うために、この連携の導入を検討してみてください。