2025/01/24
アプリ同士の連携方法

Outlookで受信した領収書から登録番号を読み取り、適格請求書発行事業者公表システムで事業者の登録有無を確認しLINE WORKSに通知する方法

s.nakazawa
Outlookと適格請求書発行事業者公表システムの連携イメージ

目次

 

インボイス制度の導入により、領収書の登録番号の確認作業が必要となり、負担が増加した経理担当者が多いのではないでしょうか。
また、作業の負担が増えると、確認漏れが発生しやすくなり、税務リスクが高まると、手動作業に課題を感じることがあるかもしれません。
これらの課題は、Outlookと適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSを連携し、登録番号の確認プロセスを自動化すれば、解決が期待できます。
これにより、経理業務の精度と効率の向上が期待でき、税務コンプライアンスも強化されるでしょう。
本記事では、Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSをノーコードで連携する方法を紹介します。
登録番号の確認業務に課題を感じているときは、参考にしてみてください。

こんな方におすすめ

  • Outlookと適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSを利用している方
  • Outlookで受信した請求書の処理業務を効率化したい方
  • 請求書の登録番号の確認プロセスを自動化し、コンプライアンスの強化を図りたい方
  • 請求書の登録番号の確認作業における人為的ミスを削減したい方

それではここから、ノーコードツールYoomを使って、「Outlookで受信した領収書から登録番号を読み取り、適格請求書発行事業者公表システムで事業者の登録有無を確認しLINE WORKSに通知する」方法を紹介します。

[Yoomとは]

Outlookで受信した領収書から登録番号を読み取り、適格請求書発行事業者公表システムで事業者の登録有無を確認しLINE WORKSに通知する方法

この方法は、Outlookで請求書を受信したことをOutlookのAPIを利用して受け取り、適格請求書発行事業者公表システムが提供するAPIを利用して登録番号を確認することで実現可能です。
さらに、LINE WORKSが提供するAPIを利用することで、Outlookや適格請求書発行事業者公表システムから取得した情報を指定のトークルームに通知できます。
一般的に実現にはプログラミングの知識が必要ですが、ノーコードツールのYoomを用いることでプログラミング知識がなくても簡単に実現できます。

今回は大きく分けて以下のプロセスで作成していきます。

  • Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSをマイアプリ登録
  • テンプレートをコピー
  • フローの起点となるOutlookのトリガー設定、その後に続く適格請求書発行事業者公表システムとLINE WORKSの設定
  • トリガーボタンをONにして、連携動作を確認

Yoomを利用していない方は、こちらから無料登録をしてください。
すでにYoomを利用している方は、ログインしてください。

ステップ1:Outlook・適格請求書発行事業者公表システム・LINE WORKSをマイアプリ連携

まずOutlook・適格請求書発行事業者公表システム・LINE WORKSをYoomに連携するため、マイアプリに登録します。

1.Yoom管理画面の左側で「マイアプリ」を選択し、「+新規接続」をクリックします。

2.続く画面で、Outlook・適格請求書発行事業者公表システム・LINE WORKS(API2.0)を検索して選択すると、次の画面に進みます。

<Outlookの場合>

・アカウントにサインインすると、マイアプリに登録が完了します。
※Microsoft365(旧Office365)には、家庭向けプランと一般法人向けプラン(Microsoft365 Business)があり、一般法人向けプランに加入していない場合には認証に失敗する可能性があります。

<適格請求書発行事業者公表システムの場合>

・アカウント名とアクセストークンを入力し、「追加」をクリックすると、マイアプリに登録が完了します。

<LINE WORKS(API2.0)の場合>

・クライアントID、クライアントシークレット、スコープを入力し、「追加」をクリックすると、マイアプリに登録が完了します。
※マイアプリ登録の詳しい方法は、こちらのヘルプページで解説しています。

3.Outlook・適格請求書発行事業者公表システム・LINE WORKSを連携するためのテンプレートをコピーします。

・下記のリンクを開きます。

・「このテンプレートを試す」をクリックすると、コピーが完了します。

ステップ2:トリガーとなるOutlookの設定

フローの起点となるトリガーアクションを設定します。
このフローではOutlookの特定のフォルダでメールを受信するとトリガーが起動します。

1.Yoom管理画面の「マイプロジェクト」を選択し、「【コピー】Outlookで受信した領収書から登録番号を読み取り、適格請求書発行事業者公表システムで事業者の登録有無を確認しLINE WORKSに通知する」をクリックします。
※テンプレートのタイトルは次の画面で任意に変更できます。

2.「アプリトリガー メールを受信したら」をクリックします。

3.Outlookと連携するアカウントを確認し、「次へ」をクリックします。
※その他の項目はデフォルトで設定されています。

4.トリガーの起動間隔とメールフォルダIDを設定し、テストを行います。
※トリガーの起動間隔は5分、10分、15分、30分、60分が用意されており、プランによって選択できる時間が変わります。選択した間隔ごとに一度、アプリ上でトリガーとなるアクションを確認し、アクションが実行されるとフローボットが起動します。登録番号の確認をすぐ行いたいときは、短い間隔の設定がおすすめです。
※メールフォルダIDは、枠をクリックして表示される「候補」から、請求書を受信するフォルダを設定します。

5.テストが成功したら保存します。

6.「アプリと連携する メールの添付ファイルの情報を取得する」をクリックします。

7.Outlookと連携するアカウントを確認し、「次へ」をクリックします。
※その他の項目はデフォルトで設定されています。

8.メールIDを設定し、テストを行います。
※メールIDは、枠をクリックして表示されるアウトプットの「メールを受信したら」から設定します。(値は二重括弧で表示されます)

9.テストが成功したら保存します。

10.「アプリと連携する メールの添付ファイルをダウンロード」をクリックします。

11.Outlookと連携するアカウントを確認し、「次へ」をクリックします。
※その他の項目はデフォルトで設定されています。

12.メールIDとファイルIDを設定し、テストを行います。
※メールIDは、枠をクリックして表示されるアウトプットの「メールを受信したら」から設定できます。(値は二重括弧で表示されます)
※ファイルIDは、枠をクリックして表示されるアウトプットの「メールの添付ファイルの情報を取得する」から設定します。(値は二重括弧で表示されます)

13.テストが成功したら保存します。

ステップ3:適格請求書発行事業者公表システムで登録番号を確認する設定

次に、請求書の登録番号を取得し、適格請求書発行事業者公表システムで確認する設定を行います。

1.「画像・PDFから文字を読み取る 画像・PDFから文字を読み取る」をクリックします。
※AIオペレーションはチームプラン・サクセスプランでのみご利用いただける機能となっております。フリープラン・ミニプランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。チームプランやサクセスプランなどの有料プランは、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。無料トライアル中には制限対象のアプリやAI機能(オペレーション)を使用することができます。
※OCRデータは6,500文字以上のデータや文字が小さい場合などは読み取れない場合があるので、ご注意ください。

2.タイトルとアクションが下記のようになっていることを確認し、「次へ」をクリックします。
※タイトルは任意に変更できます。

3.ファイルの添付方法と追加で抽出したい項目を設定し、テストを行います。
※ファイルの添付方法の右枠には、Outlookから取得した請求書を設定します。
※追加で抽出したい項目には、登録番号が記載された項目を設定します。

4.テストが成功すると、アウトプットに請求書から取得した登録番号が表示されます。
問題がなければ保存します。

5.「アプリと連携する 登録番号から公表情報を取得」をクリックします。

6.適格請求書発行事業者公表システムと連携するアカウントを確認し、「次へ」をクリックします。
※その他の項目はデフォルトで設定されています。

7.登録番号を設定し、テストを行います。
※登録番号は、枠をクリックして表示されるアウトプットの「画像・PDFから文字を読み取る」から設定します。(値は二重括弧で表示されます)

8.テストが成功すると、登録番号に紐づけられた情報がアウトプットに表示されます。
問題がなければ保存します。

9.「分岐 コマンドオペレーション」をクリックします。
※分岐はミニプラン以上のプランでご利用いただける機能(オペレーション)となっております。フリープランの場合は設定しているフローボットのオペレーションはエラーとなりますので、ご注意ください。ミニプランも有料ですが、2週間の無料トライアルを行うことが可能です。無料トライアル中には制限対象のアプリや機能(オペレーション)を使用することができます。

10.分岐対象のアウトプットと分岐条件を下記のように設定して保存します。
この設定により、登録番号が実在する場合のみ、LINE WORKSへ通知します。
※タイトルは任意に設定できます。

ステップ4:LINE WORKSの設定

最後に、LINE WORKSに通知する設定を行います。

1.「アプリと連携する トークルームにメッセージを送信」をクリックします。

2.LINE WORKSと連携するアカウントを確認し、「次へ」をクリックします。
※その他の項目はデフォルトで設定されています。

3.ボットID、トークルームID、メッセージを設定し、テストを行います。
※ボットIDは、候補から設定できます。ボットは、Developer Consoleで作成できます。作成方法は、こちらのヘルプページの後半で解説しています。
※メッセージには、定型文を直接入力できます。また、受信メールや登録番号に関する情報を反映する場合は、枠をクリックして表示されるアウトプットの「メールを受信したら」や「登録番号から公表情報を取得」から設定します。(値は二重括弧で表示されます)

4.テストが成功すると、LINE WORKSにメッセージが通知されます。
問題がなければ保存します。

5.トリガーをONにすると、Outlookで請求書を受信するたび、適格請求書発行事業者公表システムで事業者の登録有無を自動で確認し、LINE WORKSに通知されます。

紹介したフローに不明点があれば、こちらのヘルプページを確認してみてください。

適格請求書発行事業者公表システムを使ったその他の自動化例

他にも適格請求書発行事業者公表システムを使った自動化の例がYoomにはたくさんあるので、いくつか紹介します。

1.kintoneでステータスが更新されたら適格請求書発行事業者公表システムで登録有無を自動で確認する

kintoneで取引先のステータスが更新されると、適格請求書発行事業者公表システムで登録有無を自動確認するテンプレートです。
この連携を利用すれば、登録番号の手動確認が削減され、業務の効率化が期待できます。

2.Notionで取引先が登録されたら適格請求書発行事業者公表システムで登録有無を自動で確認する

Notionに取引先が登録されると、適格請求書発行事業者公表システムで登録有無を自動確認するテンプレートです。
この連携により、登録番号の確認漏れを防止でき、取引先データの正確な管理が可能になるでしょう。

3.Airtableで取引先が登録されたら適格請求書発行事業者公表システムで登録有無を自動で確認する

Airtableに新しい取引先を登録したら、自動で適格請求書発行事業者公表システムで登録有無を確認するテンプレートです。
この連携を導入することで確認作業が自動化され、取引先情報の正確な登録プロセスが実現するでしょう。

Outlook・適格請求書発行事業者公表システム・LINE WORKSを連携するメリットと具体例

メリット1:業務効率化と作業時間の短縮

受信した領収書の登録番号を手作業で確認し、適格請求書発行事業者公表システムで検索するには、多くの時間と手間がかかります。
領収書対応に時間がかかると、他の生産性の高い業務に割ける時間が減ってしまいます。
Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSを連携し、登録番号の確認を自動化すれば、処理時間が短縮し、業務が効率化するでしょう。
例えば、月に100件の領収書を処理する場合、1件あたり3分の確認時間がかかると、月間で5時間になります。
連携を導入すれば、空いた時間で他の業務に対応でき、担当者の業務効率の向上が期待できます。

メリット2:税務コンプライアンスの強化

手動で登録番号を確認する場合、履歴を残しておくことが重要です。
履歴がなければ、税務調査や監査時に説明責任を果たせない可能性があります。
Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSの連携を導入すれば、登録番号の確認履歴をLINE WORKSに残せるため、税務コンプライアンスの強化が期待できます。
例えば、新規取引先が毎月増える場合は、登録番号の確認業務が特に重要です。
この連携を導入することで、登録番号が未登録の場合にスムーズに発見でき、不適切な取引を回避できるでしょう。

メリット3:人的ミスの軽減

手動での作業には、ヒューマンエラーがつきものです。
登録番号の確認漏れが発生すると税務リスクが高まり、また、入力ミスにより異なる事業者を検索してしまうとタイムロスにつながります。
Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSを連携すれば、確認プロセスでのヒューマネラーが削減するでしょう。
例えば、1日に何十件もの領収書を処理する場合、登録番号の検索ミスや確認漏れが発生しやすくなります。
Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSを連携することで、これらの人為的ミスを防止でき、領収書の処理プロセスの精度向上が期待できます。

まとめ

領収書の登録番号を適格請求書発行事業者公表システムで手動確認する場合、手間と時間がかかります。
さらに、人為的ミスの発生や税務リスクが懸念されます。
これらの課題は、Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSを連携し、登録番号の確認プロセスを自動化することで解決できるでしょう。
その結果、経理業務の精度向上と効率化、そして税務コンプライアンスの強化が期待できます。
Outlook、適格請求書発行事業者公表システム、LINE WORKSの連携は、Yoomを利用すればノーコードで簡単に実現できます。
本記事で解説した内容を参考に、登録番号の自動確認プロセスを導入してみてください。

この記事を書いた人
s.nakazawa
個人ブログを5年以上運営してきました。 執筆時は、読者様が知りたい情報をわかりやすく解説することを大切にしています。 ブログ運営で学んだライティング経験をもとに、複雑な業務もノーコードで自動化できるYoomの使い方や魅力をわかりやすくご紹介します。
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