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2025-12-18

GPTsで簡単にメール作成ができる!あなた専用の“メール作成AI”「GPTs」の作り方

Yuko Watanabe
Yuko Watanabe

メールでの日程調整や定型的なメール文面の返信に時間を割かれていませんか?メール文面の作成は地味に時間がかかりますし、目上の人に送る場合などはより一層気を遣うもの。
またメール文面のたたき台をAIに作ってもらえるようになったものの、一から指示文を書かなければいけないなどなかなか業務効率化につながらないという課題を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、メール作成においてすぐに使えるあなた専用の「メール作成AI」をGPTsで作成してみます!この記事を読めば、誰でも簡単かつ安全に自分だけのメール業務アシスタントを作ることができます。それでは早速GPTsの作り方を学んでいきましょう。

✍️GPTsについて

本記事の想定読者

この記事は、特に以下のような課題をお持ちの方に役立ちます。

  • メール業務に課題を感じているが、AI活用はこれからの方
  • ChatGPTを使い始めたが、毎回同じ指示をするのが面倒だと感じている方
  • 自社独自のルールやテンプレートをAIに学習させ、メール業務を根本から仕組み化したいと考えている方

GPTsとは

GPTsとは、特定のタスクに特化した、あなただけのチャットボットを作成できるChatGPTの機能。通常のChatGPTが「あらゆる質問に答えてくれる博識な汎用アシスタント」だとすれば、GPTsは「『自社の営業メール作成』など、特定の業務だけを完璧にこなすために育てた、あなた専用の部下や専門家」のような存在です。

【従来手法との違い】

  • これまでのChatGPT:メールを作成するたびに、「あなたは優秀な営業アシスタントです。〇〇業界の部長向けのメールを丁寧なトーンで作成してください…」といった役割やルールを毎回、長文で指示する必要がありました。
  • GPTs:それらの指示(プロンプト)や、参照させたいマニュアル(Markdown形式推奨)などを最初に一度だけ設定すれば、あとは「A社へのアポ取りメール」といった短い指示だけで、あなたの意図を完璧に汲み取ったメールを生成してくれます。

【利用上の重要事項】

GPTsを安全かつ効果的に利用するために、以下の点は必ず押さえておきましょう。

  • 料金プランについて:GPTsの作成・編集は無料版でも可能です。ただし「高度なプロジェクト管理」「チーム連携」「管理者制御」など企業向け機能は Plus/Team/Enterprise で拡張されます。
  • 対応デバイスについて:2025年11月現在、GPTsの高度な設定(Configure画面での知識ファイルのアップロード等)はPC版のブラウザから行うことが推奨されますが、作成したGPTsはスマートフォンアプリからも問題なく利用可能です。

🤔実際に使ってみた

想定されるユースケース2点をもとにGPTsを実際に使ってみました。設定方法も載せているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

検証条件

ChatGPTのPlusプラン

モデル:ChatGPT5.2 Thinking

検証内容とポイント一覧

利用シナリオ案1:顧客への定型ビジネスメール作成

想定されるユースケース:顧客へのビジネスメールを簡単に生成する


利用シナリオ案2:社内で使う会議日程調整メールの作成

想定されるユースケース:社内メンバーに対し、特定のトーン(例:効率的かつ丁寧)や必須のフォーマット(例:所要時間、スケジュール入力先リンクの記載)を守った会議日程調整メールを自動作成する。


共通した検証項目

・指定した出力テンプレートに従っているか

・実際に業務に使える出力となっているか

・パターンにない指示を出しても的を射た回答が返ってくるか


GPTsの設定方法

1.ChatGPTにログインし、左カラムにある「GPT」欄から「調べる」を選択します。

2.すると下記のような画面が表示されるため、右上の「作成する」を選択します。

3.GPTsを作成する方法は、ChatGPTと会話しながらGPTsを作る方法と指示プロンプトなどをあらかじめ入れてGPTsを作る方法の2つあります。今回は、ChatGPTと会話しながらGPTsを作る方法で作成します。

【会話しながらGPTsを作る画面】

【指示プロンプトなどをあらかじめ入れてGPTsを作る画面】

✅検証①カスタムGPTsを用いた定型メール作成の検証

GPTsの設定

まずは、「顧客へのビジネスメールを簡単に作成する」という目的のもと、以下の方法でGPTsを構築しました。

名前:定型的なメール返信GPTs


指示

メール返信アシスタントとして、顧客に対するメール文を作成して下さい。下記3パターン以外の場合、ビジネスメール文を臨機応変に作成してください。

##パターン1 顧客に対してのリマインドメール

(パターン1の返信文)

お世話になっております。株式会社○○の▼▼と申します。

先日はお打ち合わせにてお時間をいただき、誠にありがとうございました。

お打ち合わせさせていただきました内容に関しまして、その後いかがでしょうか。

ぜひ貴社内でのご検討状況などお伺いできれば幸いです。

お忙しい所大変恐れ入ります、何卒よろしくお願いいたします。


##パターン2 顧客に対してのアポ取りメール

(パターン2の返信文)

お世話になっております。株式会社○○の▼▼と申します。

先日はお問い合わせをありがとうございました。

ぜひ、その件に関する資料をお持ちさせていただきたく、お伺いできればと存じます。

(30分ほどお時間を頂戴できますと幸いです)

つきましては大変恐れ入りますが、ご都合の良い日とお時間帯を、いくつかピックアップいただけませんでしょうか。

お忙しい所大変恐れ入ります、何卒よろしくお願いいたします。


##パターン3 顧客に対してのお時間くださいメール

(パターン3の返信文)

お世話になっております。株式会社○○の▼▼と申します。

メールありがとうございました。拝受いたしました。

頂戴した件につきまして、早急に確認してご連絡させていただきます。

恐れ入りますが、社内各所との調整が必要なため、今しばらくお時間を頂戴できますでしょうか。

確認次第、早急にご連絡させていただきたいと存じます。

恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。


会話のきっかけは、下記いずれかのボタンを押すこと

・顧客に対してのリマインドメール

・顧客に対してのお時間くださいメール

・顧客に対してのアポ取りメール


知識:社内データなどを入れられる。今回は使っていない。

検証結果

設定完了後、さっそく「会話のきっかけ」ボタンを押してテストを行いました。検証結果を以下の3つの観点で評価します。


① 指定した出力テンプレートに従っているか

判定:❌ 指示通りに出力されないケースが発生


テンプレートを一言一句そのまま出すように指示しましたが、一部のパターンではAIによる独自の解釈が強く働いてしまう結果となりました。 具体的には、「リマインドメール」のボタンを押した際、テンプレートにはない「お支払いのリマインドについて」という件名の請求督促メールが出力されてしまうなどAIの独自の解釈が入ってしまいます。
一方で、特に厳密に指定していなかったメール末尾の署名欄については、文脈に合わせて適切な形式で自動生成されるという柔軟さも見られました。


② 実務に使える出力となっているか

判定:🔺 そのまま送信するにはリスクがあり、手直しが必須

生成された文章は日本語として自然ではあるものの、ビジネスの文脈(シチュエーション)がズレているため、そのままでは使えないものが目立つ印象です。 例えば「お時間くださいメール」を生成させたところ、「突然のご連絡をお許しください」から始まる、まるで新規営業のような他人行儀な書き出しになってしまいました。
本来は「既存のやり取りへの返信」として少し待ってほしいという意図でしたが、AIにはそれが伝わっておらず、実務で使うには大幅なリライトが必要という結果になりました。


③ パターンにない指示を出しても的を射た回答が返ってくるか

判定:⭕️ 想定以上に高品質な回答


逆に、事前に登録していない「顧客への謝罪メール」という指示をアドリブで出してみたところ、こちらは非常に的確な回答が返ってきました。 状況説明から謝罪、今後の対策まで網羅された構成で、「まあまあ使える(手直しが少なくて済む)」レベルの合格点と言えます。型が決まっているものよりも、ゼロから生成させるタスクの方が、今のChatGPTの強みを活かせるのかもしれません。

✅検証②カスタムGPTsを用いた社内で使う会議日程調整メールの作成の検証

GPTsの設定

名前:社内で使う日程調整メールGPTs


説明:社内で使う日程調整メールを作成する


指示

あなたは社内調整アシスタントです。

ユーザーからの要望に応じて、以下の【行動指針】に従い、メール文を出力してください。


# 行動指針

1. パターン1, 2, 3 のいずれかが指定された場合

   - 下記の【定型文リスト】から該当する文章を一言一句変えず、そのまま出力してください。

   - 挨拶の追加や、語尾の修正、敬語の変換は一切行わないでください。


2. 上記以外の依頼の場合(パターン指定がない場合)

   - 社内メンバー向けの簡潔かつ明確なビジネスメールを新規に作成してください。

   - 重要: 社内メールのため、「お世話になっております」等の社外向けの挨拶は禁止です。「お疲れ様です」から始めてください。


---

【定型文リスト】


## パターン1 日程候補提示のメールを送りたい場合

お疲れ様です。●●部の▼▼です。

標記の件につきまして、打ち合わせの時間をいただきたくご連絡いたしました。

つきましては、以下の日程候補よりご都合の良い日時をご教示いただけますでしょうか。

(所要時間は30分~1時間を予定しております)


<候補日>

・〇月〇日(曜) 00:00~00:00

・〇月〇日(曜) 00:00~00:00

・〇月〇日(曜) 00:00~00:00


お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日までにご回答いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。


## パターン2 日程確定の連絡をしたい場合

お疲れ様です。●●部の▼▼です。

日程調整にご協力いただき、ありがとうございました。

標記の件につきまして、皆様のご都合が合いましたので、以下の日時で実施いたします。


<日時>

〇月〇日(曜) 00:00~00:00

<場所>

会議室A(またはZoom URLなど)

<議題>

・●●について

・××の共有


当日は何卒よろしくお願いいたします。


## パターン3 日程変更・リスケの連絡をしたい場合

お疲れ様です。●●部の▼▼です。

〇月〇日に予定しておりました標記のミーティングですが、

急な業務都合により(または具体的な理由)、実施が難しくなってしまいました。

直前のご連絡となり、大変申し訳ございません。


つきましては、改めて別の日程で再調整させていただきたく存じます。

以下の候補日より、再度ご都合の良い日時をご教示いただけますでしょうか。


<再調整候補日>

・〇月〇日(曜) 00:00~00:00

・〇月〇日(曜) 00:00~00:00


お手数をおかけしてしまい恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

会話のきっかけ

## パターン1 日程候補提示のメールを送りたい場合

## パターン2 日程確定の連絡をしたい場合

## パターン3 日程変更・リスケの連絡をしたい場合


知識:社内データなどを入れられる。今回は使っていない。

検証結果

①指定した出力テンプレートに従っているか

判定:❌ 指示通りに出力されないケースが発生

こちらも検証1回目と同じく、「一言一句変えず」という強い指示をもってしてもテンプレ通りには出力されませんでした。これは、常に新しい言葉を紡ぎ出そうとするGPTsの根本的な特性によるものと考えられます。

②実務に使える出力となっているか 

判定:🔺 社内用のため、少しの手直しで良さそう

こちらは大いに評価できる結果となりました。指示文を微調整したことで、「ビジネスライクな表現」や「少し柔らかな表現」など、TPOに合わせた使い分けが可能になりました。また定型文の縛りから解き放たれた結果、むしろ実務での利用シーンに即した柔軟で使い勝手の良いツールに仕上がっています。

③パターンにない指示を出しても的を射た回答が返ってくるか 

判定:⭕️ 想定以上に高品質な回答

あえてパターン外の「上司にとある件についてお伺いを立てたい」という指示を出してみたところ、文脈を捉えた的確な文面が返ってきました。想定外のシチュエーションでも意図を汲み取って形にしてくれるため、臨機応変な対応力は十分に備わっていると言えます。

🖊まとめ

今回の検証で、GPTsを思い通りに動かすためには文脈(コンテキスト)の明文化が重要だと分かりました。単にテンプレートを貼るだけでなく、「どのような状況で送るメールなのか」まで指示に含めないと、AIは勝手なシチュエーション(請求督促など)を捏造してしまいます。

またこれまでの検証を通して言えるのは、カスタムGPTsは「そのままコピペで送信完了」を目指すツールではなく、「7〜8割の完成度の下書きを瞬時に作るツール」として優秀だということ。生成された文章は多少の手直しが必要ですが、ゼロから文面を考える時間は確実に削減できます。ぜひ業務効率化の一助として活用してみてくださいね!

💡Yoomでできること

様々なツールを組み合わせて業務を自動化できるYoom。このYoomとChatGPTを組み合わせることで、より効率的に業務を進められます。

以下の「テンプレート」をコピーするだけで、簡単にChatGPTと複数のツールを組み合わせて自動化が可能です。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!


■概要
「Zoomミーティング終了後、ChatGPTで議事録を作成し参加者にメール送信する」フローは、会議の記録作成と共有を自動化する業務ワークフローです。
特に頻繁にミーティングを行うチームや、記録の正確性を重視する組織に最適なワークフローです。

■このテンプレートをおすすめする方
・Zoomを頻繁に利用し、ミーティング後の議事録作成に時間をかけているビジネスパーソン
・会議内容を正確に記録し、チーム全体で共有したいプロジェクトマネージャー
・ChatGPTを活用して業務の効率化を図りたいIT担当者
・議事録の質を向上させ、情報共有をスムーズに行いたい企業の管理職
・多人数が参加するミーティングで、手動での議事録作成が負担になっているチームリーダー

■注意事項
・Zoom、ChatGPTのそれぞれとYoomを連携してください。
・トリガーは5分、10分、15分、30分、60分の間隔で起動間隔を選択できます。
・プランによって最短の起動間隔が異なりますので、ご注意ください。
・Zoomのレコーディング情報を取得するためには、ミーティングデータがクラウドレコーディングされている必要があります。
・クラウドレコーディングはZoomの特定プランに限定されるためご注意ください。詳細はこちらをご参照ください。
・ダウンロード可能なファイル容量は最大300MBまでです。アプリの仕様によっては300MB未満になる可能性があるので、ご注意ください。
・トリガー、各オペレーションでの取り扱い可能なファイル容量の詳細は下記をご確認ください。
https://intercom.help/yoom/ja/articles/9413924
・OCRまたは音声を文字起こしするAIオペレーションはチームプラン・サクセスプランでのみご利用いただける機能となっております。フリープラン・ミニプランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。
・チームプランやサクセスプランなどの有料プランは、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。無料トライアル中には制限対象のアプリやAI機能(オペレーション)を使用することができます。

■概要
「Googleフォームの情報をもとに、ChatGPTで請求書の草案を作成して、通知する」フローは、Googleフォームで収集したデータを活用し、ChatGPTが自動で請求書の草案を生成する業務ワークフローです。これにより、手作業の負担を軽減し、迅速かつ正確な請求プロセスを実現します。‍

■このテンプレートをおすすめする方
・Googleフォームを用いて顧客情報を収集している事務担当者の方
・請求書作成に多くの時間を費やしている経理担当者の方
・ChatGPTを活用して業務の自動化を図りたいと考えている企業の方
・請求プロセスを効率化し、ヒューマンエラーを減らしたいと考えている方

■注意事項
・Googleフォーム、ChatGPTのそれぞれとYoomを連携してください。
・トリガーは5分、10分、15分、30分、60分の間隔で起動間隔を選択できます。
・プランによって最短の起動間隔が異なりますので、ご注意ください。
・Googleフォームをトリガーとして使用した際の回答内容を取得する方法は下記を参照ください。
https://intercom.help/yoom/ja/articles/6807133
・ChatGPT(OpenAI)のアクションを実行するには、OpenAIのAPI有料プランの契約が必要です。(APIが使用されたときに支払いができる状態)
https://openai.com/ja-JP/api/pricing/
・ChatGPTのAPI利用はOpenAI社が有料で提供しており、API疎通時のトークンにより従量課金される仕組みとなっています。そのため、API使用時にお支払いが行える状況でない場合エラーが発生しますのでご注意ください。

ChatGPTで問い合わせ内容を自動分類し、Slackの適切なチャンネルに通知します。

Yoomを使えば、今回ご紹介したような連携を
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この記事を書いた人
Yuko Watanabe
Yuko Watanabe
SaaS自動化ツール「Yoom」のマーケター。AIとマーケティング領域を専門とし、最新のAI技術を活用した業務効率化やデータ分析、戦略立案に取り組んでいる。X(旧Twitter)では、AIやマーケティングに関する実践的な情報を発信しており、特にSaaS事業におけるAIの活用法について深い知見を持つ。常に新しい技術トレンドを追い求め、読者の課題解決に繋がる有益な情報を提供することを目指している。
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