2025/01/14
アプリ同士の連携方法

Outlookで受信したお問い合わせ内容から、DIfy(AI)が回答案を生成してLINE WORKSで通知する方法

k.hieda
OutlookとDifyとLINE WORKSの連携イメージ

目次

 

<span class="mark-yellow">「問い合わせ対応が追いつかない……」「回答作成に時間がかかりすぎる……」そんな悩みを抱えていませんか?</span>
Outlookは多くの企業で利用されるビジネスツールですが、その便利さにDifyとLINE WORKSを組み合わせることで、さらに効率的に活用できます。たとえば、Outlookで受信した問い合わせメールに対し、DifyがAIで回答案を作成し、その内容をLINE WORKSに自動通知します。この仕組みにより回答作成の手順を短縮でき、問い合わせ対応のスピードアップにつながります。
従来の方法ではこうしたアプリ同士の連携はプログラミングが必要でしたが、当社のフローボットテンプレートを使えば、ノーコードで簡単に実装可能です。本記事では、プログラミングを使わない設定方法や活用メリットを具体的に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

こんな方におすすめ

このフローボットは、以下のような方にぴったりです。

  • Outlookで受信する多数の問い合わせメールに迅速に対応したい方
  • DifyのAI回答案を活用し、チーム全員が統一された回答を提供したい方
  • 回答作成の手順を簡素化し、LINE WORKSでスピーディーに通知したい方
  • 顧客対応のスピードアップを図り、顧客満足度の向上を目指したい方
  • 特定のスタッフへの負担を軽減し、チーム全体で効率的に対応したい方

Outlookで受信したお問い合わせ内容から、AI(Dify)が回答案を生成し担当者へメール送付するメリットと具体的な活用シーン3選

カスタマーサポート担当者、チームリーダー、サポートチーム全体の視点から、連携のメリットを掘り下げます。

1.メールから回答案までの作成プロセスを短縮

Outlookで特定の受信フォルダーに届いた問い合わせメールの内容をもとに、Dify(AI)が回答案を自動作成します。回答案はLINE WORKSの特定のトークルームに通知されます。<span class="mark-yellow">この通知内容をカスタマーサポート担当者が確認し、回答案を参考に顧客対応を進められます。</span>
たとえば、通販サイトのサポート担当者が「ログインできない」というよくある質問のメールを受信した場合、Difyが過去の対応履歴やテンプレートをもとに、「ログイン画面のパスワード再設定手順」を含む回答案を作成します。その回答案がLINE WORKSの専用トークルームに通知されることで、担当者は内容を確認しながら迅速に顧客へ返信可能です。この仕組みにより、回答作成にかかる時間を短縮できます。顧客をお待たせする時間が減ることで、満足度の向上にもつながる可能性があります。

2.スタッフ間の回答品質を均一化

DifyはAIが企業のルールやトーン&マナーを学習することで、一貫性のある回答案を自動作成します。<span class="mark-yellow">この仕組みにより、スタッフ間での対応のばらつきを防ぎ、質の高い顧客対応を実現します。</span>
たとえば、新人スタッフが「商品の返品手続き」についての問い合わせに対応する場合でも、Difyが作成した回答案を参考にすることで、手順や説明内容がベテランスタッフと同じレベルで提供できます。また、LINE WORKSで共有される回答案をチーム全体で確認することで、ミスのない対応が可能になります。この仕組みでカスタマーサポートの品質を底上げし、チーム全体の信頼性を向上できます。特に、リーダーにとっては、対応の標準化が進むことで、教育コストの削減や顧客対応プロセスの安定化が図れるという大きなメリットがあります。

3. 問い合わせ対応の偏りを解消

問い合わせ対応が特定のスタッフに集中する原因の一つに、専門知識や経験の有無があります。この自動化では、DifyがAIで回答案を作成し、LINE WORKSで全員に通知する仕組みを取り入れることで、誰でも迅速に対応内容を把握できます。<span class="mark-yellow">そのため、特定のスタッフにばかり負担がかかる状況を防ぎ、チーム全体で対応できる環境を構築します。</span>
たとえば、「技術的なトラブル」に関する問い合わせでは、これまでは専門知識が豊富なスタッフに対応が偏りがちでした。しかし、Difyが問題解決のための回答案を自動生成することで、他のスタッフでも対応が可能になります。たとえば「アカウントの復旧手順」や「よくあるエラーメッセージの解決方法」をLINE WORKSで共有し、全員が確認できるようにすることで、負担を分散しやすくなります。結果として、チーム全体での効率的な対応が可能になり、リーダーとしては特定のスタッフへの依存度を下げつつ、全体の作業バランスを最適化できます。これにより、スタッフ全員が働きやすい環境を整えやすくなる点が大きなメリットです。

ここからは、「Outlookでお問い合わせメールを受信したら、回答案をDifyで生成し、LINE WORKSに通知する自動化」の設定方法を、<span class="mark-yellow">Yoomのフローボットテンプレート</span>を使って解説します。

[Yoomとは]

Outlookでお問い合わせメールを受信したら、回答案をDifyで生成し、LINE WORKSに通知する方法

Yoomのトリガー機能を活用し、Outlookの特定の受信フォルダーで受信したメール情報を取得。その情報を基にDifyへ指示を送り、AIが回答案を生成します。その回答案をLINE WORKSのAPI機能を通じて担当者・関係者に送信することで、問い合わせ情報の共有と対応がスムーズに行える仕組みを実現します。一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても可能です。

連携プロセス

  • Yoomへマイアプリ登録(OutlookとDifyとLINE WORKS)
  • テンプレートをコピー
  • アプリトリガーの設定とアプリ連携
  • トリガーボタンをオンにし、連携スタート

事前に準備するもの

Outlook

  • Microsoftのアカウント情報(ログイン情報)
  • 受信フォルダー
    • 新しくフォルダーを作成する場合は、フォルダータブの右にある3点リーダーから、フォルダーの新規作成に進んでください。

Dify

  • Difyのアカウント情報(管理画面の操作を行うため)
  • アプリ(チャットボット)
  • アクセストークン
    • Difyのアプリ内で取得します。
    • 作成済みのアプリを開き、左のメニューバーから「監視」を選択。
    • バックエンドとサービスAPI内の「APIキー」をクリックします。
    • 『APIキー』をクリックして、『+新しいシークレットキーを作成』を選択すると、APIシークレットキーが表示されます。こちらがアクセストークンに該当します。もっと詳しく:Difyマイアプリ登録方法と連携するとできること

LINE WORKS

ステップ1 マイアプリ連携の設定

ここでは連携するアプリ情報をYoomに登録する設定を行います。Yoomのワークスペースにログイン後、マイアプリ画面で+新規接続をクリックします。

Yoomで接続可能なアプリの一覧が表示されます。検索窓から今回連携するアプリを検索し、マイアプリ登録を進めてください。

Outlook

検索結果からアプリ名をクリックします。Microsoft365にサインインする画面に遷移します。

サインインするとマイアプリ登録は完了です。

Dify

検索結果からアプリ名をクリックします。連携に必要な値を入力する画面が表示されます。

  • アカウント名
    • 任意の値を入力してください。メールアドレスなど、アカウントを判別しやすい値がおすすめです。
  • アクセストークン
    • 事前に取得した値を入力します。

必須項目を入力して追加ボタンをクリックすると、Difyのマイアプリ登録が完了します。

LINE WORKS

検索結果からLINE WORKSを選択すると、連携に必要な値を入力する画面に遷移します。

LINE WORKSのDeveloper Consoleで取得した情報を各項目に入力して、追加ボタンをクリックします。

ヘルプ:LINE WORKS(API2.0)のマイアプリ登録方法

これでLINE WORKSのマイアプリ登録が完了します。

ステップ2 Yoomのフローボットテンプレートをマイプロジェクトへコピーする

こちらのバナーをクリックします。

マイプロジェクトにテンプレートがコピーされます。マイプロジェクトは左のメニューバーからアクセスできます。

ステップ3 アプリトリガー「メールを受信したら」

テンプレートの1つ目の工程をクリックしてください。

こちらではOutlookの特定の受信フォルダーに届いたメールの情報を取得する設定を行います。

(1/2)連携アカウントとアクションを選択

この項目はすでに初期設定されています。

  • アプリトリガーのタイトル
  • アプリ
  • Outlookと連携するアカウント情報
  • トリガーアクション

→次へをクリックします。

(1/2)アプリトリガーのAPI詳細設定

  • トリガー起動間隔
    • フローの起動間隔を選択してください。最短は5分間隔で起動可能です。※ご契約のプランによって最短の起動間隔が異なります。
  • メールフォルダーID
    • Outlookのメールフォルダーを指定します。編集欄をクリックすると候補が表示され、作成済みのフォルダーが選べます。選択すると自動でIDが引用されます。

→テストをクリックします。 →成功します。 以下の項目が取得できます。取得した項目はDifyのプロンプト(指示文)に使用します。

→保存するをクリックします。

ステップ4 アプリと連携する「チャットメッセージを送信」

テンプレートの2つ目の工程をクリックします。

ここではDifyにプロンプト(指示文)を設定します。

(1/2)連携アカウントとアクションを選択

こちらは初期設定済みです。

  • タイトル
  • アプリ
  • Difyと連携するアカウント情報
  • アクション

→次へをクリックします。

(2/2)API接続設定

  • query
    • 顧客からのお問い合わせ内容を設定します。
    • 編集欄をクリックすると、Outlookで取得したアウトプットが表示されます。事前設定で{{本文}}のコードが埋め込まれていますが、他のコードを引用したカスタマイズが可能です。
  • user
    • 半角英数字で任意の識別子を設定します。
  • 変数は必須ではありませんが、活用するとプロンプトや通知を柔軟かつ効率的に設定できます。例えば「名前」や「日付」など、動的な情報をプロンプトに自動反映できるため、設定の手間を減らし、ユーザーに最適な対応が可能になります。

→テストをクリックします。 →成功 Difyの回答案(返答内容)を取得できます。

→保存するをクリックします。

ステップ5 アプリと連携する「トークルームにメッセージを送信」

テンプレートの3つ目の工程をクリックします。

こちらでは担当者宛に、Difyで生成した回答案を送信する定型文を作成します。

(1/2)連携アカウントとアクションを選択

こちらは初期設定済みです。

  • タイトル
  • アプリ
  • LINE WORKS (API2.0)と連携するアカウント情報
  • アクション

→次へをクリックします。

(2/2)API接続設定

  • ボットID
    • 編集欄をクリックすると、ボットの候補が表示されます。すでにボットを作成されている場合は使用するボットを選択するとIDが引用されます。
  • 通知する定型文を作成します。
  • トークルームID
    • LINE WORKSトークルーム右上の3点リーダーをクリックします。メニューが開き、チャンネルIDをクリックするとIDが表示されます。取得したIDを編集欄に入力します。

  • メッセージ内容
    • 通知する定型文を作成します。
  • 編集欄をクリックして、Outlookの連携操作で取得した値を引用して埋め込みます。件名や本文コードを引用し、Difyの回答内容との整合性を確認できます。
  • Difyのアイコンタブを開くと、Difyで取得したアウトプットが表示されます。この中から、回答案に該当するのが{{返答内容}}にあたります。

→テストをクリックします。 →成功  
→保存するをクリックします。今回の工程は以上になります。

ステップ6 アプリトリガーをONにする

全ての工程が設定されると、設定完了のコンプリート画面が表示されます。

トリガーをONにして、テンプレート左上のトグルでフローボットを起動します。

<span class="mark-yellow">プログラミング不要で、フローボットの設定が簡単に完了しました。</span>今回使用したテンプレートは、こちらです。

もっと活用!Difyを使った自動化3選

Difyを活用して回答案を生成する自動化は、OutlookやLINE WORKS以外のアプリと連携することで、活用の幅をさらに広げられます。

1.Outlookで受信したお問い合わせを基にDifyが回答案を生成しメールで通知する

Outlookで受信したメールに対して、AIツール「Dify」が自動で回答案を作成し、Outlookメールに送信するフローです。この仕組みにより、メール対応の時間を短縮し、担当者の負担を軽減できます。また、AIが回答を生成することで対応品質のばらつきを抑えられます。

2.回答案を自動生成しMicrosoft Teamsで共有

Outlookで受信した問い合わせメールをもとに、Difyが回答案を作成し、それをMicrosoft Teamsに通知します。このフローを使えば、迅速な情報共有が可能になり、チーム全体で対応状況を把握できます。メール対応の効率化とチーム連携が強化される便利な仕組みです。

3.Gmailで受信した問い合わせをLINE WORKSに通知

Gmailで受信したお問い合わせメールに対し、Difyが自動で回答案を作成し、LINE WORKSに通知します。これにより、担当者が重要な情報を見逃さずに、迅速に顧客対応を開始できます。対応品質を均一化できる点も大きなメリットです。

まとめ

フローボットを活用すれば、問い合わせメールの回答案作成や通知プロセスを自動化でき、対応スピードの向上や回答内容の統一を図れます。また、業務が特定のスタッフに偏るのを防ぎ、チーム全体で効率的に取り組む体制づくりにもお役立ていただけます。これにより、『問い合わせ対応が追いつかない』という悩みの解消に役立ちます。
<span class="mark-yellow">Yoomのフローボットテンプレートを使えば、プログラミングスキルがなくても簡単に導入できます。</span>直感的な操作で設定できるため、初めての方でも安心です。この機会に、ぜひお試しください。

それでは、またお会いしましょう!

この記事を書いた人
k.hieda
Webプランナー・ディレクター歴10年目。Web制作会社勤務時代は、クライアントへ改修と運用プランの提案と制作進行がメインでした。現在はパラレルワーカーです。Yoomのコンテンツ事業部でブログの制作、個人事業では企業の外部広報案件を受けています。民泊を始めるのでルーチンワーク効率化の徹底を目指しています!
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Outlook
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