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そのAIエージェントの代表格にあたる「Deep Research(ディープリサーチ)」は、人間が数時間、あるいは数日かけて行っていた複雑な調査や分析を、AIが自律的に計画を立てて検索を繰り返し、プロの調査レポートのような形でまとめてくれます。
本記事では、Deep Researchの基本的な仕組みや、従来のAI検索との決定的な違い、さらに具体的な使い方について詳しく解説していきます。
また、実際にAIエージェントを作成して日々の業務をどこまで効率化できるのかを検証した結果もご紹介しますので、情報収集の自動化に関心がある方はぜひ最後までご覧ください。
最新のリサーチ機能に興味を持ち、いますぐ自社の業務にAIエージェントを取り入れてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
実は、高度なプログラミング知識がなくても、日常の業務を自律的にこなしてくれるAIエージェントは簡単に作成することが可能です。
Yoomが提供している「AIワーカー」機能は、まさにこの「AIエージェント」と同義のサービスとして活用できます。
情報収集やデータの整理、他ツールへの自動入力など、目的にあわせた独自のAIエージェントを構築し、まるで優秀なアシスタントのように業務を任せることができます。
[Yoomとは]
情報収集やリサーチ業務の効率化にすぐ使えるフローボットテンプレートをご用意しています。
自社専用のAIエージェント環境を手軽に構築したい方は、ぜひ以下のテンプレートをコピーして活用してみてください。
Google スプレッドシートの商品情報を参照し、顧客ニーズに合う商品を理由とともに選定・提示するAIワーカーです。説得力のある提案により顧客満足度の向上や提案レベルの均一化を後押しできるため、営業活動の質を高めたい方におすすめです。
履歴書や職務経歴書をOCRで解析して求人要件との合致度をスコアリングし、要約レポートを作成するAIワーカーです。選考基準の統一や書類選考の効率化により、人事担当者が最終判断に集中できるので、採用業務の精度向上や工数削減をしたい方におすすめです。
Deep Researchは、具体的にどのような機能を持っているのでしょうか。ここでは、その概要とビジネスにおける価値を深掘りしていきます。
これまで私たちが利用してきた検索エンジンや一般的なAIチャットは、ユーザーの質問に対して1回の検索で得られた情報を返す仕組みでした。
しかし、Deep Researchは根本的なアプローチが異なります。
ユーザーから「〇〇市場の競合について調査して」という指示を受けると、AI自身が「どのような情報を集めるべきか」という調査計画を自律的に立案します。
計画に沿って関連キーワードを自動生成し、何十ものWebサイトやPDF資料を読み込みます。
さらに、得られた情報をもとに「A社とB社の価格差の理由は何か?」といった新たな疑問を自ら設定し、追加で検索を行うのが特徴です。
最終的には、事実確認や引用元(リファレンス)が明記された詳細なレポートを出力します。
つまり、<span class="mark-yellow">「検索ツール」から「自律的に動く調査アナリスト」へと進化したのが、Deep Researchの最大の魅力といえます。
AIエージェントによるリサーチ機能は、各社がこぞって開発を進めている激戦区となっています。
火付け役となったのは、OpenAIがChatGPT向けに発表した「Deep Research」です。
推論に特化したモデルなどを活用し、複雑なリサーチを可能にしました。
また、検索特化型AIとして人気を集めるPerplexityも独自のDeep Research機能を展開し、より広範で精度の高い情報収集ツールとして進化を遂げています。
Googleも「Gemini Deep Research」を展開しており、自社の強力な検索エンジンとGoogle Workspaceの密接な統合に強みがあります。
さらに、MicrosoftのAzure AI Foundryでも、エージェント機能の一つとしてDeep Researchが利用できるようになっており、今後は企業が自社のシステムにこの高度なリサーチ機能を直接組み込むケースが急速に増えていくと予想されます。
関連記事:主要4社のDeep Research機能を徹底比較!
ビジネスの現場において、Deep Researchは調べる作業のコストを削減します。
例えば、新規事業を立ち上げる際の市場調査や、競合他社の製品スペック・価格・ユーザー評価を網羅的に比較する作業に適しています。
また、学術分野や研究開発の領域では、最新の技術動向に関する膨大な英語論文を読み込み、要約して比較検討するといった専門性の高いタスクでも威力を発揮します。
マーケティング担当者であれば、ターゲット層のトレンド分析や、SNS上での自社ブランドに関する感情分析レポートの作成などを任せることも可能です。
人間がやれば丸一日かかるような情報収集と初期分析を数十分で完了させてくれるため、私たちは「集まった情報をどう意思決定に活かすか」という本来のコア業務に集中できるようになります。
実際にDeep Researchのような高度なAIエージェント機能を使う際、より精度の高いアウトプットを引き出すための使い方をご紹介します。
AIエージェントに自律的なリサーチを依頼する場合、プロンプトの出し方が結果の質を大きく左右します。
単に「最新の生成AIについて教えて」と入力するだけでは、AIもどこまで深く掘り下げれば良いのか迷ってしまい、一般的な回答に留まってしまうことがあります。
質の高いレポートを得るためには、「目的」「対象範囲」「出力形式」を明確に伝えることが重要です。
例えば、「来期のIT投資戦略の参考にするため(目的)、主要なAIモデル(OpenAI、Google、Anthropic)の最新の価格体系と特徴を比較し(対象範囲)、表形式を含むマークダウンのレポートでまとめて(出力形式)」といった具合です。
AIエージェントが迷わずに調査計画を立てられるよう、前提条件や制約をしっかり言語化して渡してあげることが活用の第一歩となります。
Deep Researchの使い方の面白いポイントは、指示を出して終わりではないという点にあります。
複雑な指示を与えると、AIエージェントから「調査の対象地域は日本国内に限定しますか?」「特定の業界での活用事例に焦点を当てますか?」といった、スコープを明確にするための「逆質問」が返ってくることがあります。
ユーザーがこの質問に答えることで、AIは調査の方向性を正確に補正し、より意図に沿った情報収集を開始します。
その後、AIはバックグラウンドで自律的に複数の検索クエリを発行し、サイトを巡回してデータを蓄積していきます。
調査が完了するまでには数分から数十分の待機時間が発生しますが、その過程でAIがどのようなキーワードで検索を行っているかの進捗が表示されることも多く、エージェントが懸命に働いている様子を確認できるのも特徴的な体験です。
[Yoomとは]
▶︎専属リサーチャー
AIが自律的に動く、YoomのAIエージェントです。営業事務やHRアシスタント、SNSマーケターなど独自の役割を設定することで、あなただけの「AI社員」として機能します。
まずは、YoomのダッシュボードからAIワーカーの新規作成画面を開きます。
AIワーカーの名前を「専属リサーチャー」と設定し、アイコンを選びます。役割は、目的を明確に記載するのがポイントです。
「次へ」をクリックすると、詳細設定の画面に進みます。
説明部分には、どんなAIワーカーなのかパッと見てわかるように入力しましょう。
AIエージェントが情報を集めるために必要なツールを紐づけます(この記事ではGoogle検索・OpenAI・Googleドキュメント)。
「+ツールを追加」から、Google検索を検索して追加します。
次に、「検索結果を取得(AIワーカーに許可するアクション)」にチェックを入れ、>をクリックして、詳細設定を確認してください。
検索クエリなど、必要に応じて変更できますが、この記事ではAIワーカーに任せる設定で保存しています。
「+ツールを追加」から、OpenAIを検索して追加します。
モデルIDなど、必要に応じて変更可能です。この記事ではAIワーカーに任せる設定で保存しています。
「+ツールを追加」から、Googleドキュメントを検索して追加します。
AIワーカーに許可するアクションには、2つの項目を指定しました。
以上で使用ツールの設定は完了です。
AIが迷わず作業できるよう、業務の目的やスコープを詳しく記載したマニュアルを用意します。
【入力例】
## 概要
指定されたテーマについてWeb上の情報を収集・分析し、その結果を構造化されたレポートとしてGoogleドキュメントにまとめます。
## 手順
1. 情報収集: 指定された調査テーマに基づいてGoogle検索を実行し、複数の信頼性の高いソースから関連情報を収集します。
2. 分析と要約: OpenAIを利用して、収集した情報を整理し、重要なポイントを抽出します。レポートの構成は「調査の目的」「主要な知見」「今後の展望・結論」などの項目に分け、読みやすい構造に整えます。
3. レポート作成: 構成した内容をもとに、Googleドキュメントの「ドキュメントを作成する」アクションを実行し、リサーチレポートを書き込みます。
## 注意点
・情報の正確性を保つため、可能な限り最新のWeb情報を参照して分析を行ってください。
・レポートは、見出しや箇条書きを活用して視認性の高い形式で作成してください。
すべての設定が完了したら、いよいよAIワーカーのチャット画面から指示を送信します。
2025年以降にリリースされた最新のSaaS向けAIエージェントツールのレポートを作成して
設定に不備がなければ、AIワーカーがマニュアルに従って、自走している様子がわかります。
その後、テストが完了すると、以下のように表示されます。
Googleドキュメントへの書き出しもチェックしましょう。
AIワーカーの設定(アプリの詳細設定など)に不備があると、このように表示されます。
エラーが発生した場合は、都度マニュアルやアクションを修正してください。
画像にあるエラーは、Googleドキュメントの設定ミスが原因でした。
実際に作成したYoomのAIワーカーと、通常のAIチャット(ChatGPT)を使って、使い勝手やアウトプットにどのような違いがあるかを比較してみます。
【出力結果】
通常のChatGPT(Deep Researchモード)にリサーチを依頼したところ、回答の出力までに約17分を要しました。これは、AIが裏側で情報の正確性を担保するために、信頼性の高いWebサイトを数十件巡回し、多段階の推論を重ねた結果です。
人間であれば数時間を要する「徹底的な専門調査」をわずか17分に凝縮している点は驚異的ですが、一方で即時性が求められるクイックレスポンスには向かないという特性もあります。
一方、Yoomで作成したAIワーカーは、マニュアル通りにGoogle検索で情報を拾い、OpenAIで分析したうえで、最終的にはGoogleドキュメントへ構造化されたレポートを自動生成します。あらかじめ決めた手順を一気に完了させるため、日常のルーチン調査を手早く片付けたい場面に向いています。
精度面でも、両者ともに2025年以降の情報を正確に捉えていますが、Deep Researchが「じっくり深掘りする専門調査員」だとすれば、AIワーカーは「手順通りに報告書を書き上げる社員」として機能します。
このように用途は異なりますが、調査から報告書の作成までを人手を介さず完結できる利便性は、業務効率化の観点から大きなメリットといえます。
業務効率化という観点で見ると、単純な言葉の意味を調べたり、アイデア出しの壁打ち相手としては、レスポンスの速い通常のChatGPTに軍配が上がります。
しかし、レポートの作成や競合のリストアップと評価といった、複数のステップを要するタスクにおいては、AIエージェントの圧勝と言わざるを得ません。
私たちが別の業務(例えば資料の構成案を考えるなど)を進めている裏で、AIエージェントが自律的にデータ収集を完了させてくれるため、パラレルに仕事を進めることができ、チーム全体の生産性が向上することを実感しました。
Deep ResearchをはじめとするAIエージェント技術の台頭により、「検索して情報をまとめる」という作業は、人間が手作業で行う時代から、AIに任せて結果をレビューする時代へとシフトしようとしています。
より自律的に、より深く情報を探索するAIエージェントは、あらゆるビジネスパーソンにとって欠かせない強力なパートナーとなっていくはずです。
ぜひ本記事を参考に、最新のAIエージェント機能を日々の業務に取り入れ、新しい働き方を体験してみてください。
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