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メールの添付ファイルを自動でダウンロードし、それを常用しているクラウドストレージに自動アップロードできるとしたら、とても便利ですよね。ダウンロードとアップロードの手間が省けるため、時間の節約や作業負担が軽減するはずです。
中でも毎日多くのファイルデータをやり取りする場合には、このような自動化のメリットは多いのではないでしょうか。
そこで今回はOutlookとDropboxを連携し、添付ファイルのダウンロードとアップロードが自動化できる方法をご紹介します。
今まで手動で行っていた作業がオートメーション化可能です。この機会にぜひお試しください。
今回の連携を行うことで、Outlookに送られてきた添付ファイルを自動ダウンロードした後、Dropboxに自動アップロード可能となります。これにより、ダウンロードとアップロードの手間が解消され、時間の節約が見込めるでしょう。
例えば、通常であれば添付ファイルの処理を行う際、まずはOutlookをチェックしてファイルが添付されているメールを探す必要がありました。
しかし今回の連携を導入すれば、添付ファイルが自動でDropboxに保存されるため、どれだけ大量の添付ファイルがあった場合でも処理に手を煩わせる必要がなくなります。これにより時間の節約ができるかもしれません。
Outlookに送られてきた添付ファイルが自動でDropboxに保存されるため、ファイルのアップロードミスなどが回避しやすくなる可能性があります。
例えば、メールの文面のみ確認し、急ぎではないと判断した場合、添付ファイルの処理などは後回しになりませんか?もしくは、ダウンロードしたは良いもののアップロードを忘れてしまうことはありませんか?
今回の連携を行うことで一連のフローは自動化されるため、このようなミスが回避できる見込みがあります。
結果として、メールから特定のファイルを探し出す機会が少なくなるかもしれません。
Outlookのファイルは素早くDropboxにアップロードされます。そのため、今までよりも共有スピード向上が期待できるでしょう。
例えば、これまではDropboxにアップロードされなければ、他メンバーがファイルを確認できる術がありませんでした。そのため、Outlookでファイルを受け取った本人が立て込んでしまうと、ファイルの共有までに時間がかかってしまうでしょう。
そこで今回の連携を導入すれば、Dropboxへのアップロードが自動化されるため、他メンバーは今までよりも素早く新しいファイルを確認しやすくなるはずです。
それではここからノーコードツールYoomを使って、「Outlookで受信した添付ファイルをDropboxにアップロードする」方法をご説明します。
[Yoomとは]
まず、Outlookに送信されたメールに添付ファイルがある場合、OutlookのAPIを用いてダウンロードを行います。その後、DropboxのAPIを利用してデータを取得し、Dropboxにアップロードします。
このような連携の実現には、一般的にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に実現できます。
今回の連携フローは大きく分けて以下のプロセスの通りです。
まずはじめに、Yoomの登録を行いましょう。Yoomは2週間のトライアルが可能です。実際に操作をして使用感を確かめることができます。

Yoomの登録完了後、左側にあるメニューから「マイアプリ」を選択してください。

次に、右上の新規接続ボタンをクリックします。
1.ログインする
Microsoft365にログインしましょう。Microsoft365にログインしておくことで、マイアプリ連携が素早く完了します。
※Microsoft365(旧Office365)につきまして、一般法人向けプラン(Microsoft365 Business)に加入していない場合には認証に失敗する可能性があります。
2.検索する
Outlookのアイコンをクリックします。

3.連携完了
すぐに画面が切り替わります。下記の表示がされれば連携完了です。

1.検索する
Dropboxのアイコンを選択してください。

2.ログインする
ログイン画面が表示されるため、Dropboxにログインしましょう。

3.許可する
その後、下記のような画面に移行します。
内容を確認し、「許可する」ボタンを押しましょう。

4.追加する
画面が切り替わり、下記の表示がされれば連携完了です。

次に、今回使用するテンプレートをコピーしてください。
1.上のバナーを押し、「詳細を見る」をクリック
2.移行した画面下部の「このテンプレートを試してみる」をクリック
3.Yoomの登録がまだの場合は、登録を行う
※既に登録が完了している場合はログイン画面が表示されるので、ログインしましょう。
テンプレートがコピーされると、以下のように表示されます。

1.マイプロジェクトを開く

画面左側のメニューから「マイプロジェクト」を開きましょう。
2.コピーしたテンプレートを開く
「【コピー】Outlookで受信した添付ファイルをDropboxにアップロードする」をクリックします。
3.アプリトリガー
Outlookのアイコンの「メールを受信したら」を選択してください。

連携するアカウント情報が入力されていることを確認して、「次へ」を押しましょう。

4.トリガーの指定
移行後の画面で、「トリガーの起動間隔」を設定します。
※トリガーの起動タイミングは、5分、10分、15分、30分、60分のいずれかで設定できます。
ご利用プランによって、設定できるトリガーの最短間隔が違うので、その点は要チェックです。
なお、基本的にはそのプランの最短の起動間隔にしてお使いいただくことをおすすめします。

5.フォルダの指定
フォルダIDを指定します。ボックスをクリックすることでフォルダが一覧表示されるため、選択して設定しましょう。

6.テストの実行
設定後、トリガーとなるアクション(今回はデータファイルが添付されているメールの送受信)を行って、[テスト]を押してください。

テストが成功するとメール情報を取得できます。

取得した情報が確認できたら、『保存する』を押しましょう。
このステップで下記のような情報をアウトプットとして取得することが可能です。
アウトプット情報は、「この値を他のオペレーションで利用することができます。」という注釈の通り、この後のステップで引用・活用できます。

続いて、「分岐:コマンドオペレーション」をクリックしましょう。

ここでは、指定した条件に応じて後続のアクションに進むか否かを設定します。
※「分岐する」オペレーションは、ミニプラン以上でご利用いただけます。フリープランで利用するとエラーになってしまうのでご注意ください。
※ミニプランなどの有料プランは2週間の無料トライアルが可能です。無料トライアル中なら、普段制限されているアプリや機能も自由にお試しいただけますので、ぜひ活用してみてください。
「分岐対象の取得した値」は、プルダウンから選択できます。
今回は、トリガーのアクションを対象とします。
また、「分岐条件」は運用状況に合わせて、複数設定可能です。追加する際は【+分岐条件を追加】をクリックして値を設定してくださいね。
今回のフローでは、ファイルデータが添付されていると、後続アクションに進むように設定しました。
このように設定することで、指定したメールにファイルが添付されていない場合は後続アクションに進まないことになるので、その都度ファイルの添付有無を確認する必要がなくなりますね。

設定後、『保存する』をクリックしましょう。
続けてメールの添付ファイルの情報を取得する設定を行います。
1.アプリと連携する
Outlookのアイコンの「メールの添付ファイルの情報を取得する」を選択してください。

連携するアカウント情報を確認して、[次へ]を押します。

2.メールIDの設定
メールIDの設定を行います。今回はトリガーアクションで取得したアウトプット【メールID】を引用しました。(テンプレートを活用しているため既にデータが挿入されている状態です。)

3.テストの実行
テストボタンを押し、青く「テスト成功」と表示がされたことを確認して『保存する』を押しましょう。

次はOutlookのファイルをダウンロードする設定を行います。
1.アプリと連携する
Outlookのアイコンの「メールの添付ファイルをダウンロード」を選択してください。

連携するアカウント情報を確認して、[次へ]を押します。

2.テストの実行
メールIDとファイルIDの設定を行います。こちらでも前ステップで取得したアウトプットを引用しましょう。(テンプレートを活用しているため既にデータが挿入されている状態です。)

情報入力を確認してテストボタンを押します。以下のように、青く「テスト成功」と表示がされたことを確認して『保存する』を押しましょう。
(ダウンロードされたファイルは【Untitled.pdf】と表示されます。「ダウンロード」することで、ファイルの中身を確認できます。)

1.アプリと連携する
最後に、Dropboxのアイコンの「ファイルをアップロード」を選択してください。

連携するアカウント情報を確認して、[次へ]を押します。

2.必須項目の入力
フォルダのパスは、注釈に沿って情報を入力してください。空欄のまま設定すると、ルートフォルダにファイルが格納されます。
ファイル名は、アウトプットから設定します。

ファイルの添付方法は、プルダウンから【取得したファイル】を選択し設定します。

3.テストの実行
設定ができたら、下部にあるテストボタンを押してください。

テストが成功し、実際に添付ファイルデータがDropboxに格納されていれば設定は完了となります。

反映結果に問題がなければ、『保存する』を押しましょう。
以下の画面が表示されるので、赤枠部分「トリガーをON」をクリックすることで、フローボットが自動で起動します。

今回使用したフローボットテンプレート
Outlookで受信した添付ファイルをDropboxにアップロードする
Yoomには他にもOutlookやDropboxを使った自動化の例があるので、いくつか紹介します。
1.Outlookで受信した書類データをOCRで読み取り、ファイル名を更新しDropboxに格納する
AI機能のOCRで読み取った内容を基にファイル名を自動更新します。どのようなファイルなのか把握し易くなる可能性があるでしょう。
2.Dropboxに請求書ファイルが格納されたら、Slackに通知する
「請求書」のみを通知するため、経理や総務の方におすすめです。毎月の請求管理が行いやすくなるかもしれません。
3.Google スプレッドシートで行が追加されたら、Dropboxにフォルダを作成する
例えば、Google スプレッドシートに新しい従業員や新しい取引先が追加された場合、専用のフォルダが自動作成されます。
添付ファイルのダウンロードとアップロードは、日頃から行うことの多い定型業務とも言えるのではないでしょうか。
社内外問わずやり取りが多いファイルの処理が自動化できれば、今よりも業務負担が軽減し、作業にゆとりが持てるかもしれません。また、ファイルをメンバーと素早く共有することで、後工程もスムーズに行える可能性が高まるでしょう。
Yoomは今回紹介した以外にも、様々な業務の自動化がプログラミング不要で行えます。この機会にぜひお試しください。