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ChatGPTをはじめとする生成AIの活用が当たり前になる一方で、「最新の情報をリアルタイムに収集するのが難しい」と感じているマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか?特に、ユーザーの”生の声”が溢れるX(旧Twitter)のトレンド収集は、未だに多くの企業で手作業に頼っているのが現状です。担当者が毎日キーワードで検索し、情報をまとめる…この作業に多くの時間を費やしているケースも珍しくありません。
そんな作業の手間を削減できる可能性があるチャットボットが、イーロン・マスク氏率いるxAI社が開発した「Grok」。GrokはXに統合されており、X上の膨大な情報をリアルタイムに分析できるのが最大の特徴です。
この記事では、Grokで具体的に何ができるのか、その活用事例を徹底的に解説します。単なる機能紹介だけでなく、「Xのトレンド収集・分析」といった具体的な業務が本当に効率化できるのか、その可能性と導入のポイントに迫ります。
また、この記事は、執筆時点(2025年12月)のGrokの機能と仕様に基づいて作成されています。Grokは頻繁にアップデートが行われるため、最新の情報はxAIの公式情報を参照してください。
Grokを詳しく知らない方のために、まずは基本情報とポイントを簡潔にご紹介します。
・Grokを普段の仕事に役立てたい方
・生成AIを使用しての業務改善に興味のある方
・Xを基に流行や競合他社の情報などをチェックしたい方
Grok(グロック)とは、xAI社が開発した対話型のAIです。最大の特徴は、Xのプラットフォームと直接連携し、リアルタイムの情報に基づいた回答を生成できる点にあります。他の生成AIが学習データに基づいて回答するのに対し、Grokは「今」起きていることに関する質問にも対応可能です。
また、「ファンモード」というユニークな機能があり、プロンプトに「ファンモードで回答して」と記載することで、ユーモアや皮肉を交えた人間味のある回答を返すこともできます。そのほか画像生成や最新ニュースの取得機能等搭載され、活用の幅が大きく広がっています。
Grokを利用する方法は、主に3つあり、Xのプラットフォーム上から、Grok専用のモバイルアプリから、そしてGrokの公式サイト(https://grok.com/)からアクセスすることが可能です。
まずは、業務に役立つGrokの活用事例を厳選して10個ご紹介します。
ここからは、先ほど紹介した10個の活用事例を深堀し、ユーザー視点でのポイントも交えて解説していきます。
主な具体例:
Xプラットフォームから最新の消費者/顧客の反応を効率的に取得・分析
新製品への反応や競合他社の最新戦略を盛り込んだレポートを自動生成
こんな人におすすめ:SNSマーケティング担当者、競合調査に時間を取られている広報・企画担当者
主な具体例:
ターゲット層の心理的特性を考慮した詳細なペルソナ(理想の顧客像)を作成
SNS、メールマーケティング、LPなどに最適化されたキャッチコピーや投稿案を生成
ファンモードを活用し、従来の枠にとらわれないユニークな切り口のアイデアを創出
こんな人におすすめ:コンテンツマーケター、広告運用担当者、アイデア出しに行き詰まっているクリエイター
主な具体例:
顧客企業の最新ニュースやXでの発信を分析し、効果的な商談の切り口を提示
値引き要求など、想定される交渉内容に対する最適な反論や代替案をシミュレーション
顧客の業界トレンドをリアルタイムに把握し、付加価値の高い情報提供をサポート
こんな人におすすめ:営業担当者、インサイドセールス、アカウントマネージャー
主な具体例:
Grok Code Fast 1(旧:Grok 4 Code)がJava、Python、TypeScript等の複数の言語に対応していて、コード生成、補完、処理の説明をサポート
VS Codeエディターと連携し、開発環境内でシームレスに利用可能
エラーコードの原因特定と具体的な修正案を提示
こんな人におすすめ:プログラマー、ソフトウェアエンジニア、開発チームの生産性を上げたいマネージャー
主な具体例:
ITシステムの膨大なログデータを読み込み、異常や特定の傾向を自然言語で要約・説明
障害発生時に、原因特定や対応策のヒントを迅速に提示
過去の障害データと照らし合わせ、潜在的なトラブルを予測
こんな人におすすめ:インフラエンジニア、SRE(システム運用を自動化・改善する職務)、社内ITサポート担当者
主な具体例:
長文の理解、読み取った情報の活用が可能
長大な社内規定、技術ドキュメント、業界の調査レポートなどの重要ポイントを整理・要約
こんな人におすすめ:法務・コンプライアンス担当者、リサーチ業務が多い企画部門、新しい技術をキャッチアップしたいエンジニア
主な具体例:
「もし〜ならば」という問いに対し、複数のシナリオとそれぞれのメリット・デメリットを提示
Grokの高度な論理的思考と推論で最適な戦略をサポート
Xより取得した最新の市場データリスクなどを考慮した、客観的な意思決定を支援
こんな人におすすめ:経営層、経営企画担当者、事業責任者
主な具体例:
複雑なプロジェクトのタスクを分解し、最適な工程表を作成
計画に含まれる潜在的なリスク要因(人員、予算、技術的課題など)を特定
リスクに対する具体的な対策案を提示し、プロジェクトの遅延リスクを低減
こんな人におすすめ:プロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャー、チームリーダー
主な具体例:
別ウィンドウでGrokを使用しし、複数のチャットを同時進行できる
一方の画面でデータ分析をさせながら、もう一方の画面でレポートを作成する、といった並行作業が可能
複数のプログラミング言語のコードを同時に比較・チェック
こんな人におすすめ:複数の案件を同時に抱える担当者、データ分析やリサーチ業務が多い方
主な具体例:
API連携によりGrokを社内システムやチャットツールに統合
「パスワード再設定方法」「VPN接続手順」といった定型的な問い合わせに自動応答
RAG(検索拡張生成)の技術を使い、社内マニュアルを学習させて高精度な回答を生成
こんな人におすすめ:情報システム部門、総務・バックオフィス担当者、社内のナレッジマネジメントを推進したい方
実際の使い勝手を確かめるために、先ほど記載した活用事例の中から「リアルタイムでの市場動向および競合分析」を検証してみようと思います。
Grokに以下のプロンプトを送信し、ブログ運用のコンサルとして調査と提案を行ってもらう。Grokからの回答を確認し、調査力、提案力、戦略的思考をポイントに評価を行おうと思います。
【プロンプト】
画像生成AIを活用したブログを立ち上げたい。Xに投稿されたポスト(3か月以内の最新ポストであること)の成功事例を参考にして収益化を目指すための戦略を構築したいと考えています。具体的には、収益化を達成するためにどのようなテーマのブログを展開すべきか、更新頻度や投稿内容、収益化の手段(例えばアフィリエイト、商品販売、サブスクリプションなど)についてコンサルティングしてほしいです。
Grok4のモデルを使用して検証を行っています。(利用プラン:SuperGrok)
Grokに先ほどのプロンプトを入力しました。
すると5秒後には回答の描画が始まり、1分くらいで下記のような全ての回答が表示されました。(回答が長いため抜粋して紹介します。)
ブログのテーマ選定の後は投稿内容の提案など、より詳細な記述に入ります。
また本題であった収益化を達成するためにどうすべきかも下記のように細かく書かれています。
・調査力(リサーチの質と情報源の活用)
実際にXのポストを基に提案をしてくれています。投稿者のユーザー名と登校日も記載されていて、より信頼のできる情報を提供してくれました。またXのポストに加えてブログやWeb情報からも参照することで情報源の多角性を確保しており、トレンドが早いAI分野において、最新かつ具体的な情報を掴む能力に長けていることが伺えます。ただし、Xでは、フォロワーや顧客を増やすための根拠や実績のないポストも散見されるため、そういった内容も拾ってきやすいことに注意が必要です。
・提案力(具体性、実現可能性、分かりやすさ)
ブログ立ち上げに必要な要素(テーマ選定、更新頻度、投稿内容、収益化手段、プロモーション戦略、リスク管理など)を網羅的に記載しており、提案力の高さが伺えます。また、提案の各項目が抽象的な方針で終わらず、具体的なアクション例も示されているため、ユーザーは迷いなく行動に移すことができるでしょう。
気になる提案があれば、それについて再度質問することで、さらに詳細な情報を得られます。このようにラリーを続けることで、提案内容の具体性をさらに高めていくことができるでしょう。
・戦略的思考(論理性、一貫性、将来性)
今回は収益化の手段として、他のブログ有識者のポストや記事を参考に初期、中期、長期、広告収入と段階に分けてコンテンツを伸ばしていく提案をしてくれました。ブログ始めたてのユーザーはまず何から始めていいか迷ってしまうことが多いため、これは有益な機能であるといえます。
今回の検証結果からも分かるようにGrokは仕事や流行、競合他社の調査といった多岐にわたる業務において、効率的に情報収集をサポートしてくれる便利なツールです。
ただし、生成AIの特性上、誤った情報(ハルシネーション)が含まれる可能性を忘れてはいけません。Grokの出力はあくまで一次情報や叩き台として捉え、発信や公開を行う前には、必ず人の判断による事実確認と内容の精査を徹底しましょう。
日々の事務作業を自動化するツールであるYoomを使用すれば、GrokやChatGPT等のAIと連携を行い、社員の質問に自動で回答するシステムを作成することができます。
例えば「ChatworkからChatGPTに直接質問し回答を取得してChatworkへ再通知する」といった連携もYoomならプログラミングを行わずに構築することができます。
Yoomを使用し、API連携やAI処理などのシステムを組み合わせ、日々の繰り返し作業も自動化できます。まずは無料のプランから始めてみませんか。
日々の業務を「AIに任せる部分」と「人間が判断すべき業務」に分解していくことで、より質の高いコンテンツを効率的に作成していくことができます。
業務にGrok等のAIの活用を検討し、作業効率の向上を目指してはいかがでしょうか。その一歩として、まずはYoomのような連携ツールを活用し、身近な定型業務の自動化から試してみるのも良い方法かもしれません。
【出典】SuperGrok