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日々の業務やプライベートのタスク管理において、AIの活用はもはや当たり前のものになりつつあります。
その中でも特に注目を集めているのが、与えられた目的に対して自律的に考え行動する「AIエージェント」です。
企業での導入が進む一方、個人事業主やフリーランス、一般のビジネスパーソンでも手軽に使えるツールが多数登場しています。
本記事では、個人向けAIエージェントの基本的な仕組みや、無料で使えるおすすめツールの紹介から、実際にノーコードでAIエージェントを作成する手順までを詳しく解説します。
SNS運用を例にした実践的な作り方も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIエージェントを導入してみたいけれど、どれから始めればよいか迷う方も多いはずです。
実は、Yoomが提供している「AIワーカー」は、自律的にタスクを実行する「AIエージェント」と近い機能を持っています。
[Yoomとは]
Webリサーチや競合分析を行い、記事構成案の作成からGoogleドキュメントへの保存までを自動化するAIワーカーです。構成作成の工数削減や網羅性の向上により、執筆をスムーズに進められるので、効率的に質の高い記事を制作したい方におすすめです。
商品情報からECサイト、X(Twitter)、LINE公式アカウントに最適な商品説明文を生成するAIワーカーです。各媒体の特性に合わせた商品説明文を作成し、登録や投稿準備の工数を削減します。企画や戦略立案に注力したい方に最適です。
個人がAIエージェントを利用するメリットや、無料ツールと有料ツールの機能、制限の違いについて解説します。まずは基本的な知識を押さえておきましょう。
例えば、個人向けと企業向けでは、以下のような違いがあります。
個人事業主やフリーランスにとって、自分専用のAIエージェントを持つことは、24時間稼働する業務サポートを、コストを抑えて導入できるようなインパクトがあります。
無料プランは、基本的なチャット機能や既存のエージェントの作成を試すのに適しています。
例えば、簡単なリサーチや日常的なスケジュール管理など、複雑な連携を必要としないタスクであれば無料でも十分に活用できます。
一方で有料プランに移行すると、より高度な言語モデルの利用回数制限が緩和されたり、外部の多様なアプリケーション(Google Workspaceや各種SNSなど)とのAPI連携がスムーズに行えたりするメリットがあります。
まずは無料プランで自分の用途に合うかをテストし、業務の自動化範囲を広げたくなった段階で有料プランへの切り替えを検討するのが賢い選び方だといえます。
無料で手軽に始められる、個人利用に最適なAIエージェントツールを厳選してご紹介します。それぞれの特徴を理解し、目的にあったツールを選んでみてください。
Yoomが提供する「AIワーカー」は、日本のビジネス環境に特化した使いやすさが特徴のノーコードツールです。
ChatworkやLINE WORKS、kintoneなど、国内でシェアの高い多様なSaaSツールとシームレスに連携できる強みを持っています。
他のツールがプロンプトの調整やAPIの複雑な設定を必要とするのに対し、Yoomは直感的な画面操作だけで複数のアプリをまたいだ自動化フローを構築できます。
例えば、「特定のメールを受信したら、その内容を要約してチャットツールに通知し、さらにスプレッドシートに記録する」といった一連の流れをAIエージェントに任せることが可能です。
専門知識がなくてもすぐに実業務に組み込める手軽さが評価されています。
ChatGPTが提供する「GPTs」は、プログラミングの知識がなくても独自のAIエージェントを作成・利用できる機能です。
無料プランのユーザーもGPT Storeで公開されている既存のGPTsを利用することは可能ですが、自分専用のGPTsを作成・カスタマイズするには、有料プランへの加入が必要です。
特定のトピックに特化した知識を読み込ませたり、独自の口調を設定したりすることで、自分専用のパーソナルアシスタントを構築できます。
例えば、「経理サポートAI」や「ブログ執筆アシスタント」など、個人のニッチなニーズにあわせたエージェントを直感的な対話形式で作成できるのが大きな魅力です。
「まずは既存の便利なエージェントを無料で試してみたい」という方にとって、GPTsはAIエージェントの入門として最適な選択肢となります。
関連記事:GPTsでできること!GPTs活用法を実務で試した結果とその効果
Difyは、オープンソースで提供されているLLM(大規模言語モデル)アプリケーション開発プラットフォームです。
サーバーを自分で用意して構築する「セルフホスト版」であれば、基本機能を無料で利用し続けることができます。
手軽に始められる「クラウド版(Dify.ai)」も提供されており、無料枠の範囲内であればコストを抑えて構築可能です(※高度な運用には有料プランが必要になる場合があります)。
複数のAIモデルを自由に切り替えて使用できるほか、外部データを取り込んで回答精度を高めるRAG(検索拡張生成)の仕組みも実装できます。
ワークフローを視覚的に組み立てることができるため、複雑な業務プロセスの自動化にも対応可能です。
「リサーチから提案書作成までを全自動化したい」といった、より本格的なカスタマイズを求める個人やエンジニア思考の強い方にとって、Difyは強力なツールとなります。
プログラミングの知識がなくても、ノーコードツールを使えば誰でも簡単にAIエージェントを作成できます。ここでは、基本的な作り方のステップを解説します。
まずは日常的に行っている業務の中で、時間がかかっている定型作業や、心理的ハードルの高い面倒な作業をリストアップしてみましょう。
「毎月の経理処理」「競合サイトの更新チェック」「SNSの投稿文作成」など、具体的なタスクを特定します。
そのうえで、そのタスクのどの部分をAIに任せ、どの部分を人間が最終確認するのか、役割分担を明確にしておくことが成功の秘訣です。
目的が明確になったら、それを実現するのに最適なツールを選定します。
文章の生成やアイデア出しがメインであればGPTs、複雑なデータ処理や複数モデルの比較が必要ならDify、複数の日本のSaaSアプリを連携させて業務フローを自動化したいならYoom(AIワーカー)といった具合に、目的に応じて使い分けます。
ツールを選んだらアカウントを作成し、初期設定を行います。
多くのノーコードツールでは、最初に行うべき設定がチュートリアルとして用意されているため、それに沿って進めるだけで基本的な準備は完了します。
必要に応じて、連携させたい外部アプリ(Google ドライブやSlackなど)の認証設定もこの段階で済ませておくとスムーズです。
ツール上でAIエージェントの枠組みができたら、次はいかに的確に動いてもらうための「指示(プロンプトやマニュアル)」を作り込むかが重要になります。
AIは曖昧な指示では期待通りの結果を出せません。
「良い記事を書いて」ではなく、「ターゲット層は30代女性、トーン&マナーは親しみやすく、文字数は1000文字程度で、結論から先に述べる構成にして」といったように、条件や制約を具体的に構造化して伝えます。
また、AIに役割(「あなたはプロのマーケターです」など)を与えることも効果的です。
一度で完璧な指示を作るのは難しいため、実際に何度かAIを動かしてみて、出力結果を見ながら指示文を微調整していくプロセスを繰り返すことで、精度が向上していきます。
Yoomを使って、SNSの投稿案を作成する独自のAIアシスタントを構築してみます。
[Yoomとは]
AIが自律的に動く、YoomのAIエージェントです。営業事務やHRアシスタント、SNSマーケターなど独自の役割を設定することで、あなただけの「AI社員」として機能します。
まずは、YoomのダッシュボードからAIワーカーの新規作成画面を開きます。
AIワーカーの名前を「SNS担当ワーカー」と設定し、アイコンも分かりやすいものを選びます。役割は、目的を明確に記載するのがポイントです。
「次へ」をクリックすると、詳細設定の画面に進みます。
説明部分には、どんなAIワーカーなのかユーザーが見てわかるように入力しましょう。
使用するツール(この記事ではGoogle検索・Google スプレッドシート・Slack)を紐づけます。
「+ツールを追加」から、Google検索を検索して追加します。
次に、「検索結果を取得(AIワーカーに許可するアクション)」にチェックを入れ、>をクリックして、詳細設定を確認してください。
検索クエリなど、必要に応じて変更できますが、この記事ではAIワーカーに任せる設定で保存しています。
Google スプレッドシートを追加するにあたって、投稿案を入力するためのシートを準備しておきます。
「+ツールを追加」から、Google スプレッドシートを検索して追加しましょう。
詳細設定では、任意のGoogle スプレッドシート(あらかじめ用意したもの)を指定するため、以下のように設定しました。
「+ツールを追加」から、Slackを検索して追加します。
▶︎Slackのマイアプリ登録方法
詳細設定では、投稿先を指定するために、以下のように設定しました。
以上で使用ツールの設定は完了です。
タスクを正確にこなしてもらうために、以下のコツを意識してマニュアルを作成します。
【入力例】
# 役割
あなたは最新のITトレンドに精通したプロのSNSマーケターです。ユーザーから与えられたテーマに対して、客観的なニュースと独自の洞察を交えた有益な投稿を作成します。
# 手順
1. リサーチ: 連携しているWeb検索機能を使い、指定されたキーワードに関する最新ニュースや記事を3件ピックアップしてください。
2. 投稿案の作成: 各ニュースに対し、以下の「執筆ルール」に従ってX(旧Twitter)用の投稿案を作成してください。
3. スプレッドシートへの記録: 作成した3件の投稿案を、Google スプレッドシートに追記してください。
※1行(A列〜D列)を使って、No、見出し、投稿案、URLの順に情報を入力してください。
4. 完了報告: すべての作業が完了したら、Slackに「投稿案の作成と記録が完了しました」というメッセージを送信してください。
# 執筆ルール
- 文字数: 140文字以内(ハッシュタグ含む)。
- 構成: 【ニュースの要約】+【独自の感想や考察】。
- トーン: 信頼感がありつつも、親しみやすい「中の人」のような口調。
- ハッシュタグ: 関連するものを3つ程度含めてください。
# 出力フォーマット
【ニュース見出し】
(ここに記事のタイトル)
【投稿案】
(ここに140文字以内の本文)
【元記事URL】
(ここに検索したニュースのURL)
すべての設定が完了したら、実際にAIワーカーのチャット画面から指示を送信してみます。
Googleマップの「Ask Maps」についてリサーチして。
設定に不備がなければ、AIワーカーがマニュアルに従って、自走している様子がわかります。
テストが完了すると、以下のように表示されます。
Google スプレッドシートへの入力、Slackに通知されているかどうかも確認しましょう。
AIワーカーの設定(アプリの詳細設定など)に不備があると、このように表示されます。
エラーが発生した場合は、都度マニュアルやアクションを修正してください。
画像にあるエラーは、Google スプレッドシートの設定ミスが原因でした。
作成したAIエージェントと通常のAI(ChatGPT)を使って、使い勝手にどのような違いがあるかを比較します。
【プロンプト】
あなたは、SNS運用の効率化を支援するプロのマーケティングアシスタントです。
Googleマップの「Ask Maps」について最新情報を収集し、X(旧Twitter)向けの魅力的な投稿案を3パターン作成してください。
【出力結果】
精度の高い文章が、あっという間に出力されました。
しかしながら、出力内容をスプレッドシートに入力し、Slackで報告するためには人間の手が必要です。
文章作成には便利な半面、複数のワークフローを繋ぎあわせる作業は依然として人間の負担として残るため、真の自動化とはいえません。
一方、YoomのAIワーカー(AIエージェント)を使用した場合、人間が行うのは最初の「テーマの指示」のみです。
あとはAIワーカーが自律的にWebを検索して記事を選定し、投稿文を作成してスプレッドシートへの転記からチャットへの通知までを一気通貫で自動実行します。
作業にかかる時間は短縮され、人間は「最終的な投稿案をチェックしてOKを出すだけ」という本来のクリエイティブな判断業務に集中できるようになりました。
通常のAIが「優秀なアシスタント」だとすれば、AIエージェントは「自ら考えて動く優秀なスタッフ」といえるほど、業務効率化におけるインパクトには圧倒的な差があることが分かります。
個人向けAIエージェントは、日々の煩雑なタスクを自動化し、私たちの生産性を向上させてくれる強力なパートナーです。
無料から手軽に始められるGPTsやDify、そして複数のアプリ連携をシームレスに行えるYoomなど、多様なツールが登場しています。
目的や必要な連携機能にあわせて最適なツールを選び、まずは簡単な業務の自動化から試してみてはいかがでしょうか。
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