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締め切りが近いのに、調査とファクトチェックだけで一日が溶けていく。
生成AIツールも次々と増え、とりあえず一通り触ってみたけれど、結局どれをメインにすべきか決めきれない。
そんなモヤモヤを抱えたまま、PerplexityもChatGPTも「なんとなく両方使っている」状態になっていないでしょうか。
PerplexityもChatGPTも優秀とは聞くけれど、どちらも万能に見えるがゆえに、それぞれが得意とすることがわかりにくいとも言えますよね。
この記事は最適なAIツールを選び抜くための実践的ガイドです。
Perplexity AIを「事実の探索とレポート化に強いナレッジ・エンジン」、ChatGPTを「文脈を読み取り、思考を深めるリーズニング・エンジン」と位置づけ、リサーチと営業メール作成という2つの業務シーンで検証した結果をもとに、「どんな場面でどちらを選ぶべきか」を整理していきます!
ツール選びで最も重要なのは、Perplexityが「答えを見つけ、形にする」ためのナレッジ・エンジンであるのに対し、ChatGPTは「思考を深め、共に創る」ための推論・エンジンであるという本質的な違いを理解することです。
以下の表に集約しました。目的がどちらに近いかを考えながらご覧ください。
※本記事の情報は2025年12月3日時点のものです。
Perplexity AIは、あなた専属の超優秀なリサーチャー兼編集者です。
大量の検索結果を渡すのではなく、必要な情報を正確に抜き出し、出典を明記した回答を提示します。
さらに2025年に定着した機能「Pages」を使えば、検索結果を瞬時に構造化された美しい記事形式に変換し、そのまま社内共有可能なレポートとして発行できます。
また、2025年7月にリリースされた新ブラウザ「Comet」の導入により、WebブラウジングとAI検索がシームレスに統合され、市場調査やファクトチェックの効率が劇的に向上しました。
一方、ChatGPTは思考を整理し、手を動かしてくれる頼れるパートナーです。
2025年11月12日にリリースされた最新モデルGPT-5.1は、日常会話や軽微なタスクを高速処理する「Instant」モデルと、複雑な課題に対して適応的に思考時間を確保する「Thinking」モデルに分化し、より人間らしく、かつ論理的な対話が可能になりました。
加えて「Canvas」インターフェースを使えば、チャット画面とは別のウィンドウでドキュメントやコードを並べて表示し、AIと人間がリアルタイムで共同編集を行うことができます。「この段落のトーンを修正して」「このコードのバグを直して」といった具体的な指示を出しながら、一つの成果物を練り上げる作業に最適です。
今回は、BtoBマーケティングやインサイドセールスの実務で頻発する「リサーチ」と「メール作成」の2つのシーンで、両者を徹底的に比較しました。
【想定シーン】
①BtoBマーケティングにおける生成AI活用トレンドのリサーチ
②新規リードへの営業メール作成
【使用モデルや設定】
Perplexity AI:Pro Search/無料プラン
ChatGPT5.1:Thinking/有料プラン
まず1つ目は「BtoBマーケティングにおける生成AI活用トレンドのリサーチ」です。
2025年以降に公開された調査レポートや統計データをもとに、最新トレンドを5つ抽出・整理させました。Perplexityは「Pro Search(Web検索のみ・ベストモデル)」、ChatGPTは「GPT-5.1 Thinking」を使用し、情報の鮮度と出典の信頼性を検証しました。
2つ目は「新規リードへの営業メール作成」です。
「リード獲得数が前年比20%減」という具体的な課題を持つSaaS企業のマーケティングマネージャー宛てに、初回アプローチメールのドラフトを作成させました。ここでは、単なる定型文ではなく、相手の課題に寄り添った「刺さる」内容が生成できるかどうかが焦点です。
結論として、「速報のリサーチならPerplexity」「文脈を読み解くアウトプットならChatGPT」という明確な使い分けが最適解です。
①取得スピードPerplexity AI:約1分で回答と出典URLを揃えた。GPT5.1:約3分かかったが、見出しや構成が洗練されていた。
②実務への活用度
Perplexity AI:社内メモやリサーチノートとして即戦力になる。GPT5.1:構成が洗練されており、そのままレポートとして流用できる。
③レポートとしての利用価値Perplexity AI:各トレンドを一文~数文で要約し、「どの領域が注目されているか」は分かるが、変化の背景や因果関係の説明は簡素だった。GPT5.1:トレンドごとに見出しと段落が立ち、「何がどう変化し、BtoBマーケ/インサイドセールスにどう影響するか」まで掘り下げて記述されていた。リサーチ業務において、Perplexityは約1分という驚異的なスピードで回答を揃えました。5つのトレンドと出典URLが箇条書きで整理されており、社内メモやリサーチノートとして即戦力です。
一方、ChatGPTは約3分と時間はかかりましたが、見出しの付け方や構成が記事の中見出しのように洗練されており、そのままレポートとして流用できる読みやすさがありました。
①課題理解と提案の具体性
Perplexity AI:「多くの企業様が直面されているテーマかと思います」といった一般論が中心で、「リード獲得数が前年比20%減」「広告費を増やさずに回復したい」という条件を踏まえた打ち手は抽象的だった。
GPT5.1:広告単価の高騰など業界背景まで推察し、既存リードの活用やナーチャリング強化など、課題から逆算した具体的な改善案まで言及していた。
②自社ツールの訴求
Perplexity AI:機能レベルの説明が中心で、低コスト・既存ツールとの共存といった強みは十分には伝わっていなかった。
GPT5.1:既存のWebサイトやMAと連携しつつ少ない初期投資で始められる点など、自社ツールの利点を課題解決ストーリーの中に自然に織り込めていた。
③メールとしての魅力
Perplexity AI:件名・本文とも丁寧ではあるものの表現が汎用的で、ベネフィットや緊急性のフックが弱く、「とりあえず読めばよい」程度の印象にとどまった。
GPT5.1:リードの痛みに深く共感する文章や次のアクションが明確に示されているメールになっていた。
メール作成業務では、実力の差が顕著に出ました。Perplexityは10秒ほどで素早く生成しましたが、内容は一般的で、「多くの企業様が直面されているテーマかと思います」といった無難な表現にとどまりました。
対してChatGPTは、「広告単価が高騰する中で予算を増やしにくい」といった業界背景まで推察し、リードの痛みに深く共感する文章を作成しました。
ここからは実際の比較検証手順と、各AIの生成内容をお見せします。
シーン①で使用したプロンプトは以下の通りです。
設定はウェブのみチェックを入れました。
モデルもPerplexity AIに任せるため「ベスト」にしています。
Pro SearchをONにしてプロンプトを送信しました。
約1分で2300文字の返答が出力されました。とてもスピーディーですね!
結論を2行で述べたあと、2025年以降に公表された5領域のソースをしっかりと明記してくれていますね。
箇条書き+その下に参考レポートURLをまとめてくれているので、そのままリサーチノートとして使いやすい印象です。
また、最後にはトレンド別の焦点比較も生成されていました。
AdobeやMarketsandMarketsのような調査レポート寄りのソースもあれば、自社ブログ+統計紹介も混じっていた点がやや気になります。
プロンプトでは「レポートや調査」と指定したため、厳密に言うと「オピニオン記事」も含まれてしまっている部分には注意が必要です。
モデルを確認してプロンプトを送信します。
約3分で3000文字の回答が出そろいました。
5トレンドの切り方と見出しが記事の中見出しのようになっていて読みやすいです!内容も記事の中にある文章のようですね。
Perplexityのような表はありませんが、最後にまとめが出力されていました。
各トレンドごとに「主な出典URL」として2〜3本ずつ出していて、量的にはPerplexityと大差ありませんでした。
ただし、同じような種類のソース(HubSpot/Highspot/1up/ベンダーブログ系など)がまとまっているため、データが偏りがちになる懸念があります。
続けて新規リードへの営業メール作成の検証です。
使用したプロンプトは以下の通りです。
プロンプトを入力して送信後、10秒ほどで返答がそろいました。今回もとても素早いですね!文字数は800字程度です。
以下は件名案です。
本文は以下の通りです。
「多くの企業様が直面されているテーマかと思います」と、共感が一般論に留まっています。
「訪問履歴やフォーム入力傾向をAIが解析」「最適なタイミングでナーチャリングメールを配信」という2つの大きな概念に留まっており、やや機能の具体性に欠けます。
また、「御社の現状や他社様の成功事例などをご紹介させていただければ」という打診に留まり、候補日、機能共に具体性に欠けています。
「多くの企業様が直面されているテーマかと思います」と、共感が一般論に留まっていました。自社サービスの説明においても、「訪問履歴やフォーム入力傾向をAIが解析」「最適なタイミングでナーチャリングメールを配信」という2つの大きな概念に留まっており、機能の具体性に欠けます。
また、「御社の現状や他社様の成功事例などをご紹介させていただければ」という打診に留まり、候補日の提示がない点など、ビジネスメールとしてはあと一歩の印象です。
GPTも先ほどと同じ設定のままプロンプトを送信します。
Perplexity AI同様800文字程度でした。生成速度は1分です。
以下は件名案です。
本文は以下の通り出力されました。
単に「リードが減っている」ことに共感するだけでなく、「広告単価が上がる一方で予算は増やしづらい中、この状況は多くのSaaS企業様で共通の課題になっていると感じています」と、中小〜中堅SaaS企業のマーケティングマネージャーが直面する業界特有の背景に踏み込んでいます。
これにより、メールの読み手は「自社の状況をよく理解してくれている」と感じやすいですね!
自社ツールによる改善イメージを、単なる「自動化」ではなく具体的な施策パッケージとして提示しており、導入後の成果がイメージしやすいです。
さらに面談の打診に際して、ミーティングで得られるベネフィットを明確にしている点も秀逸です。
GPTであればより詳細に回答するかな?と思いきや、CTAがややふんわりしている点は気になりました。「◯月△日〜◯月△日の◯時〜◯時あたりで…」と広く聞いているので、相手から見ると「いつ返せばいいか」想像するのが少し面倒です。
「直近一週間ですと、◯/◯(火)10:00〜 or ◯/◯(木)15:00〜 などはいかがでしょうか。難しければ別候補も調整いたします。」のように、2〜3候補を提示した方が返信しやすくなりますよね。
検証を通して見えた注意点は、参照ソースの「質」と、生成される文章の「深度」です。
Perplexityのリサーチでは、AdobeやMarketsandMarketsといった信頼性の高い調査レポートだけでなく、企業のオピニオンブログも混在して抽出されました。
「レポートや調査」と指定しても、Web上の記事を広く拾ってしまうため、厳密なファクトチェックには人間の目による選別が不可欠です。
一方GPTは同じような種類のソースから絞っているため、ファクトチェックの時間をとってでも広い情報を集めたい場合にはPerplexityが有益と言えます。
また、メール作成における具体性の欠如もポイントです。Perplexityが提示した解決策は「AI解析」「メール配信」といった機能名の羅列に終わりましたが、ChatGPTは「具体的な画面イメージや同規模事例を交えて提案する」という、相手がメリットを感じるアクションまで提示できました。
これにより、スピード重視で事実を集めるならPerplexity、相手の心を動かす構成や文章を練るならChatGPTという使い分けがカギだと言えるでしょう。
この特性を理解し、タスクによってツールを使い分けるのがAI活用の鉄則です!
Perplexity AIとChatGPTは「どちらが優秀か」ではなく、「どのシーンでどちらを使うか」を決めることで真価を発揮します!
リサーチでは、Perplexity AIが高速に出典付きの一次情報を集め、ChatGPTがそれを読みやすいストーリーに整理する、という役割分担が現実的です。
営業メールや企画書のドラフトづくりでは、顧客の課題への寄り添い方や文章構成の巧さという点で、現時点ではChatGPTに軍配が上がると言えるでしょう。
本記事の比較結果も一つの参考例に過ぎません。自社の業務フローやナレッジ管理の体制によって、最適なツール構成は変わってきます。
ぜひこの記事をきっかけに、チーム内で「どのタスクをどのAIに任せるか」を話し合い、現場にフィットする使い分けスタイルを設計してみてくださいね!
なお、業務自動化ツールであるYoomでは、アプリ同士を連携させた定型業務の削減などが可能です。
[Yoomとは]
今回紹介したPerplexity AIやChatGPTとの連携を行い、以下のようなフローを自動化することが可能なので、ぜひチェックしてみてくださいね。