・
「今週のアンケート100件、まだ分析終わらないの?」「データが膨大で確認作業だけでも大変...」
毎週金曜日の夕方、フォームに溜まった顧客からの「生の声」を前に、データベースツールと格闘していませんか?
マーケティングにおいて定性データの分析は宝の山ですが、手動でのタグ付けや感情分析は担当者の時間を奪い、判断の属人化を招く大きな課題となりがちです。
その課題解決のために活用したいのが、xAI社が開発した生成AI「Grok」。
GrokはX(旧Twitter)のリアルタイムデータにアクセスできることで知られていますが、実はテキスト分析能力も非常に高く、推論プロセスの可視化も可能なのです。
本記事では、アンケート作成から分析までをGrokで出来るのか徹底検証します!
Grokは、AIの大手企業であるxAI(エックスAI)によって開発されたAIチャットボットツール。
SNS上の投稿データをリアルタイムで参照できるため、従来AIが苦手とするトレンドや世論などの最新情報の収集・解析に強みを発揮します。
現在(2025年12月)は、最新モデルとしてGrok‑4/4.1を提供中で、応答の精度や速度、対話の自然さも前モデルよりも向上しています。
Grokの用途は、ニュース要約、評判分析、コンテンツ生成、データ分析など多岐にわたります。
さらに、従来AIより忖度の少ないユーモアや皮肉を交えた応答スタイルを特徴としており、率直で多面的な回答が得られるのもGrokの魅力の一つです。
なお、ビジネス利用においては、AIの出力結果をそのまま鵜呑みにせず、必ず人間が最終確認を行うプロセスが不可欠であることも忘れずに。
本記事は、以下の悩みやニーズを持つ方を対象としています。
Grokの利用は基本的に無料プランから始められますが、いくつかの追加機能を活用するためには有料プランへのアップグレードが必要です。
以下では、Grokの代表的な利用プランとその料金について紹介します。
(今回は「無料プラン」と「X Premium+」のみを比較)
※2025年12月現在の情報です。利用料金はレート換算となり、日々変動する可能性があります。
※上記は日本での利用を想定した比較表です。ご自身のアカウント・地域での最新状況を公式サイトで確認する必要があります。
※無料プランは、チャット回数や生成可能なコンテンツ数が制限される可能性があります。
※X Premium+は「制限の緩和」が適用されており、必ずしも「無制限」での利用が可能というわけではありません。多量のコンテンツ生成には注意が必要です。
その他の詳細については、Grokの公式サイトで最新の情報を確認してください。
スケジュール調整のメールを作成するシーンでGrokを使用する強みを3つ挙げると、次のようになります。
さくっとですが、Grokとはどんなツールで何ができるのかを解説させていただきました。
今回は、この「リアルタイム性」や「言語処理能力」を試すシナリオを2つ考案し検証を行っていこうと思います。
※いずれの検証もGrok4.1(Thinking)を使用しています。
新商品開発のため、Bluetoothマウスに関するユーザーの意見を集計するアンケートを作成したいマーケティング担当者がGrokを使用する、といったシナリオを考案してみました。
実際にBluetoothマウスを使用したユーザーの意見を収集し、ユーザーインサイトを効果的に取得するための設問構成に活かすことが目的です。
検証で使うプロンプト
「直近1年で発売されたBluetoothマウスの使用感やデザインに関する意見を100個収集してください。
結果は機能性・デザインの項目に分けて、各項目10個の意見としてまとめてください。
見やすいように太字やMarkdown形式を使って生成してください。
類似する意見は統合・要約してまとめてください。」
社内で実施した福利厚生の利用満足度の調査結果を基に、現在の福利厚生がどのくらい利用されていて、どの程度満足感を得ているかを分析します。
各質問の回答を精緻に解析し、改善点を特定することが目的です。
検証で使うプロンプト
添付ファイルの従業員福利厚生満足度調査の結果を分析し、現在の福利厚生が従業員の満足度に与える影響を評価してください。
各福利厚生が従業員満足度に与える影響を%で示してください。
福利厚生を利用した従業員満足度に関連する問題の長期的なトレンドを分析し、尚且つ2025年度の福利厚生利用満足度の意見を収集して、改善が必要な領域を特定してください。
分析した結果、どの福利厚生精度が業務のパフォーマンスに影響を与えているかを分析してください。
特に、低満足度の項目がパフォーマンスにどのように関連しているかを評価し、改善策を提案してください。
まずは、Grokにサインアップします。
すでにお持ちのXアカウントやAppleアカウントを活用して作成することも可能です。
以下は、メールアドレスでのログインを行ったものです。(GoogleアカウントやXアカウントを利用してログインすることも可能です。)
ログインした後、チャット画面に移行します。これで、Grokが使用できる状態になりました!(検証はスーパーグロックで行います。)
まずは、検証シナリオとして「1.ターゲット市場のニーズを把握するためのアンケートを作成」するために、SNS上の意見を収集します。
そして、AIによる生成結果をもとに高品質なアンケートを作成できるのかを検証しました。
Grokは正しく対象製品の情報を収集して、自由意見をわかりやすくまとめてくれるでしょうか?
下記のプロンプトを入力して↑矢印をクリックします!
クリック後、プロンプトの情報を読み込んでいる様子が見てとれます。そして、10秒もたたないうちに以下の結果が生成されました!参照投稿数は、57件とあります。(特定の製品名は伏せています。)
✅ 成功したと感じた点:膨大な投稿データを短時間で取得し、情報を整理してくれた
プロンプトで指定した通り、「機能性」「デザイン」で項目を分けて、各10個提示してくれました。「直近1年」という期間指定もクリアしています。(一番古い情報は2025年4月でした)
また、意見や情報の被りも少ないようでした。
データの分類に関しては文句なしです!
さらに、SNS投稿だけでなく、情報サイトも参照して結果を生成しているため、データの偏りを防げそうだと思いました。
引用元の投稿が参照しやすくなっていて、事実確認も容易に行えるかもしれませんね。
❌ 正しい結果を得られなかったと感じた点:関連性のない情報がいくつか入っていた
Bluetoothマウスとは関連性のない商品・商標の情報も収集されていました。
元となる投稿も全てチェックしましたが、該当しそうな投稿は8割で、その他は類似キーワードとして引用しているように感じました。
この点に関しては、プロンプトの見直しで解決しそうです。
改善策としてのプロンプト修正・追加
最初のプロンプトに「PCマウスに限定して投稿を調査してください。」を追加してみます。
すると、1度目の生成よりも多くの投稿データが収集されました。(参照投稿数:97件)
より多くのデータを収集したい場合、対象物を明確にテキスト化しておくことで、より多くの情報を分析できるようになるかもしれません。
さらに、収集データをもとにアンケート設問の候補をGrokに考えてもらいました。
入力プロンプト
「この結果をもとに、「ユーザーのBluetoothマウスの使用満足度アンケート」を作成したいです。ユーザーインサイトを効果的に探り、高い結果を得るための設問を10個考えてください。設問は簡潔にしてください。」
わずか2〜3秒でアンケート設問の候補が提示されました!
このままの反映はちょっと難しそうですが、ドラフトとしては問題なさそうと判断します。
ここから内容を精査することで、実際のアンケート作成に活かすことができるでしょう!
2つ目の検証として、実際にアンケートで収集したデータをGrokで分析してみます。
1つ目の検証とは異なりデータファイルを添付しているため、テキスト以外の要素を読み取り、指示通りの分析を的確に行っているかや、SNS上の投稿も加味してユーザーインサイトを探り改善点を提示できるかを検証します。
数値を含めた生成結果を求めているのですが、この点も反映してくれるでしょうか?
下記のプロンプトを入力して↑矢印をクリックします!なお、今回はGrokに「優秀な人事・労務担当者」であるという役割を与えました。
結果は以下の通りです。
✅ 成功したと感じた点:分析結果の視認性が高く、数値への反映も問題ない
CSVファイルを問題なく読み取り、高い分析力で結果を抽出していると感じました。
従業員の自由回答を感情分析し、Grokが独自に判断してポジティブ・ネガティブと振り分けている点には感心しました。
また、改善策の提案部分では、実施ステップが「短期/長期」と状況に応じた提案がなされているのも高ポイントです!
❌ 正しい結果を得られなかったと感じた点:ファクトチェックは引き続き必要
この検証では、指示にそぐわない結果を提示されたとは感じませんでした。
ただ、生成結果として、引用元データの事実確認(公式の統計結果に基づくものか など)やトレンド調査の時期(直近5年に指定し直す)など、見直すことでより精度の高い結果を得られそうだなと考えます。
結論として、Grokを用いたアンケート分析は十分に実用的です。
設問作成におけるヒントも得ることができ、人の手が必要となる業務が一気に削減できそうだと感じました!
特にGrokは文脈理解に強く、感情分析においては、満足のいく結果を打ち出してくれました。
ただ、Grokはまだまだ発展途中であるため、完全にAI任せにするのではなく、「AIが分類・要約したものを、人間が最終チェックする(修正する)」というワークフローを組むことが、信頼性を担保する上で重要であるといえそうです。
Yoomを使えば、この「AI + 人間」のハイブリッドなワークフローをノーコードで簡単に構築できます。
まずは小規模なアンケートデータの整理・分析から試してみてはいかがでしょうか。
xAI(Grok)と他のツールを利用する業務を効率化したいときは、以下もチェックしてみてください。