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IT技術の発達に伴い、リモートワークにおける社内会議はもちろん、遠方の企業との商談などもZoomで行われることは珍しくありません。このようなシーンに便利なのが、Zoomミーティングの音声を要約する自動化です。
この自動化を導入することにより、Zoom会議の内容が自動で要約されるため、議事録の作成にかかる時間を大幅に短縮できる可能性があります。
さらに要約された会議データはコミュニケーションツールのdirectに通知されるため、ミーティング内容を素早く共有できるのではないでしょうか。
これらの自動化はプログラミング不要で導入可能です。ぜひこの機会にお役立てください。
それではここからノーコードツールYoomを使って、「Zoomでミーティングが終了したら議事録の文字起こしと要約をし、directに通知する」方法をご説明します。
[Yoomとは]
まず、ZoomのAPIを活用してクラウドレコーディングされた会議データを取得します。次にYoomのAPIを用いてそのデータを受け取り、AIで文字起こしをした後に要約を行います。
最後にdirectのAPIを用いて要約結果を受け取ることで、これらの自動化が実現可能です。
このような連携の実現には、一般的にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に導入できます。
今回の連携フローは大きく分けて以下のプロセスの通りです。
まずはじめに、Yoomの登録を行いましょう。
Yoomは2週間のトライアルが可能です。実際に操作をして使用感を確かめることができます。

Yoomの登録完了後、左側にあるメニューから「マイアプリ」を選択してください。

次に、右上の新規接続ボタンをクリックします。
1.検索する

Zoomを検索し、Zoomのアイコンをクリックします。
2必須項目を入力する

必須項目を入力します。
Zoomをマイアプリに登録するためには、「Client ID」と「Client secret」が必要です。
詳細はZoom(OAuth)のマイアプリ登録方法をご確認ください。
また、上記はの連携方法は、ZoomのAdmin-managedの権限範囲での連携となります。
User-managedの権限範囲で連携したい場合はこちらをご参照ください。
3.連携完了

必須項目を入力後右下の追加ボタンをクリックします。
画面が切り替わり、上記の表示がされれば連携完了です。
1.検索する

directを検索します。
2.必須項目の入力

必須項目を入力します。これらの必須項目はdirectのアプリケーション登録ページから取得可能です。
尚、アプリケーション登録時は赤枠の情報を基に入力を行います。
3.追加する

入力ができたら右下の追加ボタンを押します。
上記の表示が出たら連携完了です。
次に、今回使用するテンプレートをコピーしてください。
1.上のバナーの「詳細を見る」をクリック
2.移行した画面下部の「このテンプレートを試してみる」をクリック
3.Yoomの登録がまだの場合は、登録を行う
※既に登録が完了している場合はログイン画面が表示されるので、ログインしましょう。

フローボットのテンプレートが「マイプロジェクト」にコピーされると、上記の表示がされます。

画像のようなページに移行するので、詳細な設定を行っていきましょう。
1.マイプロジェクトを開く

画面左側のメニューから「マイプロジェクト」を開きましょう。
2.コピーしたテンプレートを開く
「【コピー】Zoomでミーティングが終了したら議事録の文字起こしと要約をし、directに通知する」をクリックします。
3.アプリトリガーを選択

「ミーティングが終了したら」をクリックします。
タイトルなどの設定は完了済みのため、次へを押しましょう。
4.トリガーの起動間隔の設定

トリガーの起動間隔を指定します。

トリガーは5分、10分、15分、30分、60分の間隔で起動間隔を選択できます。
プランによって最短の起動間隔が異なりますので、ご注意ください。
5.アドレスの入力

ボックス下部の補足に従い、設定しましょう。
6.テストの実行

設定が完了したらテストボタンを押してください。
テスト成功と表示が出たら完了です。保存をクリックします。
続けて、ミーティングのレコーディング情報を取得する設定を行います。
1.アプリと連携する

「ミーティングのレコーディング情報を取得」をクリックします。
タイトルなどの設定は完了しているため、次へを押しましょう。
・Zoomのレコーディング情報を取得するためには、ミーティングデータがクラウドレコーディングされている必要があります。・クラウドレコーディングはZoomの特定プランに限定されるためご注意ください。詳細はこちらをご参照ください。
2.内容の確認

テンプレートを使用しているため設定は完了しています。画像と同じ状態になっているか確認をしましょう。
画面と同じになっていたらテストボタンを押し、テスト成功と表示されたら保存をクリックしてください。
続けて、ミーティングのレコーディングファイルをダウンロードする設定を行います。
1.アプリと連携する

「ミーティングのレコーディングファイルをダウンロード」をクリックします。
タイトルなどの設定は完了しているため、次へを押しましょう。
2.内容の確認

この設定に関しても、先ほどと同じように完了しています。画像と同じ状態になっているか確認をしましょう。
画面と同じになっていたらテストボタンを押し、テスト成功と表示されたら保存をクリックしてください。
1.文字起こしする

「音声データを文字起こしする」を選択してください。
次へをクリックします。
・AIオペレーションはチームプラン・サクセスプランでのみご利用いただける機能となっております。フリープラン・ミニプランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。
・チームプランやサクセスプランなどの有料プランは、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。無料トライアル中には制限対象のアプリやAI機能(オペレーション)を使用することができます。
2.ファイルの添付

先ほどダウンロードしたファイルを添付します。

画像のようにプルダウンから「ダウンロードしたファイル」を選択してください。
3.テストの実行

設定ができたら、下部にあるテストボタンを押してください。
青くテスト成功と表示がされれば設定は完了となります。保存を押しましょう。
続けて、要約の設定を行います。
1.要約する

「要約する」を選択してください。
次へを押します。
2.内容の設定

どのような内容を要約するのか設定を行います。

テンプレートを活用しているため、画像のようにデータが挿入されています。
同じ状態になっているか確認をしましょう。

文字数は任意で設定してください。

また、詳細なプロンプトを定めることも可能です。
「要点のみを箇条書きしてください」などの指定をすることで、要約結果が読みやすくなるため、任意で設定をすることをおすすめします。
3.テストの実行

メッセージの設定ができたら、下部にあるテストボタンを押してください。
青くテスト成功と表示がされれば設定は完了となります。保存を押しましょう。
最後に、directへ通知する設定を行います。
1.アプリと連携する

「directに通知する」を選択してください。
2.IDの入力

どのトークに送信するか指定します。
ボックス下部の補足の通りに設定を行ってください。
3.メッセージの設定

どのようなメッセージを送信するのか設定しましょう。

ボックスをクリックし、赤枠を選択してください。

画像のように、ミーティングIDが挿入されます。

続けて、要約結果を挿入することもできます。

記号などを用いてレイアウトを整え、文章などを挿入しましょう。
4.テストの実行

設定ができたら、下部にあるテストボタンを押してください。
青くテスト成功と表示がされれば設定は完了となります。保存を押しましょう。
5.トリガーをONにする

フローボットの作成が完了すると、上記のような表示がされます。トリガーは初期設定ではOFFの状態なので、ONにしましょう。
今回使用したフローボットテンプレート
Zoomでミーティングが終了したら議事録の文字起こしと要約をし、directに通知する
Yoomには自動化だけでなく、業務を円滑に進めるための工夫と機能が詰まっています。
例えば、今回紹介した自動化を、よりニーズに沿ったものにアレンジすることも可能です。

要約したデータをNotionの指定したページに格納することもできます。
議事録や商談内容を蓄積している場合は、手作業の手間が解消されるため、効率的にデータ管理が行えるはずです。

もちろん、最後にdirectに通知することも可能です。
この際、要約結果の他、Notionのどのデータベースに保管されたのかという点も通知できるため、メンバーはNotionにアクセスしやすくなる可能性があります。

会議データをそのままGoogle Driveに保管できるフローです。
要約結果だけではなく、会議全体の様子を見直すことができるため、先方の細かいニュアンスを読み取ることができるかもしれません。
また、会議に参加できなかったメンバーが見返すことも容易になるでしょう。
他にも、Zoomを使った自動化の例をいくつか紹介します。
1. 予約フォームの回答を元にZoomミーティングを発行し、Googleカレンダーに予定追加およびメールで連絡する
先方の予約を基に自動でZoom会議を作成します。Googleカレンダーにも登録されるため、スケジュール管理がスムーズになるかもしれません。
2.Zoomのミーティングが終了したら、ウェビナー登録者の一覧を取得しSlackに通知する
ウェビナー登録者の一覧をチームに共有することができます。当日誰が参加したのか一覧で確認できるため、マーケティングや営業データとして活用可能かもしれません。
3.特定のスケジュールになったらZoomと連携し、ミーティングを作成する
定例会議などの決まった間隔で開催されるミーティングの作成にお役立てください。
今回の連携を導入すれば、Zoom会議の内容を文字起こしした後、要約までもが自動化可能です。さらに要約結果はdirectに送信されるため、一連のフローの作業時間が削減される見込みがあります。
例えば、長時間に及ぶ会議データを要約する場合、必然的に作業時間も長くなってしまいます。そもそも要約作業はAIを活用していたとしても、要約内容の長さによっては回答を待つ時間も比例して長くなり、あまり効率的とは言えなくなってしまうかもしれません。
しかし、今回の連携を行えば、文字起こし・要約・通知という流れが素早く完結するため、かなりのリソースの節約となるはずです。
Zoomミーティングの内容はAIにより自動で要約されるため、手動要約に比べて内容に統一性が出る可能性が高まります。
例えば、手動で要約を行う場合、要約者によっては内容に偏りが出てしまう可能性も否めません。時には要約すべき部分を見逃してしまい、重要なデータが共有されない恐れもあるでしょう。
自動化は、このようなヒューマンエラーを回避しやすくする手立てとなります。結果として、誰が読んでも解りやすい要約が可能になるかもしれません。
今回のフローの最後はdirectに要約内容を送信可能です。そのため、会議内容や商談内容を共有したいメンバーが素早く把握可能になることが期待できます。
例えば、長時間に及ぶZoomミーティングが開催された場合、会議内容をはじめから見直しつつ要約を行うこととなります。これでは時間を要してしまい、メンバーとの共有が遅くなるかもしれません。
そこで今回の自動化を導入すれば、要約と要約データの通知は素早く行われるため、効率的に情報共有が行えるはずです。
長時間の会議の内容を文字起こしする作業は、かなり手間のかかるタスクと言えるのではないでしょうか。さらにそれを要約する際は重要なポイントをピックアップしなければならず、それなりの時間を要してしまうはずです。
しかし、今回の連携を導入して自動化を行えば、Zoom会議の内容が要約されるだけではなく、チームで活用しているdirectにも通知されるため、事務作業の手間が大幅に削減可能になるはずです。
Yoomを活用して自動化を導入すれば、業務改善が図れるかもしれません。ぜひこの機会にお試しください。