ビジネスでは膨大なメールのやり取りが日常的に行われています。しかし、重要な情報が埋もれてしまい、効率よく管理・活用できないと感じる場面も多いのではないでしょうか?
そこでおすすめしたいのが、メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する方法です。
この仕組みを導入すれば、データ整理や分析が簡単になり、業務全体の効率化につながるでしょう。
本記事では、この連携による具体的なメリットと連携方法を詳しく解説します。
データを活かしてよりスマートな業務環境を目指したい方は、ぜひ参考にしてください!
こんな方におすすめ
- 大量のメールを管理・整理する必要があるカスタマーサポート担当者・営業担当者
- Microsoft Excelを活用して問い合わせの傾向分析やニーズ調査を行いたい方
- リモートワークや複数部署間での協業が必要なプロジェクト担当者
Microsoft Excelとメール受信トリガーの連携メリットと具体例
メリット1:業務の自動化による作業時間の短縮
メール内容を一つひとつ手作業で確認し、Excelに入力する業務は、時間と手間がかかるうえに、ミスが生じる可能性もあります。しかし、キーワード抽出とMicrosoft Excel格納を自動化することで、こうした課題を解消できるでしょう。
例えば、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAPIツールを活用すれば、メール受信後、自動的に必要なデータをMicrosoft Excelに転記できます。こうしたプロセスにより、従業員の作業時間を数時間単位で削減し、その分を戦略的な業務に充てることができるでしょう。
メリット2:分析用データの容易な作成
Microsoft Excelは単なるデータ保存ツールではなく、分析用データの作成にも優れたツールです。
メールから抽出されたキーワードをMicrosoft Excelに格納することで、データ分析の土台が整いやすくなります。
例えばよく使われるキーワードの頻度を分析すれば、顧客が何を重要視しているのかを把握しやすくなります。これを元に商品改善やサービスの質向上にもつながるでしょう。また、Microsoft Excelのピボットテーブルやグラフ作成機能を活用することで、データの視覚化ができるでしょう。
メリット3:情報共有の容易さ
Microsoft Excelは、ほとんどのビジネスパーソンが使い慣れているツールであり、共有のしやすさにおいても優れています。
抽出したキーワードをExcel形式で保存しておけば、社内外の関係者と簡単に情報共有が可能です。
例えば、問い合わせ内容をMicrosoft Excelにまとめ、チーム全体に配布することで、全員が同じ情報を共有しながら業務を進めることができるでしょう。
この仕組みは、リモートワークやハイブリッドワークが普及しているビジネス環境において特に役立つでしょう。
それではここからノーコードツールYoomを使って、メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する方法を説明します。
[Yoomとは]
メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する方法
YoomのAI機能を使い、メールが受信されると、自動でメール文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納できます。一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に実現できます。
連携フローは、大きく分けて以下のプロセスで作成していきます。
- Microsoft Excelのマイアプリ登録
- メールを受信した際の設定をする
- AI機能を使い、テキストからデータを抽出する
- Microsoft Excelと連携してレコードを追加する
Yoomを利用していない方は、こちらから無料登録をしてください。
すでにYoomを利用している方はログインしましょう。
メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する
試してみる
受信したメールの文章から特定のキーワードを抽出して、Microsoft Excelに自動的に格納するフローです。
ステップ1:Microsoft Excelをマイアプリ連携
(1)Yoomにログイン後、左欄にある「マイアプリ」を選択し「+新規接続」をクリックしてください。

(2)マイアプリの新規接続一覧の中から、Microsoft Excelをクリックします。
※Microsoft365(旧Office365)には、家庭向けプランと一般法人向けプラン(Microsoft365 Business)があり、一般法人向けプランに加入していない場合には認証に失敗する可能性があります。
(3)サインイン画面から、お持ちのアカウントでログインをします。

連携が完了するとYoomのマイアプリにMicrosoft Excelが登録されます。
これでマイアプリ登録が完了しました。
次は、テンプレートを使用してトリガーの設定をしましょう!
ステップ2:メールを受信した際の設定をする
(1)先程ご紹介した、テンプレートを使用していきます。下のバナーの「試してみる」をクリックするとコピーできます。
メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する
試してみる
受信したメールの文章から特定のキーワードを抽出して、Microsoft Excelに自動的に格納するフローです。
メールトリガーの「メールを受信したら」をクリックします。

(2)「メールトリガーの条件設定」画面から、赤枠に任意の文字列を入力し、メールアドレスを作ります。

「+トリガー条件を追加」をクリックし、条件を設定します。
入力が完了したら、下部にある「次へ」をクリックします。

(3)「メールトリガーをテスト」画面から、トリガー条件に合うメールを受信用のアドレスに送信し、
「テスト」をクリックします。

「テスト」が完了したら、「保存する」をクリックします。
ステップ3:AI機能を使い、テキストからデータを抽出する
(1)次にAI機能を使い、テキストからデータを抽出します。
「テキストからデータを抽出する」をクリックします。
※AIオペレーションはチームプラン・サクセスプランでのみご利用いただける機能となっております。フリープラン・ミニプランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。
チームプランやサクセスプランなどの有料プランは、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。無料トライアル中には制限対象のアプリやAI機能(オペレーション)を使用することができます。

(2)「アクションを選択」画面から「変更する」をクリックします。

テキストの文字数に応じて変換タイプを選択してください。

選択が完了したら、「次へ」をクリックします。
(3)「詳細を設定」画面から、対象のテキストを入力します。
アウトプットから選択することでメールトリガーの情報を引用することができます。

下へ進み、抽出したい項目を直接入力します。
入力が完了したら、「テスト」をクリックし、エラーが発生しなければ、下部にある「保存する」をクリックします。

ステップ4:Microsoft Excelと連携してレコードを追加する
(1)次にMicrosoft Excelと連携してレコードを追加します。
「レコードを追加する」をクリックします。

(2)Microsoft Excelの「データベースの連携」画面から、Microsoft Excelと連携するアカウント情報に誤りがないかを確認し、実行アクションは「レコードを追加する」のままで「次へ」をクリックします。

(3)ファイルの保存場所、ドライブID、ファイル名(任意)、アイテムID、シート名、テーブル範囲を入力します。ドライブID、アイテムID、シート名は下の画像のように候補から選択ができます。
- ファイルの保存場所:プルダウンから選択
- ドライブID:候補から選択
- ファイル名(任意):直接入力
- アイテムID:候補から選択
- シート名:候補から選択
- テーブル範囲:直接入力

入力が完了したら、下部にある「次へ」をクリックします。
(4)「データベース操作の詳細設定」画面から、追加するレコードの値をアウトプットを使って入力します。

入力が完了したら、下部にある「テスト」をクリックし、エラーが発生しなければ、「保存する」をクリックします。
(5)最後に、「トリガーをON」をクリックします。

これで、「メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する」フローボットの完成です。
メールの文章からキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する
試してみる
受信したメールの文章から特定のキーワードを抽出して、Microsoft Excelに自動的に格納するフローです。
Microsoft Excelを使ったその他の自動化例
Yoomでは他にもMicrosoft Excelを使った自動化の例がありますので、いくつかご紹介します。
1.フォーム回答された内容で、Microsoft Excelで見積書類を発行し、メールで送付する
このフローを活用することで、フォームの内容を基にMicrosoft Excelの雛形で見積書を自動で作成し、メールで送付できます。一連の動作がすべて自動化されるため、業務効率の向上が期待できます。
フォーム回答された内容で、Microsoft Excelで見積書類を発行し、メールで送付する
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■概要
・フォームに回答された内容を用いて、予め用意したエクセルの見積書雛形で見積書を発行し、メール送付を行います。
・見積書の発行と送付をフォームの回答のみで完了させることができます。
■事前準備
・事前に使用するアプリとのマイアプリ登録(連携)が必要です。以下連携における参考ガイドとなります。
※簡易的な連携ができるアプリについては詳細ガイドのご用意がない場合がございます。
https://intercom.help/yoom/ja/collections/3041779
・書類発行を行うExcelシートを事前に用意します。
■作成方法
①トリガーからフォームトリガーを選択し、以下設定を行います。
・各質問項目:社名や見積の明細情報などの質問項目を設定します。
・取得した値:デモの値を入力することができるので、このあとのテスト実行のためにデモ値やファイルを入力・添付し保存します。
※フォームトリガーの設定方法はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8009267
②トリガー下の+マークを押し、書類を発行するオペレーションからエクセルを選択し、以下の設定を行ってテスト・保存します。
・ファイルの保存場所:対象のExcelが格納されているOneDriveかSharePointを選択します。
・ドライブID/サイトID:OneDriveの場合はドライブID、SharePointの場合はサイトIDを選択します。
・アイテムID:クリックし、候補から書類発行したいエクセルを選択します。
・ファイル名(任意):アイテムIDにアイテムが表示されない場合は、こちらにファイル名を入れて再度アイテムIDを選択してください。
・格納先のフォルダID:書類発行後に格納するフォルダIDを候補から選択します。
・格納先のフォルダ名(任意):フォルダIDにアイテムが表示されない場合は、こちらにフォルダ名を入れて再度フォルダIDを選択してください。
・出力ファイル名:任意のファイル名を設定します。なお、①で取得した値を埋め込むこともできます。(アウトプットの埋め込み)
・置換対象の文字列:対応する文字列に対して、①で取得した値を埋め込みます。
※エクセルを使った書類を発行するオペレーションの設定方法はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/9087832
※アウトプットの埋め込みについてはこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8223528
※SharePointで、サイトIDが表示されない場合はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/9003081
③+マークを押し、メールを送るオペレーションから任意のメールツールを選択して、以下設定を行い保存します。
・To:①で予め取得したメールアドレスを埋め込みます。
・件名/本文:任意の文章を入力します。①で取得した社名や名前を埋め込むこともできます。
・添付ファイル:添付ファイルを追加を押し、アウトプットを使用として、値に発行した書類を選択します。
・テスト:次ページでテストを行うことも可能です。ただし、実際にメールが送付されるので宛先にはご注意ください。
※メールを送るオペレーションの詳細はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/5462307
■実際に起動させたフローボットのイメージ動画
・https://youtu.be/Ux3-vSwuSro
■注意事項
・Microsoftサービスとの連携はMicrosoft365のオンラインサービスに限定されており、かつMicrosoft社の指定プランで利用できます。
詳細はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8064544
2.アンケートフォームに回答があったら、Microsoft Excelに回答内容を追加しMicrosoft Teamsに通知する
アンケートフォームに回答があると、自動でMicrosoft Excelに回答内容を追加してMicrosoft Teamsに通知されます。これにより、Microsoft Excelに転記する手間を省き、Microsoft Teamsですぐに把握できます。
アンケートフォームに回答があったら、Microsoft Excelに回答内容を追加しMicrosoft Teamsに通知する
試してみる
アンケートフォームに新しい回答があったら、Microsoft Excelに回答内容を追加してMicrosoft Teamsに通知するフローです。
3.フォームで回答されたPDFから特定の文字列を抽出して、エクセルで請求書を作成しメールで送付する
フォームに添付された回答やファイル情報を読み取り、自動でMicrosoft Excelの請求書類を作成してメールを送付します。これにより、一連の動作を自動化できます。このフローはMicrosoft Excelで請求書を作成し、メールで送付している営業や経理担当者におすすめです。
フォームで回答されたPDFから特定の文字列を抽出して、Microsoft Excelで請求書を作成しメールで送付する
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■概要
・フォームに添付された回答やファイル情報を用いて、ファイルを読み取り、Microsoft Excelの請求書類を発行してメールを送付します。
■事前準備
・書類発行を行うMicrosoft Excelのシートを事前に用意します。
■作成方法
①トリガーからフォームトリガーを選択し、以下設定を行います。
・各質問項目:宛先や担当者名、添付するファイルを設定するための質問を設定します。
・取得した値:デモの値を入力することができるので、このあとのテスト実行のためにデモ値やファイルを入力・添付し保存します。
※フォームトリガーの設定方法はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8009267
②トリガー下の+マークを押し、画像・PDFから文字を読み取るオペレーションを選択し、以下設定してテスト・保存します。
・アクション:任意の画像・ファイル(6,500文字以内)から文字情報を読み取る(15タスク)
・ファイルの添付方法:「取得した値を使用」を選択し、候補から①のフォームでデモで添付したファイルを設定します。
・抽出したい項目:ファイル上から抽出したい文字列の項目等を指示します。
例:会社名,品目の一覧,単価の一覧,数量の一覧 etc
※詳細の設定方法はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8679686
※また注意事項も併せてご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8831151
③+マークを押し、書類を発行するオペレーションからMicrosoft Excelを選択し、以下の設定を行ってテスト・保存します。
・ファイルの保存場所:対象のMicrosoft Excelが格納されているOneDriveかMicrosoft SharePointを選択します。
・ドライブID/サイトID:OneDriveの場合はドライブID、Microsoft SharePointの場合はサイトIDを選択します。
・アイテムID:クリックし、候補から書類発行したいMicrosoft Excelを選択します。
・ファイル名(任意):アイテムIDにアイテムが表示されない場合は、こちらにファイル名を入れて再度アイテムIDを選択してください。
・格納先のフォルダID:書類発行後に格納するフォルダIDを候補から選択します。
・格納先のフォルダ名(任意):フォルダIDにアイテムが表示されない場合は、こちらにフォルダ名を入れて再度フォルダIDを選択してください。
・出力ファイル名:任意のファイル名を設定します。なお、①や②で取得した値を埋め込むこともできます。(アウトプットの埋め込み)
・置換対象の文字列:対応する文字列に対して、②で取得した値を埋め込みます。
※書類を発行するオペレーションの設定方法はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8237765
※アウトプットの埋め込みについてはこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/8223528
※Microsoft SharePointで、サイトIDが表示されない場合はこちらをご参照ください。 https://intercom.help/yoom/ja/articles/9003081
④メールを送るオペレーションを選択し、任意のメールツールを選択して以下の設定を行い保存します。
・To:①でアドレスを取得していたら埋め込みます。
・件名、本文:それぞれ入力します。①や②で取得した値を埋め込むことも可能です。
・添付ファイル:アウトプットを使用を選択し、値は発行した書類を選択します。
■注意事項
・各アプリとの連携が必要となります。
・画像やファイルの読み取りが正確に実施されるかについては、実際のファイルを用いてテストを行ってください。
さらに、Microsoft Excelを使ったテンプレートを確認したい方は、以下のサイトをご覧ください。
Microsoft Excelを使用したフローボットテンプレート一覧
まとめ
メールからキーワードを抽出し、Microsoft Excelに格納する仕組みは、データの整理、業務効率化、分析の容易化、他システムとの連携、情報共有の促進など、幅広いメリットをもたらしてくれそうです。
これにより膨大な情報の中から必要なデータを素早く活用できる環境が整い、日常業務がよりスムーズに進むでしょう。
特に、Excelの柔軟性を活かしてデータを可視化・分析することで、正確でスピーディーな意思決定が期待できます。
この仕組みは、業務負担を軽減し、情報を最大限に活用したい方にぜひおすすめしたい方法です。