OutlookとAI OCR、kintone、Slackの連携イメージ
AIオペレーションの活用方法

2025/02/13

OutlookとAI OCR、kintone、Slackを連携し、Outlookで契約書を受信後OCRで読み取り、kintoneへ追加しSlackに通知する方法

k.ueno

日常的に大量の契約書を処理する企業にとって、契約書データを確認するだけでも大変ですよね。
その上、書類データをデータベース上に格納してメンバーに書類が届いたことを共有する作業まで行うと、非常に負担がかかるので、「対応工数が多すぎて大変!もっと簡単にできないものか...」と担当者の誰もが思ってしまうかもしれません。
そのお悩みを解消に導くため、Yoomのアプリ連携をご提案します!
YoomのAIオペレーションを活用して、Outlookとkintone、Slackを連携することで、Outlookで受信した契約書をAI OCRで読み取れるようになるため、書類の必要な文字を目で追って確認する手間を省けるはずです。
さらに、読み取った契約書の抜粋部分をkintoneのデータベースに自動で登録し、Slackで関係者に書類が届いたことを通知するため、書類の到着とデータの格納を素早く共有・察知できるようになるかもしれません。
本記事では、その自動化フローの具体的な設定方法と導入するメリットについて解説します。
業務のスピードアップを目指す方は、ぜひご覧ください。

こんな方におすすめ

  • OutlookとkintoneとSlackをそれぞれ活用している方
  • OutlookとkintoneとSlackをそれぞれ活用しているが、情報の連携に手間を感じている方
  • OutlookとkintoneとSlackを連携して、業務効率化できないか検討している方
  • OutlookとkintoneとSlackを連携して、契約書の処理作業を効率化したい方

[Yoomとは]

Outlookで契約書を受信後OCRで読み取りkintoneへ追加しSlackに通知する方法

まず、Outlookで契約書を受信したことをOutlookのAPIを利用して受け取ります。
その後、AI OCRで契約書を読み取り、kintoneの提供するAPIを用いて、読み取った契約書をkintoneに追加します。
さらに、Slackの提供するAPIを活用して、読み取った契約書をkintoneに追加したことをSlackへ通知することで実現できます。
一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に可能です。

フロー完成までの作業は以下のように進めていきます。

  • OutlookとkintoneとSlackをマイアプリ連携
  • テンプレートのコピー
  • Outlookの起動設定とAI OCR(画像読み取り)の設定、続くkintoneへ書類データを追加する設定と通知するSlackの各オペレーションの設定
  • トリガーをONにして動作を確認

Yoomを利用していない方は、こちらから無料登録をしてください。
すでにYoomを利用している方はログインしましょう。

・OutlookとkintoneとSlackをマイアプリ連携

(1)まずは、Outlookをマイアプリに接続していきます。
Yoomアカウントにログイン後、左欄の「マイアプリ」をクリックして「新規接続」から、Outlookを検索してください。

(2)Outlookのアプリアイコンが出てきますので、そちらをクリックします。

(3)Outlookのアプリアイコンをクリック後、サインイン画面に移行しますが、必要な操作はなく、瞬時に接続が完了します。
・Microsoft365(旧Office365)には、家庭向けプランと一般法人向けプラン(Microsoft365 Business)があり、一般法人向けプランに加入していない場合には認証に失敗する可能性があります。

(4)次に、2つ目のアプリkintoneの連携を行います。
Outlookのマイアプリ登録と同様に、kintoneを選択します。
連携方法はこちらのページでも詳しく紹介しているので、不明点がある際には、ヘルプ記事を確認してみてください。

(5)「サブドメイン」、「クライアントID」、「クライアントシークレット」を入力後、[追加]をクリックします。
これでkintoneの接続は完了です。
アプリ登録がうまくできない場合には、こちらのページを参考に操作してみましょう。

(6)次に3つ目のアプリ、Slackを接続しましょう。
先ほどと同様の操作でSlackのアプリアイコンを検索し、クリックします。

(7)移行後の画面で連携したいワークスペースが表示されていることを確認します。
ワークスペースの変更は、右上のプルダウンから設定できます。

(8)アクセスに関する表示内容を確認し、画面最下部で投稿先のチャンネルを指定します。
プルダウンからチャンネルを指定後、[許可する]をクリックします。
Slackのマイアプリ登録方法については、こちらのページもご確認ください。
SlackのチャンネルIDの確認方法はこちらのページに詳細が記載されています。

クリック後、3つのアプリが追加された状態のYoomアカウントのマイアプリ画面へ移動します。
これで3つのアプリがYoomアカウントに接続できました。

・テンプレートのコピー

Yoomアカウントに対象のアプリの新規接続が完了していることを確認後、下記のテンプレートの「このテンプレートを試してみる」のアイコンをクリックします。

テンプレートがコピーされるので、「OK」ボタンをクリックします。

Yoomアカウントの「マイプロジェクト」の画面に移動するので、テンプレート内容を確認してください。

設定フローは6つです。

・Outlookの起動設定

(1)まず、Outlookのアプリトリガーを設定します。

Yoomアカウントの画面左側のマイプロジェクトから「【コピー】Outlookで受信した契約書をOCRで読み取りkintoneへ追加しSlackに通知する」をクリックしてください。

クリックした後、以下画面のようにテンプレート内容が表示されます。

(2)1つ目のステップ「特定の件名のメールを受信したら」をクリックしてください。
(3)連携するアカウント情報を入力し、[次へ]をクリックします。

(4)次の画面で設定する「トリガーの起動間隔」は5分、10分、15分、30分、60分から任意のものを選択してください。
※トリガーの起動間隔はプランによって異なるため、注意が必要です。

(5)「メールフォルダID」は入力バーをクリックすると、連携したアカウントに基づいた内容が『候補』に表示されるので、運用に沿った情報を選択できます。


(6)「キーワード」にも情報を入力した後、[テスト]をクリックし、問題がなければ[保存する]をクリックします。
このステップで下記のような情報をアウトプットとして取得することが可能です。
アウトプット情報は、「この値を他のオペレーションで利用することができます。」という注釈の通り、この後のステップで引用・活用できます。

(7)次に、2つ目のステップ「メールの添付ファイルの情報を取得する」をクリックしてください。

(8)連携するアカウント情報が入力されていることを確認して、[次へ]をクリックします。
次の画面で、「メールID」に情報を入力してください。
入力バーをクリックすると、前ステップで取得したアウトプットを引用できます。

(9)情報を入力した後、[テスト]をクリックし、問題がなければ[保存する]をクリックします。

(10)続いて、3つ目のステップ「メールの添付ファイルをダウンロード」をクリックします。

(11)連携するアカウント情報が入力されていることを確認して、[次へ]をクリックしてください。
(12)次の画面で、「メールID」や「ファイルID」に注釈に沿って情報を入力します。
取得したアウトプットも引用できるので、活用していきましょう。

(13)情報を入力した後、[テスト]をクリックし、問題がなければ[保存する]をクリックします。

・AIを使用して画像・PDFから文字を読み取る設定

(1)次に、4つ目のステップ「画像・PDFから文字を読み取る」をクリックしましょう。

(2)次の画面で、画像・PDFから文字を読み取るアクションをプルダウンから選択します。
アクションは複数あり、選択するアクションによって消費されるタスク数が異なるのでご注意ください。
今回は『契約書(6500文字以内)を読み取る(15タスク)』を選択します。

(3)次の画面で「ファイルの添付方法」を設定します。
今回のフローでは、受信した契約書を読み取ると仮定して『取得した値を使用』を指定し、右の項目で『取得したファイル』をプルダウンから選択します。

(4)「追加で抽出したい項目」には、アップロードしたファイルからデフォルト(「件名」「署名者1:会社名」「署名者1:氏名」「署名者2:会社名」「署名者2:氏名」「締結日」「有効期限」「契約開始日」「契約終了日」)以外で抽出したい情報を運用状況に沿って入力してください。

・OCRデータは6,500文字以上のデータや文字が小さい場合などは読み取れない場合があるので、ご注意ください。
抽出が難しい条件については、こちらのページを確認してください。

(5)情報を入力した後、[テスト]をクリックし、問題がなければ[保存する]をクリックします。

・「画像・PDFから文字を読み取る」オペレーションはチームプラン・サクセスプランでのみご利用いただける機能(オペレーション)となっております。フリープラン・ミニプランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。
・チームプランやサクセスプランなどの有料プランは、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。無料トライアル中には制限対象のアプリやAI機能(オペレーション)を使用することができます。

・読み取り後のデータをkintoneへ追加する設定

(1)続いて、5つ目のステップ「レコードを追加する」をクリックします。

(2)連携するアカウント情報とデータベースの連携の「アプリID」に情報を入力します。
入力バーをクリックすると、連携したアカウントに基づいた内容が『候補』に展開されるので、運用に沿った情報を選択してください。
情報を入力した後、[次へ]をクリックします。

今回は、以下のようなデータベースをkintoneで構成しています。

(3)次の画面で、追加するレコードの値の項目に情報を入力していきます。
値の各項目は「件名」や「署名者1:会社名」などのkintoneのデータベースの情報が反映されている状態です。
入力バーをクリックすると、前ステップから取得したアウトプットを引用できます。
(以下は、各項目に4つ目のステップで取得したアウトプットを引用したものです。)

(4)情報を入力した後、[テスト]をクリックし、問題がなければ[保存する]をクリックします。

・通知するSlackの設定

(1)最後に、6つ目のステップ「チャンネルにメッセージを送る」をクリックしましょう。

(2)連携するアカウント情報を入力し、[次へ]をクリックします。

(3)次の画面で「投稿先のチャンネルID」を指定します。
入力バーをクリックすると、連携したアカウントに基づいたチャンネルが『候補』に表示されます。
なお、Slackで任意のチャンネルにメッセージを送信する場合、該当のチャンネルにYoomアプリを事前にインストールしておく必要があります。
詳細はこちらのページをご確認ください。

(4)チャンネルIDを指定した後、「メッセージ」に通知したい内容を入力していきます。
以下の画像のように、前ステップから取得したアウトプットも引用可能です。
Slackでメンション付きのメッセージを送る手順は、こちらのページを確認してくださいね。

(5)情報を入力した後、[テスト]をクリックし、問題がなければ[保存する]をクリックします。
これで設定は完了です。

・トリガーをONにして動作を確認

以下の画面の赤枠部分「トリガーをON」をクリックすることで、フローボットが自動で起動します。

今回使用したテンプレートはこちら

kintoneとAI OCRを使ったその他の自動化例

他にもkintoneとAI OCRを使った自動化の例がYoomにあるので、いくつか紹介します。

名刺データをOCRで読み取りkintoneに格納

名刺データをフォームで送信すると、AIが自動で任意の情報を読み取りkintoneに格納し、メールを送信するフローボットです。
名刺情報を手入力する作業をなくせる可能性があります。

Gmailで受信した契約書をOCRで読み取りkintoneへ追加しGoogle Chatに通知する

契約書の受信から登録、そして通知までの一連の作業が自動化されるため、手動作業にかける時間と手間の削減が期待できます。
手入力を減らすことでヒューマンエラーのリスク低減にもつながります。

Googleフォームで受信した領収書をOCRで読み取りkintoneへ追加しDiscordに通知する

Googleフォームで領収書を受信することで内容をOCRで読み取り、その内容をkintoneに追加します。
さらに、Discordに作業状況を通知できるので、経理業務の効率化が図れます。

OutlookとAI OCR、kintone、Slackの連携メリットと具体例

1.契約処理のスピード向上

契約書の処理は複数の手順が必要となり、作業の完了まで時間がかかりますが、Outlookとkintone、Slackを連携することで作業時間の短縮が期待できます。
例えば、従来の作業で契約書処理に数十分かかってしまいますが、手作業が減ることで人の手で行うよりも早く作業を完結できる可能性があります。
さらに、Slackへの通知により関係者が情報を素早く確認でき、対応の遅れを防ぐことにもつながります。
作業工数が減ることで、担当者の負担軽減も期待できるでしょう。

2.ヒューマンエラーの削減

契約書のデータ入力を手作業で行うと、どんなに気をつけていても誤入力や入力漏れといったヒューマンエラーが発生することもあります。
Outlookとkintone、Slackを連携すれば、契約書類の内容がAI機能により自動で読み取られるので、手入力を最小限に抑えられるかもしれません。
それにより、入力時のミスが低減することが予想されます。
例えば、顧客名や契約金額を間違えて入力するリスクを低減でき、後の修正作業やトラブル対応の手間をなくせる可能性があります。
メンバーへの共有が漏れてしまうこともなくなるかもしれません。

3.スムーズなチーム間連携の実現

契約書に関わる情報は企業内の複数の部門で共有されることが多いですが、手作業で複数のツールを連携していると操作に時間がかかり、情報共有の遅れが発生してしまう可能性もあります。
Outlookとkintone、Slackを連携すると、シームレスに行われる作業でタイムラグを抑えられることが予想されるため、チーム間の連携や後続作業をスムーズに行えるようになるかもしれません。
例えば、法務や経理などの異なる部署が各ツールでそれぞれ作業を行っているシーンをイメージしてみてください。
従来の作業では、法務メンバーが契約書を受領してデータを登録し、作業完了後に経理メンバーに契約書を受領したことを手動で通知する運用を行っていました。
この自動化を活用すれば、契約書の受信から関連メンバーへの通知までのプロセスが自動で進むので、作業完了までの待機時間を抑えられるはずです。
後続作業の停滞や遅れを気にすることなく、余裕を持って業務を行えるようになるかもしれません。

まとめ

今回紹介したOutlookとkintone、Slackの連携を導入することにより、契約書の処理作業の効率化が図れます。AI OCRを合わせて活用すれば手作業が最小限に抑えられるので、ヒューマンエラーの削減にもつながります。
また、作業時のエラーが低減することで、業務精度の向上が見込まれるでしょう。
さらに、契約処理のスピードが上がることで、複数チーム間のスムーズな連携を実現できるはずです。
ノーコードで簡単に設定できるので、ぜひYoomを活用して、アプリ連携による自動化を体験してください。

この記事を書いた人
k.ueno
これまでカスタマーサポートとして、ユーザー様の疑問や不安点を解消するために尽力してきました。 yoomを活用することで、日々の煩雑になりつつある業務がサクサク進むようになると知り、感動しました! これから業務効率化を目指す方々へ、スムーズにサービスを利用してもらえるよう、わかりやすい内容でコンテンツを発信していきます。
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