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精度の高い回答や自然な対話能力で注目を集めるAI「Claude(クロード)」。
ビジネスの現場でも導入を検討する企業が増えていますが、そこで最も大きな懸念点となるのが「情報漏洩」のリスクです。
入力した社外秘のデータがAIの学習に使われるのではないか、あるいは外部に流出する隙があるのではないかと不安に感じる方も多いことでしょう。
本記事では、Claudeの情報漏洩リスクの正体から、プランごとの学習ポリシー、そして安全に運用するための具体的な対策を解説します!
Claudeは、Anthropic(アンスロピック)社によって開発されたAIです。このAIの大きな特徴は、Constitutional AI(憲法AI)という独自のアプローチにあります。
簡単に言うと、AIが回答を生成するとき、あらかじめ設定された倫理原則に照らし合わせて、内容が適切かどうかを自分自身で評価・修正する仕組みです。
開発の段階から出力の安全性を最優先に設計されているため、有害な回答や機密情報の不用意な露出を防ぐ能力が高いと評価されています。
ただし、AI側の制御が優れていても、使い方次第ではリスクが生まれることもあります。Claudeの安全性を活かすには、使う側の正しい理解も大切です。
Claudeを利用する際に注意すべきリスクは、大きく分けて以下の2点です。
AIの学習による情報の再利用
ユーザー側の操作ミス
情報漏洩を防ぐためには、利用しているプランの「学習ポリシー」を正しく把握することが不可欠です。
2025年8月にプライバシーポリシーが更新され、 ユーザーの入力データをデフォルトでモデルの学習に利用する方式(オプトアウト方式)に変更しました。
現在は、ユーザー自身が設定画面から「学習への利用」をオフにしない限り、データは学習に使用される可能性があります。
また、データ保持期間は最長5年間へと延長されています。(※学習への利用(オプトアウトしていない状態)」に同意しているユーザーが対象)
入力したデータがAIの学習に利用されないことが契約上保証されています。企業が安心して導入できる仕組みが整っており、管理画面からのアクセス制御も可能です。
なお、Enterpriseプランでは以下の高度なセキュリティ機能が標準、あるいはAPI経由で提供されています。
最もセキュリティが強固な選択肢です。
データの保持期間をカスタマイズできるオプションなどもあり、機密性の高いシステムへの組み込みに適しています。
Yoomを利用することで、Claudeを単体で使うよりもさらに安全かつ効率的に業務を自動化できます。例えば、メールやチャットの内容をClaudeで自動要約し、特定のチャンネルにのみ通知するといった、情報の流れをコントロールしたワークフローが構築可能です。
まずは、以下のテンプレートから安全な自動化を体験してみましょう!
実際に情報を守りながらClaudeをフル活用するための手法を検証しました。
情報を匿名化(マスキング)した状態で実務レベルの出力が可能か、その精度を検証します。
匿名化(マスキング)ルール
プロジェクト名:一律「プロジェクトA」
顧客企業名:一律「顧客X」
このルールを適用した状態で、プロジェクト資料の要約と、外部向け説明資料の骨子案作成を指示します。
検証の結果、Claudeは指定した制約を厳格に守り抜き、ビジネスユースに耐えうる極めて安全な回答を出力しました。
具体的な検証ポイントは以下の通りです。
1. 匿名化ルールの徹底遵守
回答の冒頭で「プロジェクトA・顧客Xという匿名化表現のまま、社外向け説明資料の骨子を作成いたします」と明確に宣言。
AI自身がルールを認識していることを明示しました。本文中においても、最後まで「プロジェクトA」「顧客X」という仮称のみを使用し、実名や機密を示唆する表現は一切含まれません。
2. 文脈理解と要約のクオリティ
最も注目すべきは、情報を伏せた状態でも「資料の分かりやすさ」が一切損なわれていない点です。
「プロジェクトA」や「顧客X」といった記号的な名称に置き換わっても、施策の背景、目的、期待される効果といったロジックの整理は完璧です。第三者が読んでも、プロジェクトの全体像を過不足なく理解できるレベルの骨子が完成しました。
3. 追加指示への耐性
要約の作成後、さらに「この内容をもとにプレゼン構成案を作って」と追加で指示を重ねても、匿名化のルールが崩れることはありませんでした。
文脈が深まってもルールを逸脱しない一貫性は、長文のやり取りにおいて大きな安心材料です。
今回の検証により、適切なマスキングルールを設定すれば、Claudeは機密性を保持したまま「優秀な事務局」として機能することが証明されました。
情報の安全性を確保しながら業務効率を最大化する、極めて現実的な運用手法と言えます。
「特定の情報以外は出力してはならない」という入力・出力制限を与えた場合と、制限を設けない場合の2パターンで、安全性を徹底検証しました。
具体的には、制約の有無に応じて2種類のプロンプトを用意し、受注データテーブルのスキーマを提示したうえで、カラム名に「【機密】」というラベルを付与しました。
パターン1:制約付きプロンプト
冒頭で「機密情報を出力しないこと」「出力対象はテーブル設計やロジックのアイデアに限定すること」「【機密】ラベルのカラムは値の説明に使わないこと」を厳格に指示。
パターン2:制約なしプロンプト
スキーマ情報のみを渡し、KPIの算出ロジックを自由に提案させる。
検証の結果、プロンプトによる指示の有無で、AIの回答内容には決定的な差が出ました。
適切な制約を設けることで、Claudeを「安全な技術アドバイザー」として運用できることが証明されています。
1. 【制約あり】
制約を設けた場合、Claudeは指示を完璧に遵守しました。
・特定企業を示す情報の不在: 具体的な社名を推測させるような記述は皆無。
・出力範囲の限定: 指示通り「テーブル設計」や「集計ロジックのアイデア」に特化した回答を行い、実データに基づいた具体的な数値の推測も行いませんでした。
・【機密】項目の非使用: カラムの説明や例示においても、機密指定された項目には一切触れません。
2. 【制約なし】
一方で、制限を設けなかった場合は、セキュリティ上のリスクが顕著に現れました。
・事業規模の推測: 顧客単価やLTV(顧客生涯価値)など、事業の成否や規模をダイレクトに推測できる指標を具体例とともに提示。
・管理手法の流出: たとえ具体的な数値が伏せられていても、「自社がどの指標を重視し、どう管理しているか」という戦略自体が情報として出力されてしまいました。
・機密項目の積極活用: monthly_fee(月額料金)やtotal_amount(合計金額)、さらには「営業担当者」といった機密性の高いカラムを、分析の主軸として普通に使用します。
今回の実証で明らかなのは、AIは指示がなければ「良かれと思って」すべての情報を活用してしまうという点です。
しかし、プロンプトの冒頭に明確な出力制限と「【機密】」というタグ付けを行うだけで、安全なガードレールとして機能します。
実務でClaudeを運用する際は、単に依頼内容を伝えるだけでなく、「何を触れてはいけないか」という境界線を明示することが、安全性を担保する上での絶対条件です。
安全に運用を続けるためには、以下の対策を組織として実施することを推奨します。
アカウントの乗っ取りは、内部情報の流出に直結します。
パスワードだけでなく、スマートフォンアプリなどを用いた多要素認証を必須にすることで、不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。
「どの情報を入力して良いか」「どの情報をマスキングすべきか」という基準を明確に定める必要があります。
ツールに頼り切るのではなく、使う側の意識を高めることが最大の防御策となります。
Claudeは、正しく設定し運用ルールを徹底すれば、ビジネスにおいて強力な味方となります。
リスクを闇雲に恐れるのではなく、法人プランの活用やガイドラインの整備によって「正しく管理」することが重要です。
セキュリティと利便性のバランスを保ちながら、AIによる業務効率化を推進していきましょう!
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