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ビジネスの成長に伴い、契約業務の効率化はますます重要になっています。
手作業での契約書送付や管理は、時間と労力を要し、ヒューマンエラーのリスクも高まるという課題も存在します。
そこで今回は、Google スプレッドシートとGMOサインを連携し、スプレッドシートのステータス更新をトリガーにしてGMOサインで契約書を自動送付する方法をご紹介します。
ノーコードで出来る自動化を活用し、業務効率の向上と契約プロセスの最適化につなげましょう!
こんな方におすすめ
Google スプレッドシートとGMOサインの連携メリットと具体例
メリット1:契約書送付の自動化による業務効率の向上
契約書を手動で送付する手間を削減し、ステータス確認や契約書送付作業を自動化することで、業務効率の向上が期待できます。
Google スプレッドシートのステータス変更をトリガーにしてGMOサインで契約書を自動送付すれば、担当者がメールを作成し送信する時間が不要になります。
これにより、契約件数が多くても人的リソースを削減可能です。
例えば、毎月数十件以上の契約を締結している企業では、Google スプレッドシートでステータスを「成約済み」に更新すると、自動的に契約書が送信される仕組みを導入できます。
これにより、担当者は他の重要な業務に集中でき、生産性が向上するかもしれません。
メリット2:契約締結までの時間短縮による顧客満足度向上
請求書送付や契約締結までの時間をスムーズにし、クライアントとの待ち時間を最小限に抑えることで、契約締結までの時間短縮につながります。
Google スプレッドシートでステータスが「承認済み」に更新されたタイミングでGMOサインから契約書が送られることで、クライアントはすぐに内容確認と署名が可能になります。
迅速な対応により、企業に対する信頼感向上も期待できます。
例えば、新規契約を迅速に進める必要があるウェブ制作会社では、見積書の承認後に契約書を送付する仕組みを導入することで、クライアントの署名・承認が早まり、プロジェクト開始日を前倒しすることが期待できます。
メリット3:送付漏れなどのヒューマンエラー防止、業務プロセスの均一化
手作業での契約管理は、進捗状況の漏れや誤送信のリスクがあり、コンプライアンスの観点から不安要素となります。
しかし、Google スプレッドシートのデータとGMOサインを連携させることで、契約の進行状況を一元的に可視化し、適切なプロセスが確実に実施されます。
これにより、二重送信や記載ミスといった、人為的なミスの低減も期待できます。
また、自動化によって業務プロセスが均一化されます。
手作業の場合、メンバーごとに異なる手順や対応速度の差が発生する可能性がありますが、この自動化により一貫性を確保できます。全ての契約が同じフローで進行するため、メンバーが多数いる企業でも品質管理がしやすくなるでしょう。
それではここからノーコードツールYoomを使って、「Google スプレッドシートでステータスが更新されたら、GMOサインで契約書を送付する方法」をご説明します。
[Yoomとは]
Google スプレッドシートでステータスが更新されたらGMOサインで契約書を送付する方法
Google スプレッドシートのステータスが更新されたことをGoogle スプレッドシートのAPIを通じて受け取り、GMOサインが提供するAPIを用いてGMOサインで契約書を送付することで実現が可能です。
一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に実現できます。
今回のフローは大きく分けて以下のプロセスで作成していきます。
Yoomを利用していない方は、こちらから無料登録をしてください。すでにYoomを利用している方は、ログインしてください。
ステップ1:Google スプレッドシートとGMOサインをマイアプリ連携
まず、Google スプレッドシートとGoogleドキュメント、GMOサインをYoomに連携するため、マイアプリに登録します。
最初にマイアプリ登録を済ませておくと、自動化設定がスムーズになります。
1. Yoom管理画面の左側にある「マイアプリ」を選択し、「+新規接続」をクリックします。
2. 続く画面で、Google スプレッドシートとGMOサインを検索して選択すると、次の画面に遷移します。
〈Google スプレッドシートの場合〉
上記画面で「Sign in with Google」をクリックし、下記画面で連携したいGoogleアカウントにログインします。
連携するアカウントを確認して「次へ」をクリックします。
「Googleドライブの全てのファイルの表示、編集、作成、削除」にチェックを入れ、「続行」をクリックすると、マイアプリへの登録が完了します。
〈Googleドキュメントの場合〉
GoogleドキュメントはGoogle スプレッドシートと同様アプリを検索し、連携したいGoogleアカウントを用いて連携してください。
〈GMOサインの場合〉
上記画面で「アカウント名」と「アクセストークン」を入力し、「追加」をクリックします。
アクセストークンには「GMO」と登録してください。
Yoomの画面に戻り、「マイアプリを登録しました」と表示されれば、連携は完了です。
ステップ2:フローボットのテンプレートをコピー
Yoomにログインした状態で、以下テンプレートの「試してみる」をクリックします。
ワークスペースには、自動的にテンプレートがコピーされます。
上記画面が表示されたら「OK」をクリックすると、フローボットの設定画面に移動します。
ステップ3:Google スプレッドシートのトリガー設定
Google スプレッドシートで作成した今回連携したいシートを準備します。
本記事では上記のシートを連携する想定で進めます。
まず、フローの起点となるGoogle スプレッドシートのトリガーを設定します。
「行が更新されたら」をクリックします。
上記画面で連携するアカウント情報を確認し、「次へ」をクリックします。
「API接続設定」という上記画面が表示されます。
Google スプレッドシートで連携したいスプレッドシートの情報を、項目ごとに入力してください。
「スプレッドシートID」「シートID」の欄をクリックすると、連携したGoogle スプレッドシート内で作成したシートが一覧で表示されます。
こちらから今回連携したいシートを選択してください。
情報を入力後、「テスト」をクリックします。
テストに成功し、アウトプットの値にスプレッドシートの情報が正しく表示されたら「保存する」をクリックします。
これでGoogle スプレッドシートのトリガー設定は完了です。
ステップ4:書類の発行のアクションを設定
次に、発行する書類の設定を行います。
フローボットの「書類を発行する」をクリックしてください。
※「書類を発行する」とは、GoogleスプレッドシートやGoogle ドキュメント、Microsoft Excelの雛形書類をもとに、PDFファイルを作成できるオペレーションです。契約書作成、請求書などの明細書発行などの自動化に役立ちます。
上記の画面「書類の連携」ページに遷移します。案内に従い、各情報を入力してください。
「雛形書類のアプリ」は、Google スプレッドシート、Google ドキュメント、Microsoft Excelから選択できます。
置換したい箇所を{ }で囲った雛形の書類を連携すると、{ }内をオペレーション内で取得した情報などに置換し、PDFを発行できます。
※雛形書類の作成ルール、設定方法、サンプルなど、詳細はこちら
「ドキュメントのファイルID」「格納先のGoogle DriveフォルダID」の欄をクリックすると、アプリ内のファイルやフォルダが一覧で表示されます。
こちらから今回連携したいものを選択してください。
また、「出力ファイル名」の欄をクリックすると、ステップ3で連携したGoogle スプレッドシートの値を選択することもできます。
上記画面の「{{会社名}}」のように、Google スプレッドシートに入力した会社名をファイル名に設定することも可能です。取引先名をファイル名などに記載したい方はご活用ください。
入力が完了したら「次へ」をクリックします。
上記の画面「置換条件の設定」ページに遷移します。
「置換条件を取得」をクリックしてください。
雛形書類中の{}で囲まれている文字列「置換対象の文字列」を取得し、上記画像の左列に自動で表示されます。
右列の空欄に、作成される契約書に記載する「置換後の文字列」を入力してください。
上記画像のように、各欄をクリックすると、ステップ3で連携したGoogle スプレッドシートの値を選択することもできます。
各項目の入力が完了したら「テスト」をクリックします。
テストに成功すると、契約書のサンプルをダウンロードできます。仕上がりを確認しましょう。
問題なければ「保存する」をクリックします。
これで書類の設定は完了です。
ステップ5:GMOサインのアクセストークンを生成
「アクセストークンの生成」をクリックしてください。
上記画面が表示されたら、GMOサインと連携するアカウント情報を確認して「次へ」をクリックします。
上記画面「API接続設定」ページに遷移します。
GMOサインにお問い合わせの上、シークレットキーと顧客IDを入力してください。
入力が完了したら「テスト」をクリックします。
アウトプットでアクセストークンが問題なく取得できていることを確認し、「保存する」をクリックしてください。
これで、GMOサインのアクセストークンの生成は完了です。
※生成したアクセストークンの有効期限は30分です。
ステップ6:GMOサインの封筒用文書を登録
次に、GMOサインの封筒用文書を登録します。
「封筒用文書の登録」をクリックしてください。
上記画面の内容を確認して「次へ」をクリックします。
上記画面「API接続設定」ページに遷移します各項目を入力してください。
各欄をクリックすると、上記画面のように選択肢の中から値を設定することも可能です。
「アクセストークン」の欄には、アウトプット一覧の中から「アクセストークンの生成」→「アクセストークン」をクリックしてください。
入力が完了したら「テスト」をクリックします。
アウトプットで「文書コード」が問題なく取得できているか確認し、「保存する」をクリックしてください。
これで、GMOサインの封筒用文書の登録は完了です。
ステップ7:GMOサインの封筒への署名依頼
次に、GMOサインの封筒への署名依頼を設定します。
複数のファイルを1つの契約として締結したい場合に利用できます。
「封筒への署名依頼」をクリックしてください。
上記画面の内容を確認して「次へ」をクリックします。
上記画面「API接続設定」ページに遷移します。
「シークレットキー」、「顧客ID」、「アクセストークン」をステップ7までの手順と同じように設定し、その他の情報を正しく埋めてください。
各欄をクリックすると、上記画面のように選択肢の中から値を設定することも可能です。
「文書コード」には、欄をクリックし、アウトプットからステップ7で取得した「文書コード」を選択してください。
入力が完了したら「テスト」をクリックします。
アウトプットで「封筒トランザクションID」が問題なく取得できているか確認し、「保存する」をクリックしてください。
これで、GMOサインの封筒への署名依頼の登録は完了です。
ステップ8:トリガーをONにし、フローボットの起動準備完了
これでフローボット稼働の準備が整いました。
「全ての設定が完了しました!」と表示されたら、「トリガーをON」をクリックしてください。お疲れ様でした!
これで、Google スプレッドシートでステータスが更新されたら、GMOサインで契約書が自動で送付されます。
Google スプレッドシートやGMOサインを使ったその他の自動化例
他にもGoogle スプレッドシートやGMOサインを使った自動化の例がYoomにはたくさんあるので、いくつか紹介します。
1. GMOサインで契約が完了したらGoogle スプレッドシートの情報を更新する
このフローを活用すると、GMOサインで契約が完了した際に、Google スプレッドシートの登録情報が自動で更新され、手動入力作業の手間を省けます。
これにより、コア業務にチーム全体が集中でき、生産性の向上が期待できます。
また、ヒューマンエラーの発生を防ぎ、Google スプレッドシート上の情報を常に最新に保つことができます。
2. GMOサインで契約が完了したらNotionの情報を更新する
GMOサインで契約が完了すると、Notionの情報を自動で更新するフローです。
Notionに情報を自動で更新することで、手動入力の手間を省けます。
さらに、契約が完了するたびに自動でフローが起動し、手動入力を待たずに、最新の情報をチーム全体に共有できます。
チャットツールを連携すると、チーム内への共有も自動化できます。
3. GMOサインで書類が締結したら、Dropboxに格納する
Yoomフォームに入力された情報をもとに、GMOサインで契約書を締結して、Dropboxにファイルを格納する自動化フローです。
手動のデータ入力から契約書作成、ファイル保存の手間まで省けるため、業務効率を大幅に向上させられます。
契約書が自動的にDropboxに保存されることで、フォルダへの格納忘れなどのヒューマンエラーも削減できます。
まとめ
いかがでしたか?今回はGoogle スプレッドシートとGMOサインを連携し、Google スプレッドシートのステータス更新をトリガーに、GMOサインで契約書を自動送付するフローをご紹介しました。
この自動化を導入することで、業務効率の向上だけでなくヒューマンエラーの防止にも貢献します。正確で迅速な対応につながるため、顧客満足度の向上も期待できます。
契約業務では多くの手続きが発生し、その度に時間と労力を要します。本フローを活用すれば、業務の負担を軽減し、重要な業務に集中できる環境が整うでしょう。
契約業務における時間短縮やプロセスの最適化を目指している方は、ぜひ本フローをご活用ください!