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画像生成AIの活用が進む中、Googleの「Imagen」や「Nano Banana」、OpenAIの「DALL-E 3」がビジネスユースの有力な選択肢とされています。
しかし、各モデルにどのような性能差があり、実務においてどれが最適なのか迷う場面も少なくありません。
本記事では、これら3つの主要モデルを「文字入力の正確性」「写実性」「プロンプトへの忠実度」という実務的な指標で徹底比較した内容をご紹介します。
それぞれの強みが明らかになるため、目的に応じた最適なツールを選べるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
3つの画像生成AIの特徴を整理します。
Google DeepMindが開発したフラッグシップモデルがImagenです。
圧倒的な写実性と生成速度を両立しており、Googleの言語モデル技術を活かした「指示への忠実さ」が特徴です。Imagen 4には、3つのモデルがあり、「Fast」「Standard」「Ultra」の順に、高性能となります。
Geminiに組み込まれた画像生成AIであるこのモデルの最大の特徴は、解像度です。
Gemini 3 Pro Image(通称:Nano Banana Pro)であれば、4kの解像度に対応しています。
また、複雑なレイアウトや文字描画に極めて強いことも大きな特徴です。
GeminiでNano Banana Proを利用する際は、モデルを「思考モード」または「Pro」にします。
「高速モード」では、Nano Bananaの利用となります。
OpenAIが提供するモデルで、ChatGPTと統合されているため、自然な対話を通じて画像を生成・修正できるのが強みです。
プロンプトの細かなニュアンスを汲み取る能力に長けています。
DALL-E 3には、Googleの画像生成AIのようなモデルバリエーションはありません。
Google ImagenやNano Banana、DALL-E 3で生成した画像は、保存してチームメンバーや顧客に共有することがあります。
そうした付随する作業を自動化できるのが、Yoomです。
例えば、Google Driveに保存した画像をSlackで共有したり、OneDriveに保存した画像をOutlookで共有したりしたい場合に、Yoomは強力な味方となります。
3つの画像生成AIを使って、その実力を検証してみました。
検証では、以下のモデルとツールで行いました。
Imagen 4 Ultra(Google AI Studio/無料プラン)
Nano Banana Pro(Gemini/Google AI Proプラン)
DALL-E 3(ChatGPT/Plusプラン)
検証する内容は以下の3つです。
まずは、画像への文字入力を比較しました。
【使用プロンプト】
お洒落なカフェの看板に、手書き風のフォントで「冬の新作ラテ」と書かれている
各ツールで生成された画像は以下になります。
【Imagen 4 Ultra】
【Nano Banana Pro】
【DALL-E 3】
Imagen 4 Ultraは本来文字描画を得意とするモデルですが、今回の日本語の検証においては正確に表現できませんでした。
さらに、「手書き風のフォント」にもなっておらず、文字処理性能では、Nano Banana ProとDALL-E 3の方が優秀と言えます。
ただ、Imagen 4 Ultraで生成された文字は、いずれも日本語としては正確な文字です。
以前の画像生成AIにありがちな、文字化けして読めない字になってしまうことはなかったので、文字処理性能が向上していることは間違いありません。
それでも、文字入れが必要な画像をImagen 4 Ultraを使って生成するのであれば、文字入れは画像編集ソフトで行うことをおすすめします。
どれが最も写真のようなリアルさがあるかを検証しました。
【使用プロンプト】
自然な光が差し込む窓際に立つ女性のポートレート。肌のきめ、細かい毛穴、瞳に映る反射まで詳細に描写された、極めて写実的な写真。
各ツールで生成された画像は以下になります。
【Imagen 4 Ultra】
【Nano Banana Pro】
【DALL-E 3】
フォトリアルな質感と描写力では、各画像生成AIごとに大きな差はないもののImagen 4 Ultraは、ややAI感が残っている印象です。
各画像が生成された時点では、肌や瞳の反射光がリアルに再現されており、AIが作成したものとは思えないクオリティでした。
一方で、画像を並べて比較すると、Imagen 4 Ultraのみ肌の質感に少し違和感がありました。
どの画像生成AIでも一定のフォトリアルなクオリティを再現でき、画像生成AIが登場した初期のような不自然なツヤ感の心配はありません。
それでも、よりリアルさを追及するのであれば、Nano Banana ProかDALL-E 3をおすすめします。
最後に、複雑な指示をどれだけ忠実に再現できるかを比較しました。
【使用プロンプト】
都会の中の公園。赤い首輪をつけたゴールデンレトリバーが、緑の芝生の上で黄色いボールを追いかけている。背後には白いフェンスがある。背景はぼやけていない明確な写真。
各ツールで生成された画像は以下になります。
【Imagen 4 Ultra】
【Nano Banana Pro】
【DALL-E 3】
Imagen 4 Ultraのみ指示が1つ漏れてしまいましたが、指示を遵守する性能差は大きくないと考えられます。
漏れた指示の「背景をぼかさない」という内容が、AIのデフォルトのような設定と競合しやすかったためです。
この指示を入れた経緯は、画像生成AIは、プロの写真家のように背景がぼやけた画像を生成することがデフォルトのようになっており、そうした設定を変えられるかを確かめたかったからです。
Nano Banana Proは背景が最も写真のようにハッキリしており、DALL-E 3はやや鮮明さが欠けます。
Imagen 4 Ultraにおいては完全にぼやけています。
Nano Banana Proは、生成前に「背景を鮮明にする(ぼかさない)」という論理的な指示をステップとして踏むため、こうした競合する指示にも強いことがわかりました。
一方でImagen 4 Ultraでは、デフォルトのような設定を変えて画像を生成するのは難しいことがわかりました。
それでも、画像に組み込むべき要素はすべて入れているため、指示への忠実度に各画像生成AIごとの差はあまりないと言えます。
検証した3つの結果を表にまとめてみました。
トータルで評価すると、Nano Banana Proが最も性能が高く、次いでDALL-E 3という結果になりました。
上記の画像生成AIと比べると、Imagen 4 Ultraの性能は物足りないと感じてしまいますが、文字処理を除けば実務でも使えるレベルには達していると言えます。
各モデルは、以下のプラットフォームで利用できます。
各画像生成AIを導入する際や、生成した画像を商用利用する際は、著作権補償プログラムの有無や利用規約を遵守することが大切です。
今回の比較検証において、文字の正確性、写実性、指示への忠実度の総合点で最も高い評価となったのは「Nano Banana Pro」でした。
結論として、現状の生成クオリティを最優先するなら、「Imagen 4 Ultra」よりも、同じGoogleエコシステム内で利用可能な「Nano Banana Pro」が最適解と言えます。
特にビジネス利用で重要となる「文字の正確性」や「4K解像度」において、Nano Banana ProはDALL-E 3をも凌ぐ圧倒的な性能があります。
もし、ImagenかNano Bananaのどちらかを利用するのであれば、まずはGoogle AI Studioで両者を実際に試し、ご自身のプロジェクトに最適な「Google製AI」を選ぶことがおすすめです。
Yoomを活用すればImagenやNano Bananaで画像を生成した後の工程を自動化できます。
画像生成に付随する作業を手作業で行っている方は、ぜひYoomによる自動化を検討してみてください。
クリエイティブな時間を最大化するための新しい働き方が、ここから始まります。
【出典】
Gemini Developer API の料金/Imagen を使用して画像を生成する | Gemini API/Vertex AI の料金 | Google Cloud/DALL·E 3 | OpenAI/Imagen - Google DeepMind/Products