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AIの進化で、働き方は大きく変わっています。中でも、自律的に業務を進める「AIエージェント」が注目されています。
しかし、「どう作ればいいかわからない」と感じる方も多いでしょう。
この記事では、AIエージェントの作り方を分かりやすく解説します。ツール選定から構築手順まで、必要なポイントをまとめています。
開発の手間をかけずに、すぐに業務効率化の効果を実感したい方には、すでに用意されているテンプレートを活用することをおすすめします。
[Yoomとは]
まずAIエージェントを気軽に試したい方にとって、Yoomは初期費用や学習コストをかけずに試せる点がメリットです。
ここでは、日々の業務で発生する選考業務や企画作業を自動化するためのAIエージェントのテンプレートをご紹介します。
このテンプレートを利用することで、業務で利用しているツール間をまたいだ情報の転記作業を自動化できるため、AIが生成した結果を毎回コピペする手間もかかりません。
まずはAIエージェントがどのような動きをするのか体験してみたい方は、ぜひこちらのテンプレートを試してみてください。
履歴書や職務経歴書をOCRで解析して求人要件との合致度をスコアリングし、要約レポートを作成するAIワーカーです。選考基準の統一や書類選考の効率化により、人事担当者が最終判断に集中できるので、採用業務の精度向上や工数削減をしたい方におすすめです。
Google検索やYouTube Data APIを活用したトレンド分析からGoogleドキュメントでの台本作成までを自動化するAIワーカーです。動画の企画工数削減や視聴されやすいコンテンツ制作を支援するので、効率的に質の高い動画を制作したい方におすすめです。
AIエージェントの作り方を学ぶ前に、まずはAIエージェントとはどのようなものか、その基本概念を理解しましょう。
ここでは、一般的な生成AIとの違いや、AIエージェントが自律的に動作する基本的な仕組みについて解説します。
一般的な生成AIは、ユーザーが入力したプロンプト(指示)に対して回答を生成する受動的なツールで、人間が毎回指示を与えなければ機能しません。
一方でAIエージェントは、与えられた大きな目標や役割に基づいて、自ら思考し、計画を立てて自律的にタスクを実行します。
外部のツールやAPIと連携し、情報の検索やシステムの操作、メールの送信など、具体的なアクションを起こすことができるのが大きな特徴です。
つまり、生成AIが「優秀な相談役」であるなら、AIエージェントは「自ら動く実務担当者」と言えます。
初めに行われるのが、外部環境から入力されたユーザーの「指示の認識」と「状況の把握」です。
次に、AIエージェントの頭脳となる大規模言語モデルを活用して思考と計画を行い、目標達成のためにどのような手順を踏むべきかを決定します。
この際、思考して行動し、その結果を観察してさらに思考するというループ手法がよく用いられます。
また、GPT-5シリーズやGemini 3シリーズなどの高度な推論能力を持つモデルの登場で、かつては困難だった複雑な計画立案が可能になりました。
最後の工程が、決定した計画に基づいて外部ツールやAPIを呼び出し、実際の行動を起こすことです。
このように、状況に応じた柔軟な対応を自動で行えるのが、AIエージェントの根幹となる仕組みです。
AIエージェントの作成に取り掛かる前に、事前準備をしっかりと行うことがプロジェクト成功の鍵となります。
ここでは、AIエージェントを導入する目的の明確化、対象となるタスクの選定、そしてAIエージェントに学習させるためのデータやナレッジの整理といった、構築前の重要な準備ステップについて解説します。
「業務効率化」という漠然とした目的ではなく、「カスタマーサポートの一次対応にかかる時間を半減させる」「毎日の営業リスト作成作業を自動化する」など、具体的で測定可能な目標を設定します。
また、現場の担当者にヒアリングを行い、どのような業務に時間を取られているか、ヒューマンエラーが発生しやすい箇所はどこかなど、解決すべき作業を具体的に把握することが重要です。
目的と課題が明確になれば、AIエージェントにどのような役割を持たせるべきかが自ずと決まり、開発の方向性が定まります。
すべての業務をAIエージェントに任せるのではなく、AIが得意とする定型的なタスクや、大量のデータ処理が必要な作業を選ぶことがポイントです。
例えば、社内規定に関する問い合わせへの回答、競合他社のウェブサイトの巡回と情報収集、定型フォーマットでの議事録作成などが適しています。
一方で、高度な判断が必要な業務や、人間の感情に寄り添う必要がある業務は、AIエージェントには不向きな場合があります。
業務フローを可視化し、AIエージェントが担当する部分と人間が担当する部分を明確に切り分けることが重要です。
社内のマニュアル、過去の問い合わせ履歴、製品仕様書、FAQなど、AIエージェントに学習させる情報を収集し、整理します。
このとき、データが散在していたり、内容が古かったりすると、AIエージェントが誤った回答をしてしまう可能性があります。
そのため、情報は常に適切な状態に保ち、AIが読み取りやすい形式に構造化して準備することが推奨されます。
AIが断片的な情報から文脈を読み取る能力は高まっており、データ準備の負担は軽減されていますが、質の高いデータを用意することが、結果の精度と信頼性の向上につながることは変わりません。
そのため、事前のデータクレンジング作業をおすすめします。
AIエージェントを作るときには、採用する開発アプローチによって難易度が大きく異なります。
ここでは、ノーコード、ローコード、フルコードの3つの難易度別に、それぞれの特徴やメリット・デメリット、代表的なプラットフォームを比較しながら紹介します。
手軽に素早く業務自動化を始めたい非エンジニアに最適です。
提供機能の範囲内に限定されるため極めて複雑な独自機能の開発には不向きですが、導入の早さが最大の魅力と言えます。
プログラミングの基礎知識があれば、より柔軟なAIエージェントを作成できるのが特徴です。
ノーコードよりも学習コストはかかりますが、拡張性の高さがメリットです。
独自の高度なシステムが必要な場合に選ばれます。
完全なカスタマイズが可能である反面、開発期間が長くかかり、専門知識を持つエンジニアの確保が必須となる点がデメリットとして挙げられます。
ノーコードのプラットフォームを活用すれば、直感的な操作で簡単に自律型のAIエージェントを構築することが可能です。
どのような設定を行い、どのように稼働させるのか、具体的なステップを追いながら確認していきましょう。
今回は、チャットに問い合せ内容を送信するだけで、必要な情報を自律的に収集し、適切な回答案を作成して関係者へ通知するサポート担当のエージェントを構築します。
具体的には、AとCという製品を扱っている前提として、製品Aに関する回答は手順書B、製品Cに関する回答は手順書Dに沿って作成する条件分岐を含むエージェントを作成していきます。非エンジニアでも簡単に実践できる内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
[Yoomとは]
あらかじめ必要な設定が組み込まれた状態となっているため、複雑な構築作業を行うことなく、すぐに問い合わせ対応の自動化を体験することが可能です。
ユーザーが営業事務やHRアシスタント、SNSマーケターなど、独自の役割を設定することで、あなただけの「AI社員」として機能します。
あらかじめ設定されたマニュアルに沿って、複数のアプリケーションをまたぎながら自動でタスクを処理してくれるため、担当者はより創造的で付加価値の高い業務に専念できるようになります。
プログラミングの知識がない方でも簡単に構築・運用できるように設計されており、チャットからの指示をきっかけに、日々の定型業務を手軽に自動化し、生産性の向上を図れるのが大きな魅力です。
また、AIワーカーで利用できる各AIモデルはAPI経由で接続されており、入力したデータや連携したツールの情報をモデル学習に利用しないため、安心して情報を渡すことができます。
AIワーカーの新規作成は、専用のダッシュボードから直感的な操作で行うことができます。
まずはメニューの「AIワーカー」を選択し、「+作成」ボタンをクリックします。
AIワーカーの概要を作成する際は、AIによる作成と手動による作成を選択できます。
AIに依頼する際でも、どんなツールと連携するのか、どんなマニュアルにするのかなどを、具体的に指示することで求めるエージェントを作成しやすくなります。
連携したいツールやマニュアルが決まっている場合は、手動での作成がおすすめです。
まず設定画面では、AIワーカーのアイコンや名前(例:カスタマーサポートAIなど)を決め、主な役割を入力します。
役割には「チャットで指示された顧客からの問い合わせ内容を分析し、社内マニュアルを参照して適切な回答案を作成する」といった具体的なミッションを記述します。
役割に設定した内容が、AIワーカーが自律的に思考し行動する際の判断軸となります。
曖昧な指示ではなく、担当してほしい業務の範囲とゴールを明確に言語化することが精度の高いエージェントを生み出すコツです。
設定が完了したら、次へ進みます。
詳細を設定する画面に変わるので、説明欄に作成するAIの概要を記載します。
説明欄の内容は、AIの挙動に影響しないため、自社の運用にあわせて自由に設定してみてください。
AIワーカーの強みは、ユーザーからの指示を受けた後、複数のアプリケーションを自律的に操作できる点です。
今回のエージェントでは、
を連携ツールとして登録します。
これらのツールへのアクセスを許可することで、情報収集から記録、チーム内への共有までの一連のタスクが、チャットの指示ひとつで完結します。
まずは、「+ツールを追加」をクリックしてください。
連携するツールを探して選択すると、詳細を設定する画面が表示されます。
【Gmail】
連携するアカウント情報を確認します。
アカウントが未登録や他のアカウントを連携する際は、アカウントの追加を行います。
AIワーカーに許可するアクションは、AIに対応してほしい項目のみを選択してください。
タスクに関係ないアクションを選択すると、AIエージェントはタスク以外の行動ができてしまいます。
今回は、過去の回答案を参照するため、「メールを検索」のみにしました。
選択したアクションの詳細を選択するため、「>」ボタンをクリックします。
もし、返信メールの送信まで行いたい場合は、「メールを送る」も選択することで設定可能です。
メールを検索するアクションの詳細設定をします。
各項目は、AIが自動で設定するか、固定値を直接入力して設定可能です。
今回は、AIが自由に検索できるように、すべてAIによる設定にしています。
設定後は保存してください。
【Google スプレッドシート】
Google スプレッドシートも同様に、ツール一覧画面から選択し、アカウント情報を確認してください。
AIワーカーに許可するアクションは、「レコードを追加する」にします。
これにより、シートに問い合わせ内容や回答案などを一行にまとめて記録してもらうことができます。
レコードを追加するアクションの詳細を設定します。
問い合わせ情報を記録シートが決まっている場合は、「AIが設定」のトグルをオフにして、固定値を設定します。
スプレッドシートIDとスプレッドシートのタブ名は、候補から該当のファイルやシートを設定可能です。
テーブル範囲が決まっている場合は、「A1:H」「A:D」など列と行を直接範囲を指定することも可能です。
今回は、AIが自動で設定できるようにしました。
設定後、内容を保存します。
【Slack】
Slackも同様に、アカウントとAIワーカーに許可するアクションを設定します。
今回は、回答案を通知するため、「チャンネルにメッセージを送る」のみにチェックを入れました。
チャンネルにメッセージを送るアクションでは、チャンネルIDとメッセージを設定できます。
毎回同じチャンネルに通知する場合は、候補から設定してください。
メッセージ内容を直接入力すると、固定のメッセージが毎回通知されます。
今回は、回答案を通知してもらうため、AIによる設定にしています。
設定が完了したら保存してください。
これで、連携するツールの設定が完了です。
AIワーカーには、社内のFAQ資料や製品仕様書などのデータを読み込ませることができます。
ただし、マニュアル作成時にはいくつかの重要なテクニックがあります。
人間が読んで分かりやすく整理されたドキュメントは、AIにとっても理解しやすいマニュアルとなります。
このひと手間で、エージェントの回答精度の向上につながります。
マニュアルは、「+マニュアルを追加」から設定可能です。
今回は、以下の4つのマニュアルを登録しました。
【全体の対応手順マニュアル】
先ほど解説したマニュアル作成時のテクニックを利用して、以下の情報をマニュアルに追加して保存しました。
【概要】
顧客からの問い合わせに対し、過去の対応履歴や社内マニュアルを参照して最適な回答案を作成し、記録と共有の業務を完結させます。
【手順】【注意点】
- 過去事例の検索 Gmail(Gmail_メールを検索する)を使用し、今回の問い合わせ内容と類似する過去のメールを検索して、これまでの対応方針や回答内容を参考にします。
- 回答案の生成 社内FAQや製品仕様書の内容に基づき、以下の基準に従って回答案を作成します。
・製品Aに関する質問の場合:手順Bに沿って回答する
・製品Cに関する質問の場合:手順Dに沿って回答する 専門用語は定義を厳守し、箇条書きや見出しを用いて構造化された、顧客にとって分かりやすい文章を作成してください。- 管理表への記録 Google スプレッドシート(Google Sheets_レコードを追加する)を使用し、管理表に「記録日」「問い合わせ内容」と「作成した回答案」を記録します。
- チームへの共有 Slack(Slack_メッセージを送る)を使用し、サポートチャンネル宛に作成した回答案を送信して、チームメンバーにレビューを依頼します。
- 顧客への回答案は、常に丁寧な敬語を用い、簡潔かつ明瞭な表現を心がけてください。
- マニュアルに記載のない不明な点がある場合は、独断で回答せず、Slackでの共有時にその旨を記載してください。
【条件分岐の各マニュアル】
製品AとCで対応手順が変わるため、それぞれの手順を記載したマニュアルも追加しています。
【製品情報マニュアル】
回答作成時に参照するために、製品に関する情報もマニュアルとして登録しました。
以上でAIワーカーの設定は完了です。
マニュアルの作成については、以下のヘルプページも参考にしてみてください。
ここでのチャット入力が、AIに作業を行わせるトリガーとなります。
AIワーカーは、マニュアルに沿ってタスクを実行できるため、お問い合わせ内容を貼り付けて送信するだけで済みます。
毎回、細かい指示を出す手間がかかりません。
【検証プロンプト】
商品Aのプランと設定方法を教えてください。
検証プロンプトを送信すると、自律的な処理が開始されます。
30秒ほどで、全てのタスクが完了し、結果が出力されました。
AIワーカーでのタスクの完了に伴い、Slackに通知が届きました。
ただし、「A/C種別」欄の記録が漏れていました。
この指示は、手順書BとDのマニュアルには記載していましたが、全体の対応手順マニュアルには記載していなかったことが原因と考えられます。
こうした挙動もマニュアルを調整するだけで、すぐに修正可能です。
今回は、全体の対応手順マニュアルに、種別を記載する指示を追加しました。
マニュアルを修正後、再度同じ問い合わせを送信すると、「A/C種別」欄にも情報が追加されました。
今回のように、マニュアルの設定によって意図した挙動が反映されないこともあるため、目視で結果を確認する作業が重要になります。
また、今回はAIワーカー単体での利用方法を解説しましたが、Yoomのフローボット機能にAIワーカーを組み合わせることで、さらなる効率化も図れます。
例えば、GmailやGoogleフォームといったツールでのアクションをトリガーに自動化フローを開始することも可能です。
これにより、問い合わせ内容をAIワーカーのチャット欄にコピペする手間も省けます。
気になる方は、以下のテンプレートを応用して、自社用の自動化フローを作成してみてください。
今回は、問い合わせ内容に対する返信文の作成をAIに依頼してみました。
問い合わせ内容とプロンプトを作成し、参照する製品情報と手順書を添付して送信します。
【検証プロンプト】
以下の問い合わせに対する回答を、添付資料をもとに作成してください。
【問い合わせ内容】
商品Aのプランと設定方法を教えてください。
【注意点】
- 顧客への回答案は、常に丁寧な敬語を用い、簡潔かつ明瞭な表現を心がけてください。
- マニュアルに記載のない不明な点がある場合は、独断で回答しないでください。
プロンプトを送信後、約15秒でメール文が作成されました。
通常のAIを使用した場合、約15秒という速さで返信案が生成される点は非常に魅力的です。
しかし、問い合わせのたびにプロンプトを詳細に入力し、必要な参照データを添付する手間がかかります。
さらに、生成された内容をGoogle スプレッドシートに転記したり、担当者へ通知したりといった前後の作業は手動で行わなければならず、結果として1件の処理に最低でも5分程度の時間を要してしまいます。
一方、AIワーカーを活用すると、最初に設定さえしておけば、あとは問い合わせのメール文をチャットに送信するだけで済みます。
情報の取得から回答案の作成、Google スプレッドシートへの自動記録、そしてSlackへの通知まで、すべての工程をAIが自律的かつ一気通貫で実行してくれます。
AIワーカーにより人間が手を動かす時間がほぼ削減できるため、業務全体の効率化において確かな時短効果を期待できることがわかりました。
AIエージェントの作成は、適切な計画と段階的なアプローチが不可欠です。
ただツールを導入して終わるのではなく、実際に業務で機能し、継続的に価値を生み出すシステムにするための重要なポイントを解説します。
前述した「難易度別の作り方」を参考に、開発に割ける予算やエンジニアの有無、実現したい機能の複雑さを慎重に評価してみてください。
社内にエンジニアが不在で、まずは手軽に業務効率化を始めたい場合は、ノーコードツールの利用が最適です。
過剰な機能を持つ高額なツールを導入してしまうと、使いこなせずに放置されるリスクがあります。
現場の担当者が直感的に操作でき、運用負担が少ないプラットフォームを選ぶことが、社内への定着を促しプロジェクトを成功させる最大の鍵となります。
最初は特定の部署の、特定の定型業務(例えばシンプルなFAQ応答など)に絞ってAIエージェントを構築・導入してみてください。
実際に運用しながら、AIの回答精度や動作の安定性を確認し、マニュアルの加筆修正やプロンプトの調整といった細かな改善を繰り返します。
小さな成功体験を積み重ねることで、AIに対する現場の信頼感が高まり、より複雑な業務への適用や他部署への展開がスムーズに進み、結果として全社的な業務効率化へとつながっていきます。
本記事で紹介したように、作成方法にはノーコードからフルコードまでさまざまな難易度があり、自社のITリソースや目的に合わせて最適なアプローチを選択することが可能です。
AIエージェントを導入する際は、いきなり複雑な業務を任せるのではなく、目的を明確にし、小さな定型作業からスモールスタートを切ることが成功の秘訣となります。
まずは直感的に操作できるツールを選び、身近な業務の自動化からAIエージェントの構築に取り組み、生産性向上を目指しましょう。
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