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「マニュアルがあれば問い合わせも減るから作りたいけどハードルが高い…」
「手順書を作っても、読むのが面倒で結局問い合わせが来る…」
バックオフィスの担当者やチームのリーダーにとって、書類や作業のマニュアル作成は、避けては通れない重たい業務の1つではないでしょうか。
手順をまとめて形を整える。
画面キャプチャを撮り、矢印を引き、説明文を書く。
こうした作業に、数時間〜数日かかっていることも珍しくありません。
こうしたマニュアル作成の手間を効率化できるのがClaudeです。
この記事では、Claudeを活用し、マニュアルを作成する手順をわかりやすくご紹介します。
また、実際に使ってみてわかったポイントも解説するので、ぜひ参考にしてマニュアルを作成してみてください。
本記事は、以下のような方におすすめです。
Claudeは、Anthropic社が開発した対話型AIです。
長い文章の文脈を理解して整理整頓する能力やコードの対応に優れているという特徴があります。
Claudeをマニュアル作成で使うなら、以下の機能を知っておくと役立つことが多いです。
コード実行とファイル作成:
プログラムと聞くと難しそうですが、「こんなツールが欲しい」と伝えるだけで、実際に動くプログラムを含めたマニュアルが作れます。
計算ツールやデータ変換など、実用的な機能を備えた手順書が知識ゼロで完成。
さらに、作成したコードをファイルとして即座にダウンロードできるため、マニュアルを読んだ人がその場ですぐに作業を開始できる、一歩踏み込んだ資料作りが叶います。
アーティファクト:
マニュアル作成で一番大変な「見栄えの調整」を劇的に楽にするのが、このアーティファクト機能です。
指示を出すと、画面の右側にプレビューが表示され、内容を確認しながらリアルタイムで修正できます。
「図をもっと大きく」「この手順を強調して」といった細かな要望も、仕上がりを見ながら進められるため、修正のやり取りで発生するストレスが驚くほど軽減されます。
また、アーティファクト(作成されたプログラム)は公開することも可能です。
リンクを共有すれば誰でもアクセスして利用できます。
プロジェクト:
複数の資料を一つの場所にまとめ、それらを共通の前提知識として活用できるのがプロジェクト機能です。
マニュアル作成に必要なファイルをアップロードしておけば、Claudeがそれらを理解した上で、一貫性のある新しい手順書を提案してくれます。
毎回同じ説明をする必要がなく、組織独自のルールが反映されたマニュアルをスムーズに作成できます。
ウェブ検索:
日々更新されるSaaSツールの操作画面や、最新の法律、時事ネタを反映させたい時に欠かせないのがウェブ検索機能です。
ネット上の情報を直接リサーチしてマニュアルに取り込めるため、情報の鮮度が命の資料でも、古い情報のまま公開してしまうリスクを低減できます。
常に「今の正解」を反映した信頼性の高いマニュアルが作成できるため、更新頻度の高い業務を支える強力な味方になってくれます。
Claudeをマニュアル作成に使うことで、具体的に以下のことが可能になります。
「この欄には何を書けばいいの?」という問い合わせが絶えない行政書類や社内申請。
Claudeのコード実行とファイル作成機能を使えば、記入例や複雑な手引きを読み込ませるだけで、ステップ形式で入力内容を案内する「記入ナビゲーター」を作成できます。例えば、年末調整の書類などをステップバイステップで解説したマニュアルをプログラミング知識ゼロで作れます。
読むだけのマニュアルを「実用性が高いマニュアル」へ進化させることで、申請ミスや差し戻しの手間を減らすことができます。
チャットの履歴、個人のメモ書き、メールの下書き……。
あちこちに散らばった断片的な情報を、Claudeのプロジェクト機能に放り込むだけで、整った業務マニュアルへと一本化できます。「とりあえず箇条書きでいいので渡してください」と現場に伝えれば、AIが文脈を汲み取り、表記揺れを修正して、誰が読んでもわかる標準的な文章にリライトしてくれます。
ゼロから構成を考える時間はもう不要。
現場の暗黙知を吸い上げ、属人化を解消する最強の時短テクニックです。
「エラーが出たらどうする?」というトラブル対応は、文字だけで書くと「もしAならB、違えばC…」と複雑になりがちです。
Claudeに「この対応手順をフローチャートにして」と頼めば、分岐条件を整理した見やすい図解を生成してくれます。
アーティファクト機能を使えば、その場で修正可能な図としてプレビューできるため、パワーポイント等で図形をポチポチ並べる作業はもう必要ありません。
視覚的にパッと判断できる図解があれば、パニックになっている担当者も落ち着いて対処でき、システム部門への「助けてコール」を減らせます。
同じツールのマニュアルでも、管理者、一般社員、新入社員では必要な情報の深さが異なります。
Claudeなら、一つの元データ(マスター情報)から対象者に合わせて内容を出し分けることが可能です。「新卒向けには専門用語を噛み砕いて」「管理者向けには権限設定を重点的に」といった指示一つで、それぞれの立場にパーソナライズされた専用マニュアルを生成します。
読み手にとって不要な情報を削ぎ落とすことで、「自分に関係ある内容」として当事者意識を持って読んでもらえるようになり、マニュアルの定着率の向上に繋がります。
過去に来た問い合わせメールやチャットログをCSVなどでClaudeに読み込ませれば、頻出する質問を抽出した「実用的なQ&A集」が手に入ります。
さらに、単なるリスト形式だけでなく、クリックすると答えが開くようなインタラクティブなHTML形式(チャットボット風の見た目)として出力することも可能です。
Q&A集のアーティファクトを公開してリンクを共有すれば、誰でも閲覧できるため、現場のリアルな悩みを反映した本当に使える資料になります。
「困った時はまずここを検索して」と言える場所を作ることで、同じ質問に何度も答えるストレスから解放されます。
■概要
フォームで受け付けた情報をもとに手作業でマニュアルを作成する際、構成の検討や文章の作成に時間がかかってはいませんか。このワークフローを活用すれば、フォームに入力された内容を基に、Geminiが自動でコンテンツを生成し、Googleドキュメントにマニュアルとして出力します。これにより、マニュアル作成にかかる手間を減らし、業務の効率化を実現します。
■このテンプレートをおすすめする方
■このテンプレートを使うメリット
■フローボットの流れ
■このワークフローのカスタムポイント
それでは、具体的にClaudeを使ってマニュアルを作成する手順を解説していきます。
通常のチャットを使った方法と、プロジェクトを使った手順を解説します。
1.アカウントにログイン
2. 各機能をオンにする
Claudeの設定を開き、機能から必ず「アーティファクト」と「コード実行とファイル作成」のトグルをオンにしてください。
3.モデルを選択
入力画面の右下からモデルを選択します。
4.ファイルの添付と機能の設定
「+」マークをクリックし、「ファイルまたは写真を追加」からマニュアル作成に必要なファイルを添付します。
「ウェブ検索」を選択すると、ウェブ上を調査して最新の情報をマニュアルに反映することも可能です。
また、入力欄の時計マークを選択すると、「じっくり考える」機能をオンにできます。
この機能を使うと、Claudeが指示を実行する際に複数のプロセスを検証できるため、時間はかかりますが、回答の精度向上に繋がります。
5.プロンプトを入力して送信
マニュアルを作成するためのプロンプトを入力して送信すれば、結果が自動で出力されます。
※解説に使っている画像は、以前に会議データを管理するプロジェクトを作成した際のものです。
1.プロジェクトを選択
メニューから「プロジェクト」を選択します。
2.プロジェクトの作成
「+新規プロジェクト」を選択します。
3.プロジェクトの概要を設定
「何に取り組んでいますか?」「何を達成しようとしていますか?」を入力し、「プロジェクトを作成」をクリックします。
4.ファイルの添付
ファイル欄の「+」マークをクリックし、「デバイスをアップロード」からプロジェクトに追加したいファイルを選択します。
文章をそのまま追加することや、GitHub、Google Driveからファイルを追加することも可能です。
5.回答のカスタマイズ指示
もし回答に指示をしたい場合(例:「丁寧なサポート担当者として回答してください」など)は、手順の「+」マークから任意で指示を追加できます。
以上で、プロジェクトの作成は完了です。
作成したプロジェクトは一覧に表示されます。
プロジェクトを利用する際は、通常のチャットのようにモデルの選択や「じっくり考える」機能の選択、ファイルの添付を行うことも可能です。
※じっくり考える機能(拡張思考)を使うと、Claudeが回答を導くための複数のプロセスを検討できるようになるため、回答の精度向上に繋がります。
🤔マニュアル作成でのClaudeの使用例2選
「機能はわかったけど、実際にどれくらいのクオリティのものが作れるの?」
そんな疑問にお答えするため、バックオフィス業務とクリエイティブ業務の2つのシーンで、実際にClaudeを使ってマニュアルを作成してみました。
1.年末調整のグラフィカルな入力マニュアル作成と共有
毎年社員からの問い合わせが殺到する「年末調整」。
国税庁の複雑な資料をClaudeに読み込ませ、知識がない従業員でも直感的に操作できる「グラフィカルな入力ガイド」の作成に挑戦しました。
【検証条件】
使用モデル: Sonnet 4.5 / Opus 4.5(Claude Proプラン)
利用機能:アーティファクト/コード実行とファイル作成/ウェブ検索/じっくり考える
検証内容: 従業員が迷わず書類を完成できるよう、複雑な控除項目を視覚的なガイドで解説し、URLひとつで社内配布する(Sonnet 4.5とOpus 4.5の性能比較)
添付ファイル:国税庁の年末調整の書き方の資料を添付しました。
検証ポイント:
検証プロンプト:
添付した年末調整の書類PDFの内容を分析し、Artifactsを使ってグラフィカルな記入ガイドを作成してください。
知識がない人でも分かるように用語を噛み砕き、話し言葉で親身に語りかけるようなトーンにしてください。
また、アーティファクトには、ユーザーが迷ったときに添付したPDFの内容を検索できる機能を取り入れてください。
上記の条件で出力された結果は以下の通りです。
【Sonnet 4.5】
【Opus 4.5】
検証結果
出力された結果を検証ポイントごとに比較すると、以下のようになります。
解説の質では、Opus 4.5に軍配が上がりました。
単に手順を示すだけでなく、「あなたは対象か?非対象か?」という分岐を明確に解説してくれた点は、ユーザーの迷いを先回りして解消する「気の利いた」仕事ぶりでした。
ただし、両モデルとも数字部分に致命的なミス(控除対象額の誤りなど)が見られました。
最高峰モデルのOpusですら、こうした単純ミスがあります。
「AIは計算や正確な数字の引用が苦手」という特性は依然として残っているため、公開前の人間による目視チェックは絶対に省略できない工程です。
特筆すべきは、知識ゼロでも「キーワード検索機能」がついたWebアプリのようなマニュアルが作れた点です。
Opusは一発でキーワード検索機能を実装しました。
Sonnetは、「タグ検索しかできない」という状態で出力されましたが、「キーワード検索もできるようにして」とチャットで伝えるだけで修正が可能でした。
コードが書けなくても、対話だけで機能を追加・修正できるアーティファクト機能の凄まじさを実感する結果となりました。
Opusの方が作成時間が速く、検索機能の実装も優秀でしたが、Sonnet 4.5との差は決定的なものではありませんでした。
Opusは利用回数の制限が厳しいため、普段の試行錯誤や修正にはSonnetを使い、ここぞという仕上げのタイミングでOpusを使う運用が現実的です。
どちらのモデルを選んでも、従来の「Wordで数日かけて作るマニュアル」の概念を覆す体験ができることは間違いありません。
2.完成した記事をもとにした執筆マニュアルの作成
次に、属人化しやすい「ライティング業務」の標準化を検証しました。
過去に公開した記事をAIに分析させ、新任ライターでも同じ品質で書けるマニュアルを作成させます。
ここではChatGPT、Geminiとの比較を行いました。
【検証条件】
使用モデル:
利用機能:
検証内容: 過去に公開した記事をAIに分析させ、構成や文体のルールをマニュアル化して初めての人でも執筆できるようにする
添付ファイル:Yoomで公開されている以下の3記事を対象としました。
検証ポイント:
検証プロンプト:
以下の3つの記事を分析し、構成の型、トーンのルールを抽出してください。
それをもとに、新任のライターでも同じ品質で書ける執筆マニュアルを手順書形式で作成してください。
専門用語を使う場合は、初めて読む人でもわかるように解説を入れてください。
分析からわかった執筆時のポイントや注意点があれば、見やすい表にまとめてください。
上記の条件で出力された結果は以下の通りです。
※出力が長いため一部を掲載しています。
【Claude】
【ChatGPT】
【Gemini】
検証ポイントをもとに比較すると以下になります。
構成やトーンのルール化において、ChatGPTは「簡潔にまとめる」傾向があったのに対し、ClaudeとGeminiは詳細に分析しました。
ChatGPTも含めて指示漏れがなかった点は、生成AIの基本性能の高さが証明された結果になりました。
ClaudeとGeminiが特に優れていたのは、「トーンのNG例」を自発的にルール化した点です。
プロンプトに含まれていない「避けるべき表現」まで、意図を読み取ってマニュアルに盛り込む能力は、経験者クラスの視点と言えます。
簡潔にまとめてほしいシーンではChatGPTが向いていますが、迷わずに作業できる詳細なマニュアルを作成したい場合は、ClaudeとGeminiがおすすめです。
「わかりやすさ」の点ではClaudeが圧倒的でした。
プロンプトの意図を深く汲み取り、専門用語の解説を冒頭に配置したり、最後にはセルフチェック用のリストまで追加したりと、「初心者が読むならこれが必要だよね」というプラスαの配慮が見られました。
ChatGPTは指示通りに作り、Geminiは「使う人の立場」に立ったマニュアルを作成し、Claudeは「使う人の立場で使いやすい」マニュアルを作成してくれる印象です。
プロンプトで指示した「新任のライター向け」という意図を、最も深くまで汲み取ってくれるため、こうしたマニュアル作成では、Claudeが最も優秀なアシスタントといえます。
Claudeの唯一の弱点は作成時間(約5分)です。
ChatGPTの21秒、Geminiの1分強と比較すると明らかに遅いですが、その分、出力されるマニュアルの実用性は最も高いものでした。
チャットと対話をしながらマニュアルを作成するなら、レスポンスが速いChatGPT、バランス重視ならGemini、質の高いマニュアルのたたき台を1度で出力してほしいならClaudeという使い分けがおすすめです。
特に、マニュアル作成に慣れていない方に取っては、少し長い時間を待ってでもClaudeを使う価値は十分にあります。
今回の検証から、Claudeは単なる文章作成ツールではなく、「ユーザー視点を持った優秀な編集者・開発者」として振る舞えることがわかりました。
【検証結果まとめ】
Claudeを使えば、マニュアル作成のハードルは劇的に下がります。
しかし、作成したマニュアルを「どうやって自動で共有するか」「更新通知をどう送るか」といった運用面での課題は残ります。
そこで役立つのが、SaaS連携ツールの「Yoom」です。
■概要
Notionでページが作成または更新されたら、指定のSlackチャンネルに通知します。
通知先のSlackチャンネルは任意のチャンネルを指定することが可能です。
■設定方法
・NotionとSlackをYoomと連携してください。(マイアプリ連携)
・Notionの「ページが作成または更新されたら」というトリガーでNotionの該当のデータベースなどを設定してください。
・Slackの「Slackに通知」というオペレーションで、Notionから取得したページ情報をもとに、送信先のチャンネル、メッセージ内容を設定してください。
・設定が完了したら、Notionでページが作成または更新されると、フローボットが起動し、対応するSlackチャンネルに通知が送られます。
■注意事項
・各アプリのオペレーションで連携するアカウント情報の設定が必要です。
・Slackの投稿先のチャンネルIDを任意の値に置き換えてご利用ください。
■概要
Outlookで受信した製品の仕様変更やアップデートに関するメールを、都度Googleドキュメントへ手作業で転記し、マニュアルを更新していませんか?
この作業は時間がかかるだけでなく、コピー&ペーストのミスやフォーマットのばらつきといった課題も起こりがちです。
このワークフローを活用すれば、特定のメール受信をきっかけにAIが内容を自動で要約・整形し、Googleドキュメントへ出力します。
自動化フローの活用によって、面倒な手作業から解放され、マニュアル作成業務を効率化できるでしょう。
■このテンプレートをおすすめする方
■このテンプレートを使うメリット
■フローボットの流れ
※「トリガー」:フロー起動のきっかけとなるアクション、「オペレーション」:トリガー起動後、フロー内で処理を行うアクション
■このワークフローのカスタムポイント
■注意事項
【出典】
各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)/Claudeでファイルを作成・編集する/アーティファクト/プロジェクト/Claude(クロード) 日本語無料版/拡張思考の使用/Claude モデル概要/Claude プラン/Gemini プラン/Gemini モデル/ChatGPT プラン/ChatGPT モデル